2度の世界ラリー選手権(WRC)チャンピオンであるカッレ・ロバンペラは、将来的にはル・マン24時間レースやF1にも挑戦してみたいと語った。
幼少期から元WRCドライバーでもある父ハリの英才教育を受けてラリーの道を進んできたロバンペラは、2020年にトヨタからWRCフル参戦を果たすと、2022年、2023年と世界タイトル獲得。23歳にしてWRC史上6人目となる連覇を成し遂げた。
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そんなロバンペラは今年、心身の疲労を理由にWRCはパートタイム参戦に。ドリフト競技やサーキットレースなど、主戦場を離れたところでサイドクエストを楽しみ、2025年からのフル参戦復帰を目指し充電期間を過ごしてきた。
本職であるWRCでも今年は全13戦のうち7戦にエントリーし、4勝を挙げる活躍を見せたロバンペラだが、真に速いドライバーは何を操っても速いという通説通り、サーキットでもその速さを見せた。
ポルシェ・カレラカップ・ベネルクスの4ラウンドに参戦したロバンペラは、デビュー戦で表彰台まであと1歩の4位入賞を果たすと、その後は3勝をマーク。フル参戦ではないにもかかわらずランキング4位に食い込んだ。
「ここまでは(サーキットレースを)すごく気に入っている」
ロバンペラはmotorspor.comに対して、2024年のサーキットでの活動をそう振り返った。
「自分に対するチャレンジとしてはかなり良いモノだし、新しいことを学べるのはすごく良い」
「いくつか成績も残しているし、ここまでの結果については満足している」
そしてロバンペラは今後のサーキットでの目標として、トヨタも最高峰ハイパーカークラスで参戦する世界耐久選手権(WEC)ル・マン24時間レースを挙げた。
「何か特定の目標がある訳じゃないけど、例えばル・マンみたいなレースに参戦できたらいいなと思っているよ」とロバンペラは語った。
トヨタと言えば、つい先日ハースF1との技術提携を結んだばかり。この契約を通じて、トヨタが設計、技術、製造の面でハースをサポートする一方、ハース側はF1で培った技術的専門知識と商業的利益をトヨタに提供する。
そして提携の一環として、トヨタ系ドライバーやエンジニア、メカニックがハースのF1旧車テスト(TPC)に参加。リザーブドライバーをはじめ、トヨタの人材がグランプリを転戦するハースのレースチームに引き込まれる可能性もある。
ある意味、トヨタのWRCドライバーであるロバンペラが、この提携を通じてハースのF1マシンを走らせるという展開もあり得るかもしれないのだ。
F1グリッドに2チームを並べるレッドブルのサポートも受けるロバンペラだが、彼は「今のところ僕はずっとトヨタで続けようとしている」とした上で、F1への興味についてこう語った。
「いつかトライしてみたいと思う。やってみないと本当に自分に合うかどうかは分からない」
「だから1度試してみたいね」
これまでにF1マシンをテストしたWRCドライバーはゼロではない。9度のWRCチャンピオンであるセバスチャン・ローブは2008年にレッドブルからF1テストに参加。セバスチャン・オジェも2017年にレッドブルRB7を走らせた。
また、元WRCドライバーで、スタントで名を馳せた故ケン・ブロックがピレリを介してF1テストに参加するという計画もあった。
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