「レクサス LM」上海でワールドプレミア 23年秋に国内導入へ

レクサスは2023年4月18日、事前予告どおりに上海国際モーターショーで新型ラグジュアリーMPV「LM」を世界初公開した。なおこのモデルの日本仕様の発売は、今秋を予定していると発表している。

LMは、2020年から投入されたアルファード/ヴェルファイアの東南アジア、中国市場での車名であり、日本からの輸出モデルのため関税が高く、現地価格は極めて高価なラグジュアリーMPVとされ、富裕層が専属運転手付きで使用するクルマとして定着している。

今回ベールを脱いだ新型LMは、近年のラグジュアリーマーケットにおける価値観の変化をうけ、車名が意味する「ラグジュアリームーバー」としての価値や存在意義を改めて見直し、フルモデルチェンジしている。

すべての乗員が快適にくつろげる乗り味と居住空間を目指して開発された運転手付きのVIPカーである。ドライバーは素直で正確な操縦性などにより気を遣うことなく運転でき、乗員はノイズや不快な振動を気にすることなく、車内での時間をゆったりと過ごすことができる快適性と機能性を備えている。

エクステリア・デザインは、フラッグシップMPVにふさわしく、現行モデルより気品のある存在感と空力性能を考慮し、さらにレクサスのデザインに沿ったものとしている。フロント・デザインは、スピンドルボディをさらに進化させ、押し出しの強いスピンドル形状のグリルに外板色を採用することでボディと一体でシームレスに表現。

また周辺部品との境界の段差を減らし、ボディとより融合した一体感のある構成とすることで、空力性能や冷却性能、操安性にも寄与している。

キャビンは、乗員スペースを最大限に確保した前後方向に抜けの良い開放的なキャビンとし、前後タイヤの存在感を強調した造形を採用することで、躍動感がありながら上品で伸びやかな独自のフォルムを実現した。

インテリアデザインは、前席周りは運転に集中できる機能性と上質感を兼ね備え、後席はゆったりと過ごせる広さと仕立てのいいシートやトリム、そしてあらゆる時間の過ごし方に対応できるさまざまな装備を用意している。

6人乗りフロント席は、モダンで広がりのある空間の中にレクサスのコックピット思想「Tazuna Concept」を採用し、シンプルなインパネとコンソールにより運転に集中できる環境としている。

6/7座仕様では開放感・見晴らしに配慮しながら、前後左右に広がりのあるトリムやオーバーヘッドコンソールを配し、多人数乗車時のパーソナル感を追求。

VIP用の4人乗りよりラグジュアリーなパーソナル感とプライバシー性を高めた4座仕様は完全な専属運転手の運転を前提に、リヤ席前方に48インチ大型ワイドディスプレイを備えたパーティションを配置。上部には昇降式スモークガラスを備えプライバシーと開放感を両立させている。この48インチ大型ワイドディスプレイは、オンラインによるビジネスミーティングやエンターテイメントなどシーンに合わせた使い方が可能。そしてディスプレイ下部には冷蔵庫や収納スペースを設置している。

前後席間のパーティションスピーカーや冷蔵庫、収納などの各機能は加飾と融合させつつ内装部品間の段差も極限まで低減。サイドウィンドウのグラフィックもシンプルな長方形とするなど、インテリアの構成要素から乗員にとっての視覚的ノイズを減らし、オーナーがリラックスできる空間を追求した。また、座った瞬間に心身を解放させるような心地よさを目指した、体をゆったり包む大型独立シートを採用している。

インテリアカラーは、ソリスホワイトでは周辺部にカッパー色のアクセントを加え、ブラックにはグレートーンを配するなど、グラデージョンをつけた現代的な柄の長方形ドアトリムなどと共に、新しい高級表現であるモダンプレミアムの世界観を表現。

また同時に、自宅のリビングルームのようにくつろげる空間や、ビジネスシーンにも対応できる空間など、オーナーの多彩なニーズに応える室内環境づくりに力点を置いて開発されている。そのため、間接照明の採用やリヤ・マルチオペレーションパネルは脱着可能なタッチ式コントローラーで、エアコン、シート、オーディオ、照明など後席の各種機能を操作することが可能。

性能面では、すべての乗員が快適に過ごせるよう、フラッグシップMPVにふさわしい乗り心地を目指して開発された。スライドドア開口面積が広く剛性確保が難しいMPVのボディ骨格強化のために、大幅に骨格を強化。ラジエターサポートブレース、ロッカーストレート構造、リヤ床下ブレース、クォーターピラー部リインフォースメント設定などにより、従来型比で約1.5倍のボディねじり剛性を確保した。またアッパーボディやフロアに採用した構造用接着剤も振動の軽減に効果を生み出す。

サスペンションのダンパーにはリニアソレノイド式アクチュエーターと周波数感応バルブを併用した「周波数感応バルブ付きAVS」をレクサスで初採用している。また、ドライブモードセレクトでは「Rear Comfort」モードを初採用している。AVSの減衰力特性は後席の乗り心地を優先し、同時にアクセルやブレーキを統合制御することで加減速時の姿勢変化がより少なくなるセッティングとしている。

そして静粛性、特に心地よく感じる自然な静けさである“静粛感”にこだわって開発されている。そのため、源音の低減、遮音、車内のノイズを下げる吸音の3ステップで静粛感を追求。こうした取り組みにより車内騒音は大幅に抑えられている。

なおパワートレインは、クラウンにも採用されている2.4L・直列4気筒ターボ・ハイブリッド（FF/リヤモーターによる4WD）と、2.5L・直列4気筒ハイブリッドシステム（FF/E-Fourによる4WD）が設定されている。

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Comments

ﾄﾞｷｭｩｩｩﾝ界隈がLMをどう受け入れるのか見物｡
アルファードのなんちゃってLM仕様が増えるのかな｡

リークされたアルファードと見比べるとDピラーやBピラー周りの処理が全然違うのでアルファードを"LMルック"には出来なさそうですね。
まだ分かりませんが、LMと違ってアルファードは全長5m切ってくるのではないかな