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CとEのクーペを融合 メルセデス・ベンツCLEクラス 試作車へ試乗 ラグジュアリー+スポーティ

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CとEのクーペを融合 メルセデス・ベンツCLEクラス 試作車へ試乗 ラグジュアリー+スポーティ

高級なCクラス+スポーティなEクラス

メルセデス・ベンツは、既存のCクラスとEクラスの2ドアモデルを統合。まったく新しい、CLEクラスを間もなく発表する予定だ。

【画像】新型メルセデス・ベンツCLEクラスとEクラス 競合のA5と4シリーズ CとEのクーペも 全141枚

2023年7月には、カブリオレに先行してクーペがお披露目され、年末までに英国での販売が始まる。内燃エンジンのモデルラインナップを整理し、バッテリーEVへの転換を加速させることになる。

「Cクラス・クーペのオーナー様へ、後継モデルに期待することを確認したところ、更なる高級感という回答が圧倒的多数でした。一方でEクラス・クーペのオーナー様は、よりスポーティな動的特性を挙げられる方が多数でした」

「これらの意見を、1つのモデルへ融合させたのです」。CLEの車両開発テストを率いる、同社のクリストフ・キューナー氏が経緯を説明する。

新しい2ドアクーペとカブリオレの基礎をなすのは、CクラスやEクラスにも採用される、モジュラー・リア・アーキテクチャ (MRA) 。高張力鋼とアルミニウムを適材適所で用いたもので、CLEには独自のホイールベースとトレッドが与えられるという。

スタイリングは、既存のEクラス・クーペのイメージを継承。パワーバルジが膨らむボンネットは長く、シャークノーズと呼ばれるシャープなフロントグリルを得る。ルーフラインは滑らかなカーブを描き、Cピラーも優雅にうねる。

リアウインドウは寝かされ、テールエンドへ滑らかに帰着。リアフェンダー上部には明確な折り目が与えられ、サイドウインドウは後端に向けて上下に絞られる。SLの視覚的な特長も受け継いでいるようだ。

直4か直6のターボエンジン プラグインHVも

まだ写真はご覧いただけないが、インテリアは最新のCクラス譲り。ダッシュボードには、メーター用モニターと、インフォテインメント用の縦長のタッチモニターが個別に据えられる。

フロントシートはスポーティ。ヘッドレストが一体になった形状で、サポート性は高く、背もたれの角度や座面のスライドなどは電動。シートベルトを締めやすくする、アームも備わる。

インフォテインメント・システムは第3世代のMBUX。間もなく発売される、最新のEクラスと同じバージョンが実装される。ヘッドアップ・ディスプレイとパノラミック・グラスルーフなどは、オプションとなる。

CLEには、欧州規格に準じたレベル2の運転支援システムも搭載される。条件が許せば、最大30秒間のハンズオフ運転が可能になるとのこと。

エンジンは、2.0L直列4気筒と3.0L直列6気筒のガソリンターボが採用される見込み。また、2.0L 4気筒ディーゼルターボも選べる。すべてが電圧48Vのマイルド・ハイブリッドになる。

さらに、4気筒ガソリンターボに90kWの出力を持つ駆動用モーターが組み合わされた、プラグイン・ハイブリッドも用意される。英国でも選べると考えていい。

トランスミッションは9速オートマティック。ドライブモードには、エコ、コンフォート、スポーツ、インディビジュアルの4種類がプログラムされるという。

後輪操舵システムも設定 低めの着座位置

駆動方式は、4気筒エンジン版では後輪駆動が標準で、プラグイン・ハイブリッド以外では四輪駆動も選択可能。6気筒では四輪駆動が標準になる。

高性能なCLE AMGも登場するはずだが、詳細は明らかになっていない。通常のCLEにも6気筒がラインナップされることから、53としてAMGにも載ることは間違いないだろう。Cクラスと同じく、4気筒プラグイン・ハイブリッドのCLE 63も想定できる。

サスペンションは、コイルスプリングが標準。追加費用でアダプティブダンパーも指定できる。

スポーティな身のこなしを実現するため、最大2.5度までリアタイヤが向きを変える、後輪操舵システムもオプションで用意される。フロントのステアリングラックは、通常は13.8:1というギア比を得るとのこと。

ドイツ・シュツットガルトの西、ジンデルフィンゲン周辺の滑らかな一般道で、今回はCLEのプロトタイプに同乗させていただいた。助手席の限りでは、新しいCクラスや従来のEクラスに乗った印象と、大きくは違わないように思えた。

それでも、フロントシートの着座位置が低くスポーティさがある。インフォテインメント・システムには最新バージョンが実装され、明らかに扱いやすくなった様子。操作に対する反応が素早く、グラフィックも高精細だった。

強敵を迎えるA5と4シリーズ

同乗したCLE クーペに載っていたエンジンは、3.0Lの直列6気筒。スムーズかつパワフルで、メカニズムとして洗練されている。

ドライブモードでスポーツを選択すると、人工の合成音が重なり、聴覚的な体験を高める。余計な演出なしで意欲的に走りたいドライバーのために、そのサウンドはオフにもできる。

高速道路の速度域では、殆ど風切り音は聞こえなかった。技術者のキューナーは、リラックスして長距離を運転できる落ち着いた特性をCLEへ与えるため、多くの努力が費やされたと主張する。

カーブが連続する区間では、鋭く回頭していく様子が印象的だった。後輪操舵システムが効果的に働いているのだろう。

乗り心地には、グランドツアラーと呼べるようなしなやかさがあった。基本的にはスプリングレートは高めで、姿勢制御は引き締まっている。しかしダンパーの減衰力特性に優れ、張りがありつつ落ち着いた質感を実現しているようだ。

2023年後半には、CLE クーペを実際に運転できる予定。その仕上がりに、高い期待を持たせるものとなった。CクラスとEクラスのクーペの長所を融合させ、訴求力あるまとまりを得ることは予想できる。

アウディA5やBMW 4シリーズは、強敵を迎えることになるだろう。生産は、ドイツ北西部のブレーメン工場が担うという。

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みんなのコメント

8件
  • Eもそうだけど、テールランプのデザインは好き嫌い分かれそう。
  • 直4は吉利汽車製かな?
    もうメキシコや南アフリカ生産はやめてほしいけど
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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