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約4億円でも落札ならず! ブガッティ「シロン」のワンオーナー物件はカラーリングが上級者向きで優美すぎました

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約4億円でも落札ならず! ブガッティ「シロン」のワンオーナー物件はカラーリングが上級者向きで優美すぎました

新車価格を上回ったものの……

2023年3月4日、RMサザビーズがアメリカで開催したオークションにおいてブガッティシロンが出品された。同車は2019年に82台が生産されたモデルの1台となる。落札価格はいくらになったのか、同車について振り返りながらお伝えしよう。

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ヴェイロンの後継モデルがシロン

W型16気筒+4ターボエンジンをリアミッドに搭載し、オーバー400km/hの最高速を主張したヴェイロンの生産が始まるとすぐに、ブガッティの本社ではその後継車のプロジェクトがスタートした。

ヴェイロンとは、かつてブガッティにレース・シーンで数々の勝利をもたらしたドライバー、ピエール・ヴェイロンにちなむ車名だが、その後継車たるニューモデルにはやはりこのヴェイロンに匹敵するビッグネームが必要とされた。

その答えはすぐに見つかった。一度はプロトタイプに掲げたこちらも伝説のドライバー、ルイ・シロンの名を借りた「シロン」がそれだった。

最高速テストでは490.484km/hという記録

ヴェイロン16.4の後継車となるハイパーカーを生み出すこと。それはこのプロジェクトを担当するエンジニアにとって、まさに困難を極める作業であったことは想像に難くない。4WD、ヴェイロンと同様にW型16気筒+4ターボエンジンをリアミッドに配置する基本アーキテクチャ。

ドライブトレインはヴェイロンのスーパースポーツから受け継がれたものだが、チューニングはさらに進化。大型の2ステージターボや触媒コンバーター、そして新設計となるチタンエグゾーストパイプの組み合わせなどで、1470psの最高出力と1600Nmの最大トルクという驚異のスペックを発揮させることに成功していたのだ。

もちろんシロンの進化はパワーユニットのみにとどまらない。その基本構造体はLMP1規格のカーボンファイバーモノコックとされ、新型のアダプティブシャシーテクノロジーや専用タイヤ、そして400km/hから10秒以内で完全停止を可能にするというF1マシン由来のブレーキシステムなど、エンジニアリングには一切の妥協はなかった。

参考までにシロンが最初に発表したテストデータは、0−96km/h加速2.4秒、最高速はリミッター作動で418km/hというものだったが、2019年に行われた最高速テストでは490.484km/hという記録を達成している。生産台数はトータルで500台だ。

オークション・シーンに姿を見せることが少ないシロン

そのシロンがオークション・シーンに姿を現すことはそう多くはない。2023年のRMサザビーズ社が開催したアメリア・アイランド・オークションに出品されたのは、2019年に82台が生産されたモデルの中の一台。デリバリー地はアメリカのミシガン州トロイで、以来ワンオーナーで1万4592km(カタログ製作時)を走行している。

同車の魅力は、何といってもその優美なカラーリングにある。エクステリアはノクターン仕様で、フロントエンドの馬蹄形グリルの周囲にはスピリットブルーのアクセントカラーが入る。カラーはそのままAピラーから上方に向かって伸び、ルーフラインのカーブに沿ってドアの後方からロッカーパネルに向かって急降下する彫刻的なシグネチャーラインにまで流れ、ブラックのホイールなどとともにエレガントなエクステリアカラースキームを完成させているのだ。インテリアはベルーガブラックのレザーとアルカンターラに、スプリットブルーのステッチを施したもので仕上げられている。

今回は落札ならず

出品車のシロンに残るサービス記録からは、2020年から、2021年、2022年と、トータルで3万ドル以上の費用が投じられていることも記録されている。限られた生産台数と購入希望者のキャンセル待ちによって、ブガッティ シロンを手に入れることは簡単なことではないだろう。

今回のオークションでは280万ドル(約3億6960万円)まで入札価格は上がったものの、残念ながら出品車の希望落札価格には届かなかったようだ。RMサザビーズでは現在でもシロンを、価格応相談として販売している。ちなみに新車での購入時に出品車のために支払った金額は、全オプション込みで305万8500ドル(当時のレートで約3億3032万円)だったというのだが……。

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みんなのコメント

2件
  • ECUは電子パーツは必ず経年劣化するし
    10年後にはパーツが作れなくなる
    どうすんだろ?
  • ここまで来ると"絵に描いた餅"でしょう。もはやクルマのカタチをした美術品か工芸品ですね。これから発表されるハイパーカーは公道走行する事は無いでしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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