マツダ初のPHEV どう評価?
先日、欧州モデルが発表となったマツダの新型クロスオーバーSUVのCX-60。
【画像】ライバル比較【CX-60/アウトランダー/RAV4】 全171枚
このモデルはマツダとしては初のPHEVモデルとなっており、2.5Lの4気筒ガソリンエンジンにモーターを搭載し、8速の多段トランスミッションを組み合わせたもの。
そのシステム最高出力は327ps、最大トルクは50.9kg-mとマツダ車の中でもトップクラスの出力と、17.8kWhの駆動用バッテリーによっておよそ63kmのEV走行を可能としている。
そして最大のトピックが新世代の後輪駆動プラットフォームを採用しているということ。
理想的な前後重量配分と、前ダブルウィッシュボーン式、後マルチリンク式のサスペンションを採用することで、マツダが標榜する人馬一体の走りも楽しむことができるハズだ。
そんなCX-60、日本のユーザーの目にはどう映ったのか、まずは好意的な意見をピックアップしてみた。
人馬一体の走りに期待の声
「ショートオーバーハングにロングノーズというプロポーションを実現できるFRベースはやはりいい」
「欧州の価格を見る限り、上質なFRプラットフォームであることを考えると、アウトランダーやRAV4といった他社PHEVよりも割安に感じる」
「マツダらしい質感の高さに未来感が思わせるデザインが融合し、内外装ともに非常に美しい」
「システム最高出力が300ps超なのには驚いた。日本では持て余すかもしれないが、乗ってみたい」
好意的な意見の多くは、パワートレインや新開発のFRプラットフォームについてのものが多かった。
とくにシステム最高出力の327psという数値は、新型アウトランダーPHEVの252psやRAV4 PHVの306psを上回る数値となっており、ライバルを上回る力強い走りを期待する声が多かった。
なお、一部で戦略的パートナーであるトヨタのシステムを使っているという声があったが、RAV4 PHVに搭載されているものとはまったく別物のパワートレインとなっているのであしからず。
また、新たに開発されたFRプラットフォームに期待する声も多く、FRベースらしい質感の高い走りを期待する声はもちろんのこと、マツダらしい走りの良さを期待する声も少なくなかった。
先日改良がなされたロードスターにも採用されたことで話題となった「キネマティック・ポスチャー・コントロール」も標準装備することがアナウンスされているため、SUVでありながら人馬一体の走りを期待するユーザーも多いようだった。
価格やデザインに対しては……
「デザインが今までのマツダのものとは違う印象で、どことなく歯切れが悪い。海外メーカーのSUVを意識したデザインとなっているように思える」
「内装のデザインはそこまで悪くないが、横長のナビ画面は疑問。大画面にしたいなら天地も大きくすべき」
「1890mmという全幅は日本では大きすぎる」
「エントリーグレードで665万円は高すぎる。マツダに高級車は不要なのでは?」
否定的な意見の多くはエクステリアデザインに集中しており、魂動デザインでありながら、旧世代のモデルに近いデザインに退化したという意見や、海外ブランドの高級クロスオーバーSUVに似たシルエットであることを指摘する声が多く挙がっていた。
一方で、「発表されたホワイトのボディカラーの写真はダサく見えたけど、ソウルレッドの写真は意外とよかった」という意見もあり、実車を見るまで結論は先送りになりそうだ。
ほかには以前から指摘のあったナビゲーションシステムについても否定的な意見があり、横長のモニターは見づらいだけではなく、視点移動が大きいため安全性にも疑問という声も。社外品に交換することが難しい部分なだけに、気になる人も少なくないようである。
その他の意見としては、ボディサイズや価格についてのものが多かった。たしかに1890mmという全幅は大きさを感じるが、ライバルと目されるアウトランダーPHEVも1860mmと近い数字となっているため、やむを得ないところかもしれない。
日本仕様を見るまでは
このように、好意的な意見はパワートレインやプラットフォームについて、否定的な意見はデザインや価格についてと、比較的ハッキリ分かれていたことが印象的なCX-60のファーストインプレッションだった。
ただ、これはあくまで写真とスペックのみを見た段階での意見であり、今後は3.3Lのディーゼルエンジンや3Lのガソリンエンジンが追加されることや、4月上旬に日本仕様が公開される予定となっているため、これだけで判断するのは時期尚早といえるだろう。
とくにデザインについては「写真でイマイチだったが、実車を見たら意外とよかった」というケースも少なくないため、最終的な判断をするのは、正式にリリースされた後でも遅くはないハズだ。
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