アストンマーチンのフェルナンド・アロンソは、F1サウジアラビアGPの表彰式の後に10秒のタイム加算ペナルティを科され、4位に降着。2戦連続での表彰台獲得を失うことになった。
予選で3番手となったアロンソは、フェラーリのシャルル・ルクレールがパワーユニット交換によるペナルティを受けて10グリッド降格となったため、フロントロウ2番グリッドからサウジアラビアGPの決勝レースをスタートすることになった。
【ギャラリー】アロンソの10秒ペナルティが確定し、トロフィーを”譲渡”されたジョージ・ラッセル
しかしアロンソは、グリッドボックスの左にタイヤひとつ分はみ出した位置からスタートしてしまったため、5秒のタイム加算ペナルティを科された。
チームはこのペナルティを、ピットストップ時に消化した。しかしこの時、ピットボックスに停止してから5秒が経過する前に、アストンマーチンのメカニックのひとりが、マシンに触ってしまったとFIAのスチュワードは結論づけた。
このため10秒のタイム加算ペナルティがさらに科されることとなり、この結果アロンソは4位に降格。3位にはメルセデスのジョージ・ラッセルが繰り上がった。ただ裁定が下るまでに時間がかかったため、表彰台にはアロンソが登壇することになった。
「良いレースだったよ、表彰台に上がり、トロフィーを持って写真を撮り、シャンパンファイトもした。でも、今は獲得ポイントが3ポイント減らされてしまった。僕は15ポイントではなく、12ポイント獲得したことになった」
アロンソは4位降格が決まった後にそう語った。
「でも今日はFIAの判断が貧弱だったと思う。自分たちへの失望以上にそう思うよ。ピットストップの後に35周もあったのに、ペナルティを適用することができなかった。彼らはこのペナルティについて、僕らに知らせる十分な時間があったはずだ」
「もしそれが知らされていたのなら、後続に11秒の差を築くことだってできたかもしれない。僕らは今日、ファンに対して素晴らしいショーを提供することができなかった」
アロンソ曰く、ペナルティが決定するのにどうして長い時間がかかったのか、チームはスチュワードと話をしているという。
「誰もこのペナルティについて教えてくれなかった」
そうアロンソは説明する。
「最初のスティントでは、5秒のタイムペナルティがあることを教えてくれた。第2スティントでは、まったく情報がなかった。調査もしていなかったはずだ。チームは2回目のペナルティを完全には納得していないため、スチュワードと検証を行なっている」
「気にはなるけど、表彰台には登ったし、あんまり気にしていない。とはいえ3ポイント失ってしまったから、オーストラリアで取り戻すつもりだ」
なおスタートポジションに関するペナルティも、本人は全く気付いていなかったようだ。
「何が起きたのか、見直さなければいけない。僕は、ミスを犯したんだからね」
10秒のタイム加算ペナルティが確定する前に、アロンソはそう語っていた。
「5秒のペナルティがあることをチームが伝えてくれた時、僕は『OK!』と言った。その5秒を取り戻すために、僕はもっと速く走らなければいけなかっただけだ。でも、何が起きたのかを見直す必要がある」
しかし3位は失ったものの、サウジアラビアでもアストンマーチンはかなり高いパフォーマンスを発揮したのも事実。その結果には大いに励まされているようだ。
実際、スタート直後にはペレスを抜いて先頭を走り、レース中も何度かレッドブルと同じようなペースで走るシーンがあった。
「今日の走りは驚くべきことだ。僕らはバーレーンでは非常に強かったけど、ここジェッダに向けてはいくつか懸念を抱いていた。でも結局ここでのレースペースは、バーレーンの時よりも速かっただろう」
「僕らはフェラーリとの差をコントロールすることができたし、メルセデスとの差もコントロールすることができた。あまり楽観的になりすぎたくはないけど、将来に向けては非常に良さそうだ」
「レッドブルは少し手の届かないところにいるかもしれない。でも他のチームは遅れていたから、それについては満足しているよ」
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