現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > メルセデスF1残留を望むボッタス、マネージャーにアルファロメオ代表との接触を指示。移籍の可能性を排除せず

ここから本文です

メルセデスF1残留を望むボッタス、マネージャーにアルファロメオ代表との接触を指示。移籍の可能性を排除せず

掲載 更新 2
メルセデスF1残留を望むボッタス、マネージャーにアルファロメオ代表との接触を指示。移籍の可能性を排除せず

 これまでにグランプリで9勝し、F1の表彰台に62回立ったほどのドライバーが、いったいなぜ今、2012年日本GPにおける小林可夢偉の3位を最後に1度も表彰台を獲得できていないようなチームへの移籍を前向きに考えているのだろうか? これは、バルテリ・ボッタスがアルファロメオF1に移籍するかもしれないというニュースが先週末に報じられて以降、多くの人が抱えている疑問だ。

 報道を見るかぎり、これは12年前にマクラーレンから当時新興のロータスF1、その後ケータハムと呼ばれることになったチームに移籍したものの、散々な成績に終わったヘイキ・コバライネンのケースを想起させる。ただし水面下の状況にも目を凝らせば、今回の話が生じた必然性が感じられ、3週間前のレッドブルリンクでボッタスがマネージャーにアルファロメオF1のチーム代表であるフレデリック・バスールとの接触を指示したという事実からも、ボッタスがこの可能性を排除していないことは伺える。

アルファロメオF1代表、2022年型新世代マシンの開発に自信「大きなチャンス。驚きのパッケージになる」

 もちろん、ボッタスにとっての最優先事項はメルセデスに残留して6シーズン目を迎えることだが、これは彼ひとりで決められるわけではない。シルバーストンで、ボッタスは自身の気持ちについて明確に語った。

「自分の望みははっきりしている。いまのチームに残留したい。来年もレースに勝って、さらにタイトルを争うため、それが最良のチャンスだからだ。もしも何らかの理由で残留できないとなれば、F1のなかで別の選択肢を探ることになる。なぜなら僕はF1が大好きで楽しんでいるし、まだあと数年はここで戦う力が僕にはあると思っているからだ」

 仮にメルセデスが将来ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)を昇格させると決めた場合、F1でどのチームが視野に入っているのか説明を求められたボッタスは、優先順位を明かさないまま、自身の気持ちについて非常にオープンに語った。

「その方向で考えるとしたら、すべてがとても仮説的になる。だけど、正直な気持ちを言おう。そう、間違いなく、考え方を完全に切り替えることになる。僕のキャリアにおいて、まったく新しい1章が始まるわけだから、精神的にも異なるアプローチで臨む必要があるね。おそらく優勝やタイトル争いからは遠ざかるだろう。少なくとも当面のあいだは。だからこそ新しい始まりなんだ」

「一方で、とても面白いことが起こるかもしれない、とも思うけどね。ただ、前にも言ったように、僕の目標はシートの維持だ。僕たちならいまのメルセデスでとても強力なチームをつくれると思っているからだけど、まずはそれを追求したい」

■メルセデスF1代表「彼に素晴らしい将来を歩んでもらう責任が私にはある」
 同じときに、メルセデスF1のチーム代表であるトト・ウォルフはこう明言した。

「仮に我々が誰かに新たなチャンスを与えるような状況が生じたら、バルテリとの関係という理由にとどまらず、彼に素晴らしい将来を歩んでもらう責任が私にはある。彼はF1史上最高のドライバーのチームメイトであり続けた。その立場は常に輝かしいものではないが、やはり彼は素晴らしい人間だ」

 ウォルフはボッタスをウイリアムズに移籍させたいのだろう。関係の近いところに置いておき、ハミルトンの引退後、2024年からはタイトルに挑むラッセルのサポート役として戻ってほしいと考えているはずだ。

 しかし、ボッタスにはメルセデスでずっと軽んじられてきたと感じるに足る理由もあり、いったん離れれば永久に関係を断ちたいと考えてもおかしくない。ボッタスがメルセデスから2年契約を提示されたことは過去に1度もなかった。彼には1年契約という不安定な状況を5年続けて受け入れざるを得なかったという失望感が残っている。2013年から2016年までを過ごしたウイリアムズは、彼にとって魅力的な選択肢ではない。2年たってからメルセデスに戻り、ラッセルの補佐役を務めるつもりはないからだ。

 アルファロメオに移籍したら、ボッタスはバスールとふたたび組むことになる。彼は、2011年にARTグランプリから参戦してGP3チャンピオンをともに勝ち取ったバスールをよく知っており、また彼のことを大変尊敬している。実際、2017年にはボッタスがバスールに請われてルノーに加入するという話もあった。しかし、このときはバスールから、シリル・アビテブールと適切に仕事ができないので年末にチームを離れるという固い意志を告げられたことから、ボッタスは移籍のオファーを断っている。

 アルファロメオがザウバーとの長期契約にコミットしたことによって、チームの予算は著しく増大するだろう。バスールにとっては、チームに必要な経験豊かで競争力のある人材を雇うチャンスができたことになる。もしもボッタスが今シーズンかぎりでラッセルにシートを明け渡さなければいけないことになった場合、彼にとっては今後3年間で前進する可能性の高いアルファロメオが魅力ある選択肢となるに違いない。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
くるまのニュース
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
くるまのニュース
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
ベストカーWeb
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web

みんなのコメント

2件
  • いやいや、ボッさんにはレッドブル来て欲しいよ。

    マックスと最高のコンビになると信じて止まない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村