2024年F1シーズンに向けて、各チームが新車発表会を行う時期を迎えた。プレシーズンテスト前のため、ニューマシンのカラーリング披露にとどまる場合もあるが、発表会において明かされる事実、首脳陣のビジョンなどから、見えてくるものは多い。この連載では、各チームの2024年発表会で披露されたニューマシンとチーム体制についてまとめる。今回はメルセデスとその新車『W15』を特集する。
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メルセデスF1がニューマシン『W15』をシェイクダウン。ウエットコンディションでハミルトンとラッセルが走行
フェラーリがコンサバだったのに対して、メルセデスの新車『W15』は、かなり攻めたデザインとなっている。
その中で、最も目立つのはフロントウイングだろう。昨年のW14と異なる思想でデザインされているだけでなく、ほかのどのチームの新車とも違うフォルムをしている。特徴的なのは、最も上段に位置するアッパーフラップのノーズ寄りの部分がまるで「紐」のように細くなっている点だ。
このようなデザインを取り入れた理由として、多くのレース関係者が噂しているのが、「Y250ボルテックス」だ。
Y250とは、フロントウイングの中心線から左右250mmの範囲を指す言葉で、2009年から2021年までのレギュレーションにおいて、フロントウイングについて、中心線から左右250mmの範囲にウイングを設けるのは規定違反となっていた。そこでF1のデザイナーたちは、中心線から左右250mmの部分のフラップの形状を工夫することで、そこから外側へ渦(ボルテックス)を発生させて、フロントタイヤの後方で発生する乱流を吹き飛ばし、レギュレーション変更によって失われたダウンフォースを回復させていた。
しかし、2022年のグラウンドエフェクトカーからは、Y250エリアに関するレギュレーションが変更され、Y250ボルテックスが作り出しにくくなっていた。
それを今回のメルセデスは復活させた。元々グラウンドエフェクトカーが導入される直前の2021年時点で、Y250ボルテックスの分野で空力の開発をリードしていたのがメルセデスだった。今回の奇抜なフロントウイングはかつて得意としていた開発を復活させることで、ライバル勢につけられてしまったギャップを取り戻そうという狙いを感じる。
それ以外にも今回のメルセデスには、フロントサスペンションのジオメトリや、ノーズとフロントウイングの接合の仕方、サイドポンツーンの入口の形状など、昨年のW14とはフィロソフィーが異なるアイデアが随所に見られる。
失敗作とも言われたW14から開発を大きく転換したという意味では、この『W15』の大変貌はポジティプに捉えてもいいだろう。
ただし、空力の開発はアグレッシブになればなるほど、必ずしも成功を収められるわけではない。その典型的な例が、昨年まで2年連続で採用していた「ゼロポッド」だ。
ゼロポッドを廃止して、なお奇抜なデザインにこだわり続けるメルセデス。果たして、その攻めの姿勢は報われるのだろうか。
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