2020年のF1カレンダーは史上最多の22戦が予定されているが、他の国やレースプロモーターたちもグランプリ開催に関心を持っている。リバティ・メディアは中国とアメリカでふたつ目のグランプリ開催を望んでいるようだ。
2020年のF1カレンダーから脱落したドイツGPはいまでも主要な市場のひとつだ。このことは奇妙に思える。なぜなら常勝しているメルセデスはドイツのマニュラクチャラーであり、4度の世界チャンピオンであるセバスチャン・ベッテルはドイツ人だからだ。
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しかし、ドイツGP開催地であるホッケンハイムの主催者が抱えている問題は、政府の資金援助をほとんど受けられないことにある。そしてホッケンハイムは資金援助なしで年間2000万ユーロ(約24億2800万円)にのぼるF1開催権料を支払うことができないのだ。
「ドイツは長いレースの伝統がある国で、強力な連盟と自動車クラブがある。しかし他国のグランプリ主催者は、チケット販売だけに頼らざるを得ない状況ではないだろう」とホッケンハイムのディレクターを務めるヨルン・テスケは『Motorsport-total.com』に語った。
「我々には是が非でも補助金が必要なのだと言っているわけではない。しかし数百万ユーロの金額を我々だけが負担するというリスクを犯すべきではない。F1は歴史的なサーキットがどれだけ彼らにとって重要なのか、また、開催権料の決定においてどの程度妥協に応じるのか判断を下さなければならない」
サーキットが支払うグランプリ開催権料は、リバティ・メディアとF1チームが分け合うことになる。したがって、サーキット側が支払う金額が多いほど、リバティ・メディアとチームが受け取る金額も多くなるのだ。
リバティ・メディアはサウジアラビアとも話し合いをしている。石油が豊富なサウジアラビアは、グランプリ開催のために、約1億ドル(約108億5000万円)を支払う用意があるようだ。これは他の開催国が払う金額の2倍にあたる。
一方、1985年以来初めてF1カレンダーに復帰したオランダGPのチケットは早々に売り切れとなった。これは何千人もの熱心なマックス・フェルスタッペンのファンがいるからだ。ザントフォールト・サーキットの主催者は、たとえフェルスタッペンがいなくても、オランダGPは生き残ることができると確信しているという。しかしフェルスタッペンはまだ22歳であり、少なくともあと12年ほどはF1で戦うだろう。
リバティ・メディアは、最終的に1シーズンに25戦を開催したいと考えている。もしそうなった場合、資金の豊富なサーキットだけがレースを開催するようになるだろう。
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