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GTスペシャリストを探すユナイテッドAS。佐藤万璃音は“プロ”枠でマクラーレン720S GT3をドライブへ

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GTスペシャリストを探すユナイテッドAS。佐藤万璃音は“プロ”枠でマクラーレン720S GT3をドライブへ

 チーム共同オーナーであるリチャード・ディーンによれば、ユナイテッド・オートスポーツはマクラーレンとともに2024年のWEC世界耐久選手権・LMGT3クラスに参戦する準備を進めており、GT3関連の経験を持つスタッフを探しているのだという。

 11月末のWECによる暫定エントリーリスト発表により、このチームは2台のマクラーレン720S GT3 EvoをLMGT3クラスに投入することが正式に明らかになった。彼らはアイアン・リンクスやアコーディスASP、マンタイEMAやTFスポーツらとともに、この新たなカテゴリーに参入する。

WEC、2024年暫定エントリーリストを発表。BMWなど4社が新規参戦、LMGT3は9メーカー出場へ

 ディーンはエントリーが受理されたことに「安堵と感謝」を表明し、ユナイテッドはこれで「袖をまくり上げて懸命に取り組む」ことができると述べ、注目を集める3つのチャンピオンシップ(WEC、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)にフルタイムで出場する準備をしているチームのスタッフ採用戦略を説明した。

「明らかに我々がやりたかったのは、最初の1年間を学習期間にあてることなく、最初から確実なレースができるようにするため、GTに特化した経験豊富なスタッフ、特にマクラーレンの経験を持つスタッフを雇うことだ」とディーンは語った。

「IMSAにおいて、IMSAの経験豊富なスタッフを採用したのと同様だ。IMSAのLMP2とWECのLMP2がまったく同じであると仮定して、アメリカに行くことはない。今回のWECプロジェクトには、多くの経験豊富な人材が参加する予定だ」

「ユナイテッドには、LMP3などの他のプロジェクトに取り組んでいる非常に優秀な人材がたくさんおり、彼らは我々のLMP2やLMGT3チームでチャンスを得ることを非常に望んでいる。 IMSAとWEC全体でスタッフを統合する予定だが、これは普通のことだ」

 新たなスタッフにはユナイテッドの既存のLMP3プログラムのスタッフが加わってLMGT3グループを形成する一方、WECでLMP2プログラムを運営していた現在の中核となるスタッフはアメリカに渡り、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の担当に移ることになるとディーン。

「ひとつのグループが、ある場所から別の場所へ移動するわけではない」とディーンは言う。

「我々が抱えているビジネスの中で、おそらくWECやIMSAプログラムほどは知名度が高くない他のシリーズでも、かなりのことが起こっていることにも目を向けなければならない」

「そのため、我々は他のプロジェクトから非常に多くのスタッフをその両方に吸収しているのだ」

「忘れてはいけないのは、WECのLMP2側の経験豊富な人材の大多数はIMSAのLMP2プロジェクトに取り組むことになるが、シャーロットにあるJr IIIとのパートナーシップを通じて、我々は単に新しい施設に移転したのではなく、 それはウェザーテック(選手権)にある既存の施設である、ということだ」

「そこには、経験豊富な人材が5~6人いる。そこで彼らは、我々のLMP2経験者たちとともにIMSAのプロジェクトを強化するのだ」

 ディーンはさらに、ユナイテッドのLMGT3グループはマクラーレンのスタッフによってサポートされるだろうと述べた。

「WECはLMGT3が『ファクトリー』シリーズではないことを明らかにしているが、メーカーはサポートと“代表”という形で、ある程度の関与をしている」と彼は語った。

「マクラーレンGTに、我々をサポートしてくれる非常に質の高い人材がたくさんいることは明白だ。なので、さまざまなレベルで多くのマクラーレンスタッフがプロジェクトに関わることになるだろう」

■引き続きシルバー&ブロンズドライバーを試す

 さらにディーンは、11月27日に公開されたエントリーリストではシルバーとして表示されているものの、日本人ドライバーの佐藤万璃音が95号車のプロドライバーを務めることを認めた。

 2023年、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズをこのチームで戦った佐藤は、10月に最初に発表されたいくつかのFIAドライバー・カテゴライゼーション調整の一環として、ゴールドへとアップグレードされる予定だ。当初、2024年はIMSAのエンデュランス・カップへの参戦が発表されていた佐藤だが、このアップグレードによりWEC・LMGT3への参戦へと計画が変更になっていた。

 ディーンとWECの広報担当者の両者はSportscar365に対し、最初のエントリーリストに示されたのは2024年1月1日に発効するアップグレード(=ゴールド)ではなく、佐藤の現在(2023年)のレーティングを反映したものであることを、それぞれ明らかにしている。

 ディーンは、チームが11月末にエストリルで行った2日間のテストで、複数のブロンズおよびシルバー・レーティングのドライバーを評価していることを明らかにした。このテストは、マクラーレンの2台目のシャシーの最初のロールアウトも兼ねていた。

「2台目の新車が到着したので、シェイクダウンのためにそこに送り込んだ」とディーン。

「すべてが非常にうまくいっているので、マシンをガンガン走らせているよ。他にも検討中のドライバーが何人かいて、シルバーグレードやブロンズグレードのドライバーをテストして試している。そう、一生懸命プッシュしているんだ」

 ディーンは、マクラーレンに乗る予定のブロンズ評価のドライバーふたりは、ユナイテッドの現在のドライバー・プールの外から来るだろうと述べた。

「これまでに我々のクルマに乗ったブロンズドライバーにはならないだろう。それが、我々が現在このようなテストを行っている理由のひとつでもあるんだ」

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