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ル・マン24時間レース決勝レポート:中嶋一貴&トヨタ8号車、ル・マン3連覇を達成! 小林可夢偉のトヨタ7号車は3位

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ル・マン24時間レース決勝レポート:中嶋一貴&トヨタ8号車、ル・マン3連覇を達成! 小林可夢偉のトヨタ7号車は3位

 FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦、第88回ル・マン24時間レースはTOYOTA GAZOO Racingの8号車(中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー組)が総合優勝。トヨタ8号車としては、2018年からの3連覇を達成した。

■ル・マン24時間は3連覇懸かるトヨタ8号車のトップで夜明け迎える。残り6時間に

 レース前半はポールポジションのトヨタ7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ホセ・マリア・ロペス組)が快調にレースをリード。8号車にはブレーキトラブルが発生し交換作業を行なったため、7号車にラップダウンされる展開となった。

 夜間も快調に首位を走っていた7号車だが、レースが折り返しを迎えた直後にターボトラブルが発生。ガレージでの交換作業を余儀なくされてしまう。迅速な作業でレースには復帰したが、それでも30分ほどのタイムロス。これで首位に立った僚友8号車から大きく離され、7周遅れとなってしまった。

 8号車と2周差の2番手に食らいついていたレベリオン1号車も、夜が明けた残り5時間あまりというところで短時間ながらガレージにマシンを入れて作業を実施。フロントノーズを交換した。これで1号車はレベリオン3号車の後ろ、3番手まで後退した。

 これでリードが5周にまで広がった8号車は、マシンを気遣いながら安定した走りでフィニッシュを目指した。追い上げたい7号車だったが、マシンは万全ではないようでレベリオン勢とレースペースはほぼ互角。なかなかその差を縮めていくことができなかった。

 レベリオンは3号車が僅差で1号車を従える状況が続いていたが、3号車がピットボックスからの発進時にエンジンがかからずタイムロス。これでレベリオン1号車が2番手を取り戻した。


 レベリオン3号車はクラッチにトラブルを抱えてしまったようで、残り1時間あまりというタイミングでは、インディアナポリスにオーバースピードで突っ込んでしまい、マシン右側をバリアに接触してしまった。3号車はピットに戻って前後のカウルを変えたが、またしてもスムーズに発進できず、一旦マシンをガレージに入れることに。この間に、トヨタ7号車が3番手に浮上した。

 その後、テルトル・ルージュでLM-GTE Amクラスのマシンがタイヤバリアにクラッシュし、コース前半がスローゾーンに。それが解除されたと思いきや、今度はLMP2クラスのマシンがカーティング・カーブでクラッシュしセーフティカーが出動する波乱が続いた。

 トヨタ7号車の数台後ろにレベリオン3号車がつけるという状況で、残り24分のところでレースがリスタート。しかし3号車はコースオフする場面もあり、7号車との差を広げられていった。

 388周を走りきった8号車は、ゆっくりと最終シケインを立ち上がりトップチェッカー。トヨタ、そして中嶋とブエミにとってはル・マン3連覇、ハートレーにとっては3年ぶり2度目のル・マン制覇となった。そして2位にレベリオン1号車、3位にトヨタ7号車、4位にはレベリオン3号車と続いた。なおバイコレスはリタイアに終わった。

 24台が参戦した激戦のLMP2クラスは、ポールポジションからスタートしたユナイテッド・オートスポーツ22号車が終始力強い走りを見せた。途中、同チームの32号車とワンツー体制を築き、チームメイトバトルを繰り広げたタイミングもあったが、32号車にはオイル漏れのトラブルが発生。上位戦線から離脱を余儀なくされた。


 22号車の方には目立ったトラブルもなく順調に首位を走行。しかし終盤にはJOTA38号車が少しずつ差を詰めていった。

 22号車は燃料が足りず、残り10分のところでピットイン。スプラッシュで燃料を補給した。JOTA38号車は50秒差まで迫っていたが、22号車がなんとか前でコースに復帰。38号車もこれで諦めたかピットに入り、確実にゴールを目指した。

 結局、22号車がクラス優勝、38号車が2位となった。3位には、パニス・レーシング31号車が入っている。

 山中信哉擁するユーラシア・モータースポーツ35号車はクラス14位。山下健太が好走を見せたハイクラスレーシング33号車は、レース開始12時間を過ぎた段階でマシントラブルによりリタイアとなった。

 LM-GTE Proクラスは、アストンマーチン97号車とAFコルセのフェラーリ51号車がレースを通して接近戦を演じた。夜が明けてからも、ピットインのタイミングで首位が入れ変わる展開が続いていた。


 トップの2台は最終盤まで同一周回でしのぎを削ったが、最後のピットストップで明暗。アストンマーチン97号車がセーフティカーが出る直前に最後のピットストップを済ませた一方で、フェラーリ51号車はピット出口で隊列が通過するのを待つことになりタイムロス。これで勝負権を失ってしまった。

 クラス優勝は97号車。51号車が2位、アストンマーチン95号車が3位となった。ポルシェは上位争いに絡めず、91号車がクラス5位、92号車がクラス6位に終わった。

 LM-GTE AmクラスはTFスポーツ90号車がクラス優勝。2位争いはSC明けの残り20分間で三つ巴の超接近戦を展開。デンプシー・プロトン・レーシング77号車が2位、AFコルセ83号車が3位となった。

 木村武史率いるCARGUY RACING70号車(エントリーはMRレーシング)はレース序盤からトラブルに泣き、最終的にギヤボックストラブルでリタイアとなっている。

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