ニュルや寒冷地テストを経て、本拠地へ帰還
BMWは次期4シリーズの開発状況が最終フェーズへ突入したと発表。現行3シリーズ(G20)をベースに高剛性化や低重心化を図り、スポーティな高性能2ドアクーペとして登場する模様だ。
BMW、次期型4シリーズの開発が最終段階へ。374psのM440iから投入か
開発が大詰めを迎える次期型4シリーズ(G22)は、動的テストが最終フェーズに突入。これまで寒冷地であるスウェーデン・アリエプローグをはじめ、フランス・ミラマス、ニュルブルクリンク北コースなど世界中のあらゆる拠点で広範囲なテストを重ねてきた。
そしていま、最終的な感触を確認すべく4シリーズの試作車は本拠地であるミュンヘンのBMW グループ研究開発センター(Forschungs- und Innovationszentrum=FIZ)へと戻ってきた。
3シリーズ比で車高を57mmダウン
3シリーズセダンよりも車高を57mm落とした4シリーズは、Cd値を0.015削減。重心高も21mm低められている。よりシャープなハンドリングを目指し、フロントのキャンバー角をネガティブ方向に設定するとともにリヤトレッドを23mm拡大した。
また、ストラットタワーバーやバルクヘッドへの強化パネル追加などにより操縦性の精度とレスポンスを向上。リヤアクスル周りもブレースで補強するなど、高剛性化によりスタビリティを高めている。
ストレート6搭載のM440iから導入
最初に導入するのは374psを発生する直列6気筒エンジンを搭載したM440i xDrive。48Vのマイルドハイブリッドシステムを採用し、8kW/11hpの電気モーターは高効率化をもたらすとともにブースターとしても機能する。
サーキットでの豊富な経験をもつM GmbHのノウハウを惜しみなく投入し、機敏な操縦性と揺るぎない安定性を実現したという。
8速スポーツAT(ステップトロニック付き)に先進の4輪駆動システムを組み合わせ、電子制御LSD「Mスポーツディファレンシャル」も搭載。強力なMスポーツブレーキや19インチのMアルミホイール、前後異径サイズのタイヤの採用などによりコントロール性をより高めている。
ラストスパートを切った開発作業
ホームグラウンドである研究開発センターでの最終フェーズでは、サーキットのみならず一般公道での日々のドライビング特性についても確認を行なう。ミュンヘン周辺のワインディングはもちろん、高速道路や都心部などであらゆる状況下でテストを実施。
BMW最新の2ドアクーペに相応しい喜びと興奮をもたらすドライビングを求めて、開発エンジニアはいよいよラストスパートを切った。
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