F1ドライバーの要望で誕生
F1のエース、フェルナンド・アロンソ選手の要望に応えて開発されたという高性能スーパーカーが登場。V12ツインターボを搭載し、生産予定台数はわずか38台とされる。
【画像】38台の限定生産! 5.2L V12ツインターボのスーパーカー【アストン マーティン・ヴァリアントを写真で見る】 全25枚
英国の自動車メーカーであるアストン マーティンは、新型の限定モデル「ヴァリアント(Valiant)」を発表した。昨年公開のヴァラーをサーキット走行に特化させたもので、実車は7月に英国で開催予定のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで一般公開される。
ヴァリアントは最高出力745ps、最大トルク76.7kg-mの5.2L V12ツインターボを搭載する。トランスミッションは6速MT。公道走行が可能で、生産はアストン マーティンの特注車部門である「Q by Aston Martin」が行う。
アストン マーティンによると、ヴァリアントは同社F1チームで活躍するドライバー、フェルナンド・アロンソ氏からの「個人的な依頼」によって誕生したという。
アロンソ氏は、ヴァラーを「さらに過激」にした派生モデルを望んでいた。そこでアストン マーティンは軽量化と出力向上、ダウンフォースの強化にフォーカスを当てた。V12エンジンのトルクはヴァラーと同じだが、出力は30psアップしている。
軽量化と空力性能を追求
アストン マーティンのグローバル・ブランド責任者であるマルコ・マティアッチ氏は、「徹底的な軽量化」が施されていると話す。3Dプリントのリアサブフレームを採用し、剛性を落とすことなく3kgの軽量化を実現。さらに、マグネシウム製トルクチューブによって車体中央部から8.6kgの質量を取り除いた。
また、バッテリーを軽量リチウムイオンバッテリーとして11.5kg削減し、21インチの軽量マグネシウムホイール(フロント275/35、リア325/30のタイヤを装着)によりバネ下質量を14kg削減するなど、ヴァラーと比較して合計約100kgの軽量化に成功したという。
ボディの大部分はカーボンファイバー製で、スタイリング変更により空気抵抗を減らしながらダウンフォースを追加している。フロントスプリッターにはF1風の多層エンドプレートを備え、前輪を通過する空気の流れをスムーズにする。
カーボンファイバー製グリルはエンジンへの空気の流れを増やすと言われている。ホイールには乱流を抑えるエアロディスクが装着され、6か所の吸気口がカーボンセラミックブレーキに冷却風を送り込む。
リアは、大型の固定式ウィングを頂点に、デッキリッドを持ち上げたカムテールデザインを採用。その下部には、数値流体力学を用いて研ぎ澄まされたリアディフューザーが備わり、4本のチタン製マフラーが装着される。
サーキットに特化した内装
インテリアはモータースポーツ的な機能性を重視し、カーボンファイバーが大きく露出している。ステアリングホイールはよりスリムな形状となり、直感的な操作感を得るためにあらゆるスイッチが取り除かれた。
ギアセレクターも新しいデザインで、トランスミッション・トンネルはギア・リンケージが見えるよう大きくカットされている。また、スチール製ハーフケージが装備され、4点式レースハーネス付きのレカロ製レースシートが採用された。
内装トリムはアルカンターラまたはセミアニリン・レザーから選択可能で、ドアパネルにはメッシュのインサートとファブリックのドアプルが採用されている。
価格は不明だが、200万ポンド(約4億円)近い価格となることが予想される。そこからさらに購入者によって高度なカスタマイズが施されるだろう。
新型ヴァリアントについて、フェルナンド・アロンソ氏は次のように語っている。
「(ベースとなった)ヴァラーは、アストン マーティンの110周年を華々しく祝うものであると同時にわたしを奮い立たせ、サーキットを重視しながらもオンロードでもスリリングなドライビングが楽しめるような、レーシングカーにインスパイアされた過激なバージョンを作りたいと思わせてくれた。ヴァリアントは、限界走行に対するわたしの情熱から生まれたもので、Q by Aston Martinと密接に協力しながらデザインと技術仕様を楽しく開発できた。傑作が誕生したと確信している」
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