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進化したトヨタGRヤリス 6気筒のポルシェ718ケイマン 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(1)

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進化したトヨタGRヤリス 6気筒のポルシェ718ケイマン 英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(1)

アリエル・ノマド 2

マット・プライヤー(Matt Prior)

【画像】英編集部の「1番好き」 トヨタGRヤリス ポルシェ718ケイマン 最新718スパイダー RSも 全115枚

英国のアリエルは、アトム 4と並んで、新しいノマド 2を2024年に発表した。その完成度は非常に高く、従来のノマドをすっかり時代遅れに感じさせるほど。まるで、太い直径のフレームが採用される以前のマウンテンバイクが、頼りなく見えるように。

実は、執筆時の筆者は公道でまだ運転できていない。間もなくお伝えする予定の、英国ドライバーズカー選手権(BBDC)での試乗が、初めてになる。それでも、貸し切った飛行場とサーキットで走らせた限り、オフロード前提のバギーだとは思えなかった。

以前のノマドも、オンロードでの走りは素晴らしかった。だがノマド 2はそれを凌駕。ストロークの長いサスペンションはしなやかに上下へ動き、加減速時はボディが前後左右へ傾く。しかし、それが自ずと適切な速度を選ばせ、意のままの運転へ繋がる。

コクピットも文句なし。もっとも、内装と呼べるものはないけれど。運転姿勢は自然で、メーターは一層確認しやすい。細部まで美しくデザインされ、丁寧に仕上げられている。

飛行場で運転した時は、三角コーンが並べられていて、スラロームとドーナツターンを試せた。俊敏に身をこなすノマド 2の感覚は、今でも鮮明に身体へ残っている。もうすぐ2024年も終わるが、きっと公道でも筆者を魅了してくれるに違いない。

トヨタGRヤリス(フェイスリフト後)

ジェームス・アトウッド(James Attwood)

運転を存分に楽しむのに、必要以上に速く走らせる必要はない。それを再確認させてくれたのが、フェイスリフトを受けたトヨタGRヤリスだった。

筆者が試乗した場所は、北欧フィンランドの凍結した湖に用意されたテストコース。使ったのは1速と2速だけ。それでも、2024年で1番笑顔になれたモデルだった。

フィンランドはラリーの本場の1つ。トヨタは、世界ラリー選手権(WRC)チームの本拠地を、その国に構えている。ヤリスの高性能仕様の開発にも、理想的な場所といえる。

豪快な加速や、高速コーナーでの安定性を確かめるなら、乾燥したサーキットの方が適切だろう。だが柔軟な足の動きや、繊細な操縦性、落ち着きを確かめるのに、氷上は悪くない場所になった。

この時は、ラリードライバーのヤリ・マティ・ラトバラ氏の助手席にも座れた。もちろん彼の運転技術は、筆者の遥か上にあった。

たとえツルツルな路面でも、GRヤリスは息が詰まるほどの高速で走れることが証明された。それが、本当に楽しい時間だったかどうかは、また別のことだけれど。

ポルシェ718ケイマン GTS

サム・フィリップス(Sam Phillips)

実は、自分は2024年までポルシェ718ケイマンには試乗したことがなかった。これまで乗れていたのは、718ボクスター。エンジンは、余り感動を与えない水平対向4気筒ターボで、間違いなく速かったものの、ポルシェの本当の輝きまでは味わえていなかった。

718ケイマン GTSを経験する前までは、アルピーヌA110が現実的に自分で買える最高のスポーツカーだと考えていたが、1発でそれは吹き飛んだ。グレートブリテン島中部、ミルブルックのテストコースで。

718ケイマン GT4譲りの、自然吸気4.0L水平対向6気筒エンジンは、まさに宝石。まったく別の次元へ引き上げたといえ、没入できる体験を生んでいた。7700rpmまで引っ張った時の、ゾクゾクするサウンドは忘れられない。911 GT3にも負けていない。

握りやすいレザー巻きのステアリングホイールに、スパスパ動くマニュアルのシフトレバー、完璧に近いシートポジション。欠点を探すのが難しいほど、現実的で理想的なスポーツカーだと思う。

ダチア・ダスター 130 TCE 4x4

スティーブ・クロプリー(Steve Cropley)

マクラーレンやロールス・ロイスも良いが、3代目のダチア・ダスターはそれ以上に良い。これには、3つの理由がある。

1つ目は、自分はシンプルなクルマが大好きだから。必要なものはすべて揃え、不要なものは一切ないという、ルノー・グループに属するダチアが掲げるクルマ作りの哲学は、筆者へ強く響く。

2つ目は、筆者の家族が2代目ダスターのオーナーだから。新型ではラインナップから消えたディーゼルの四輪駆動だが、燃費が良く気に入っている。

3つ目は決定的。新しいダスターはほぼすべての面で、その2代目ダスターより優れているから。実際に自宅の車庫から連れ出し、発表会の会場で比較したから間違いないだろう。特にオフロード性能は明らかに高い。

4気筒ディーゼルターボを置き換える、3気筒ガソリンターボは、同等のトルク感を得られない。それでも遥かにスムーズに回り、クラッチを巧みに操れば、悪路でも大きな問題はなかった。

3代目ダスターは、ブランドの鍵といえるシンプルさを損なわず、手頃な価格も大幅に上昇させることなく、明確に進化した。よって、2024年の1番としたい。

この続きは、英編集部の2024年に「1番好き」な1台!(2)にて。

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