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NVIDIA:世界初の商用利用可能なレベル 2+ 自動運転システム「DRIVE AutoPilot」を投入

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NVIDIA:世界初の商用利用可能なレベル 2+ 自動運転システム「DRIVE AutoPilot」を投入

NVIDIA は8日、世界で初めて商用利用可能な、レベル 2+自動運転システムであるNVIDIA DRIVE AutoPilotを発表した。DRIVE AutoPilotには、複数の画期的なAIテクノロジが実装されており、これによって、2020年までに監視付き自律走行車両の生産が可能となる。

 CES2019では、自動車の大手サプライヤーであるContinentalとZFが、NVIDIA DRIVEをベースとしたレベル2+の自動運転ソリューションを発表した。2020年に生産を開始する予定。

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 レベル2+の自動運転ソリューションであるNVIDIA DRIVE AutoPilotは、自律走行におけるワールドクラスの認識機能とコックピット内の豊富なAI機能を組み合わせたユニークなソリューション。自動車メーカーは、NVIDIA DRIVE AutoPilotの導入により、洗練された自動運転機能、ならびに運転席内でのインテリジェントなアシスタント機能および可視化機能をマーケットに投入することが可能となる。これらは、現在のADASが持つ性能や機能性、および路上での安全性をはるかに上回る。



 NVIDIAの自律動作マシン事業のバイスプレジデントであるロブ・チョンガー氏 (Rob Csongor) は、次のように述べている。「フル装備のレベル2+システムでは、現在、路上で使用されているものをはるかに上回るコンピューティングパワーと洗練されたソフトウェアが必要となります。NVIDIA DRIVE AutoPilotはそれらを提供します。自動車メーカーは2020年までに先進の自律走行ソリューションをいち早く実装できるようになり、さらにそのソリューションの自律性を迅速に向上させることも可能になります」

 DRIVE Auto Pilotでは、高性能のNVIDIA Xavierシステムオンチップ (SoC) プロセッサと最新のNVIDIA DRIVEソフトウェアが初めて統合されており、状況認識のために車両の外側とキャビンの内側を捉える、包括的なサラウンドカメラセンサーデータが多くのディープニューラルネットワーク (DNN) で処理される。高速道路での車線合流、車線変更およびパーソナルマッピングを含む、すべての自動運転オートパイロット機能が実現されるようになる。キャビン内向けには、ドライバーモニタリングやAIコパイロット(副操縦士)機能、車両のコンピュータービジョンシステムを用いたキャビン内で最先端の可視化機能が含まれる。

 DRIVE Auto Pilotは、オープンで、柔軟性に富んだNVIDIA DRIVEプラットフォームに組み込まれている。NVIDIA DRIVEプラットフォームは、路上での安全性を高めながら、長距離運転あるいは渋滞した道路でのドライバーの疲労やストレスを軽減する自律走行車ソリューションを構築している、全世界の数百の企業に採用されている。レベル2+のこの新しいシステムは、ロボットタクシー対応であるレベル5の機能を実現する、NVIDIA DRIVE AGX Pegasusシステムを補完するものとなっている。

 DRIVE Auto Pilotは、既存のレベル2のADASシステムの限界の克服を目指すもの。最近の米国道路安全保険協会 (Insurance Institute for Highway Safety) の調査によれば、レベル2のADASシステムでは、車両検知が不完全で、カーブや急勾配の道路では車線内に車両を維持させる能力が欠け、ドライバーによる制御が突然必要になる、システムのディスエンゲージメント(モード解除)が頻繁に発生するということが示されていた。

 ABIリサーチの自動車調査担当バイスプレジデントのドミニク・ボンテ氏 (Dominique Bonte) は次のように話している。「現在のマーケットにある、車線維持およびアダプティブクルーズコントロールのシステムは、消費者の期待に応えられていません。NVIDIAの高性能AIソリューションにより、近い将来には、より効果的なアクティブセーフティーと、より信頼性の高い自動運転システムが登場するようになるでしょう」

Xavier SoC が 毎秒 30 TOPS の処理を実現

 NVIDIA DRIVE AutoPilotの核となっているのは、毎秒30兆回の計算を実現する Xavier SoC。安全性を重視したXavierは、冗長性と多様性を実現する設計となっており、6種のプロセッサと90億個のトランジスタにより、リアルタイムで膨大な量のデータを処理することができる。

