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スプリント週末でのアップデートによりバタついたアストンマーチン……そのリスクは承知していたとチーム代表「だから何が起こっても文句は言えない」

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スプリント週末でのアップデートによりバタついたアストンマーチン……そのリスクは承知していたとチーム代表「だから何が起こっても文句は言えない」

 アストンマーチンは、通常とは異なるスプリントフォーマットのF1アメリカGPでアップデート版のマシンを持ち込んだことで、その最適化に苦しんだ。ただマイク・クラック代表は、そのリスクを認識していたようだ。

 アストンマーチンにとって、アメリカGPは波乱づくめの週末となった。レースウィーク唯一のフリー走行である金曜のFP1では、フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロール共にトラブルが発生。その後行なわれた予選では2台揃ってQ1敗退となった。また、翌日に行なわれたスプリントシュートアウトとスプリントでもトラブルが発生する場面があり、まさに踏んだり蹴ったりな状況であった。

■アストンマーチン、後手に回ったF1アメリカGPでアップデート実らず。ただ「待つ選択肢はなかった」とアロンソ

 そこでチームは、決勝を2台揃ってピットレーンスタートとすることを決断する。アロンソはカタールGP仕様のエアロパッケージに変更し、ストロールのマシンにもセットアップ変更が加えられた。そして当初の保守的なアプローチから打って変わり、車高も下げた形でレースに臨んだ。

 決勝レースでは想定以上に競争力があることが証明された。ふたりはポイント圏内まで追い上げ、アロンソはフロアにダメージを負ってリタイアとなるまでは9番手を走行していた。そしてアロンソのリタイアに伴い、ストロールが9番手でフィニッシュ。ルイス・ハミルトン(メルセデス)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)の失格で順位が繰り上がり、最終的には7位となった。

 チーム代表のクラックはレース後、今回の試みがうまくいかない可能性があることを認識していたと述べた。

「我々は準備不足により金曜日を台無しにした。フロント(ブレーキ)をオーバーヒートさせてしまい、セッションを走れなかった」

「ここに来て(フリー走行が)1時間しかないのだから、その1セッションで100%の力を発揮しなければならない。何か不具合が起きれば、必要なデータが手に入らない」

「そして我々はまさに不具合に見舞われ、データを手にすることができなかった。つまり問題がなければアップグレードをスプリントに持ち込むことは可能だと思うが、その分リスクは高くなる」

 またクラック代表は、今回はチームにとって厳しい週末だっただけに、決勝レースの結果は歓迎すべきものだと話した。

「3日間のハードワークを終えて、ガレージに笑顔が広がったということは認めざるを得ない」

「それは頑張りの結果でもあるが、我々はそこにあったかもしれないチャンスを逃したということも認識しないといけない」

「これが現実だ。実際、金曜日に宿題をこなすべきだったのに、それができなかった。その結果が週末全体に影響したのだ」

「スプリントのあるウィークエンドにアップグレードを持ち込まないというのは原則だ。その決断をした時点で、リスクがあるのは分かっているはずで、何が起こっても文句は言えない。またひとつ教訓になった」

 アストンマーチンは2台ピットレーンスタートながら最終的には入賞を争うことになったが、クラック代表としてはこれは予想以上の結果だという。

「ピットレーンからのスタートで、しかも昨日のようなペースではポイントを獲得するのは難しい。もちろん、あの判断は正しかったと思っているがね」

「レースの状況にも少し助けられたと思う。我々が(他車の後ろに)つくと、彼らが皆ピットに向かったからだ。かなり早い段階でクリアになったので、追い越す必要はなかった。彼らがあんなに早くピットインしたことにも驚いた。トラフィックに巻き込まれるよりはフリーエアで走れる方が良いので、あれは良かった」

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