F1アゼルバイジャンGPを4位で終えたメルセデスのルイス・ハミルトンは、激しいポーパシングの影響により、ウォールにクラッシュすることを恐れ、アクセルを戻したタイミングがあったことを認める。
アゼルバイジャンGPでメルセデスは、メインストレートで激しいポーパシングに見舞われ、マシンが上下動しているシーンが国際映像にも度々映し出された。
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チーム代表のトト・ウルフによれば、ハミルトンとそのチームメイトであるジョージ・ラッセルのマシンはそれぞれ仕様が異なっていたという。その結果、ハミルトンの方が激しいポーパシングに見舞われることになったようだ。
この影響でハミルトンはレース中、背中の激しい痛みを訴え、そしてチェッカーを受けた後にマシンを降りる際にも、背中を庇う仕草を見せていた。
ハミルトンは苦労しながらも、フェラーリ勢の脱落に助けられたとはいえ、7番グリッドからスタートして4位でのフィニッシュを成し遂げ、貴重なポイントを持ち帰った。
「僕はただ、コース上にマシンを留めようとしていただけだ。みんなが見たかどうか分からないけど、僕は高速でコントロールを失いかけたシーンが何度かあったんだ」
ハミルトンはそう語った。
「マシンとの戦いは激しかった。そして最後の10周くらいは、ただ自分との戦いだった。『お前ならできる。この結果を手にしなきゃいけない。我慢しろ!』って自分に言い聞かせていたんだ」
ハミルトン曰く、コントロールを失いかけたため、ストレート上でアクセルを緩めることが何度かあったという。
「そのとおりだ。マシンは、時々激しく跳ねていたからね」
「ウォールにぶつかるかもしれないと思うことが何度もあった。それについては心配していたよ。290km/hでぶつかるかもしれないと思っていたんだ。レーシングドライバーとして、これまでそんなことを考えたことはほとんどない」
「そういう高速で走っている時に、ウォールにぶつからないようにしようだなんて、考えたことはこれまでなかった。とても、とても、とっても奇妙な経験だ」
自分のマシンに施したセットアップは、うまく機能していなかったことをハミルトンは認める。
「レースは終わって嬉しいよ。僕が経験した中でも最も辛いレースだったからね。でも正直なところ、ジョージのマシンは僕みたいには跳ねていなかった」
「昨日は、直線だけで彼よりも0.3秒遅かった。マシンには実験的なパーツが載っていたし、リヤサスペンションも異なっていたんだ。結局、僕が使ったモノは間違っていた」
ハミルトンは週末の間中、背中のダメージを和らげるために、彼の専属フィジオであるアンジェラ・カレンと共に、やらなければならないことがたくさんあったと語った。
「僕は凍結療法のようなこともやったんだ」
そうハミルトンは説明する。
「4分もその装置に入っていると、酷く寒いんだ。でも、中に入らなきゃいけない。彼女は『あなたにはできる』と言うんだけど、何も変わらない。そして静かにしていると、彼女はただニヤリと微笑むんだ」
「僕がポイントを獲るために働いてくれている全ての人たちのことを考えなきゃいけなかった。そのために集中していた。でも、今回のレースは間違いなく最悪だ。僕としては、今回ほど酷いレースはなかった」
「ジョージは背中には問題なかったみたいだね。でも彼は、僕よりも10歳も若いんだからね!」
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