 Xavierは、世界初の自律走行用オートモーティブグレード プロセッサであり、現在生産が進められている。全世界の安全性についての専門家たちが、安全な製品の構築に適していると、Xavier のアーキテクチャおよび開発プロセスを評価している。

車両の内外にAIを実装

 DRIVE AutoPilotのソフトウェアスタックには、車両外の困難な状況に対処するためのDRIVE AVソフトウェアと、車両内のタスクに対処するDRIVE IXソフトウェアが実装されている。

 DRIVE AVでは、全方位の状況認識ができるサラウンドセンサーが採用されており、高精度の自己位置推定およびパスプラニング機能が装備されている。これらの機能により、高速道路に入ってから出るまでのあいだ、監視付きの自動運転が可能となる。基本的なアダプティブクルーズコントロール、車線維持および自動緊急ブレーキを上回る、DRIVE AVの周辺認識機能により、車線が分離または合流している状況にも対処でき、車線変更も安全に行えるようになる。

 DRIVE AVには、DriveNetやSignNet、LaneNet、OpenRoadNet、WaitNetといった、多様性と冗長性を実現するための、高度な一連のDNNテクノロジも含まれており、これらによって、車両は多様な物体や運転状況を認識することができる。この洗練されたAIソフトウェアは、他の車両の位置の把握や車線区分線の読み取り、歩行者と自転車の検知、異なったタイプの信号とその色の識別、交通標識の認識、および複雑なシーンの把握が可能となる。

 世界各国のHDマップを使った高精度な自己位置推定で道路上での自車両の位置を明らかにするのに加え、DRIVE AutoPilotは「MyRoute」と呼ばれる、新しい個人向けのマッピング機能も備えている。この機能により、以前に走行した場所が記憶され、HDマップがない場合でも、自動運転の経路を作成することが可能となる。

 車両内では、DRIVE IXインテリジェントエクスペリエンスソフトウェアによる乗員のモニタリングにより、ドライバーが注意散漫な状態であること、あるいは眠気を催していることが検知された場合にはアラートが送られ、必要な場合には矯正措置がとられる。このソフトウェアは、拡張現実のための新しい機能などで、インテリジェントなユーザーエクスペリエンスを生み出すためにも使用される。車両が検知した周辺環境および予定されている経路が視覚的に表示されるため、システムに対する信頼が高まる。

 車両内で次世代のユーザーエクスペリエンスを生み出すために、DRIVE IXのAI機能を利用して、自然言語処理、視線検出あるいはジェスチャー認識を加速させることもできる。

業界のリーダー企業が採用

 Continentalでは、Premium Assist と将来の自動化機能の橋渡しとなる、スケーラブルで、安価な自動運転アーキテクチャを開発している。同社では、レーダー、LiDAR、カメラおよび自動運転制御ユニット テクノロジのポートフォリオにNVIDIA DRIVEを活用している。

 Continentalの先進ドライバー支援システム担当ヘッドであるカール・ハウプト氏 (Karl Haupt) は、次のように話している。 「先進ドライバー支援システムによる、ドライビング エクスペリエンスは新たなレベルに達しようとしており、運転支援から自動運転への移行がシームレスに行えるようになっており、あらたな基準が定義されつつあります。運転は積極的な旅のようなものとなり、ドライバーは責任を持ちながらも、運転時の作業を減らし、監視とリラックスだけすればいいようになるでしょう」

 ZF ProAIはNVIDIA DRIVE XavierプロセッサとDRIVEソフトウェアを活用した、独自のモジュール型ハードウェアのコンセプトとオープン ソフトウェア アーキテクチャを提供する。

 ZF Advanced Engineeringの責任者でZF Zukunft Ventures GmbHのゼネラルマネージャーであるTorsten Gollewski氏は、次のように述べている。 「私たちの目的は自動運転の分野で、可能な限り幅広い機能を提供することです。ZF ProAI製品ファミリーは、ソフトウェア アルゴリズムのカスタマイズされたインテグレーションに向けたオープンプラットフォームを提供し、従来の機能とAIアルゴリズム、またNVIDIA DRIVE上で実装しているソフトウェアをサポートします」

 NVIDIA DRIVE AutoPilotはCESで公開され、1月8日から11日まで、ラスベガスコンベンションセンターのノースホールにある、 NVIDIAブース 6306でデモが行われる。

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