ワンダーフェスティバルとは?
2022年7月24日に千葉県・幕張メッセでワンダーフェスティバル 2022[夏]が開催されました。このイベントはプロやアマチュアを問わず、自作の造形(立体物)を持ち寄って展示・販売を行なうもので、1980年代から開催されています。
近年は夏と冬に年2回行なわれていて、市販の模型に飽き足らず、自らのインスピレーションを形にしたオリジナルな模型やフィギュアを作る方や、アニメ、特撮作品のまだ商品化されていないレアなメカやキャラクターを製作する方、またそれとは逆に人気キャラクターをモチーフにしながら独自の世界観にあふれたフィギュアを作る方など、腕に覚えのある津々浦々の造形師がハイクオリティなガレージキット(原型をもとに少量生産された組み立て模型。大手メーカーの量産品とは違い、組み立てや塗装にはかなりの技量が必要です)を持ち寄っています。
【画像18点】美女レイヤーも大集合!エヴァ×バイクや近未来風モトコンポなど「ワンフェス2022夏」の様子を見る
このほか希少な絶版模型の販売や、発売予定の新作フィギュアをいち早く展示、お披露目する企業ブース、造形に必要な材料や機材などを扱うメーカーの出展などもあり、さながら造形の祭典ともいえるイベントがワンダーフェスティバル(通称ワンフェス)です。
ワンフェスには当日版権というシステムがあり、事前に申請し、審査をクリアすることで、既存キャラクターなどを取り上げた作品でもイベント開催当日に限り、アマチュアが展示・販売を行なうことができます。ゆえにアニメキャラクターや特撮作品をモチーフにした(いわゆる版権物)、ひと味違った造形作品に出会えることもこのイベントの特徴といえるでしょう。
ワンフェスとバイク「過去にはホンダも出展していた!」
さて、過去のワンフェスにはホンダが出展したこともあります。少し前の話になりますが、2014年のワンダーフェスティバル 2014[夏]にはホンダがSFマンガ「シドニアの騎士」とコラボした「NM4-02 継衛version」を出展したことを覚えている方もいるかもしれません。
バイクが登場するマンガ、アニメ、ゲームなどの二次元作品は枚挙にいとまがありませんし、ここ最近はバイクとコラボレーションする作品もますます増えています。2022年の鈴鹿8時間耐久ロードレースでも、ゲームアプリ「アズールレーン」とタッグを組んだIRF with AZURLANEがエセックスカラーのヤマハYZF-R1で力走していましたし、エヴァンゲリオンとコラボしたEVA RT 01 Webike TRICKSTAR Kawasakiが初号機カラーのカワサキ ニンジャZX-10Rで走っていました(残念ながらともに決勝は未完走扱いでした)。
シキナミマフラー、本当にあったら欲しいかも……
そして今夏のワンフェスでもバイクに関連する造形がいくつか出展されていました。なかでも会場で注目を集め、完成品を写真に収める人が絶えなかったディーラーがこちらVispoさんの「アスカレーシング ファイナル」。その完成度とアスカ+バイクというエヴァ本編では出てこない組み合わせでありながらも、キャラクターのイメージを投影した出来栄えで、大人になったアスカならこういうのに乗ってるかもね、と納得してしまうクオリティでした。
バイクの基本コンポーネントはスズキ KATANAをベースにした造形で、アスカのイメージカラーである赤に塗られたカウルはヨシムラのスーパーバイクレーサーの形を参考に作られたそうです。テール部分は実車の世界でここ最近流行しているショートデッキを意識して小ぶりなデザインに仕上げたとのこと。マフラーサイレンサーはこれまたお馴染みの形状ですが「シキナミ」の文字が入ります。
制作時の苦労をお聞きすると1/6スケール(全長300mmくらい)であることがなにより大変だったとのこと。作品名にファイナルとあるように、過去にもアスカ+バイクのフィギュアを造っているVispoさん。以前のものはブーツを某イタリアメーカーのものをフィギュアに履かせたりと細部に至るまでマニアックなチョイスがありましたが、今回の作品は商業作品としての販売予定もあるため、そのへんの意匠関係に引っかかりそうなところは避けて製作したそうです。今はホンダ グロムに乗っているというVispoさん、今後もバイク関係の造形を見てみたいディーラーさんです。
サイバーパンクなモトコンポのかち上げスタイル
ディーラー名、ATOMICBOMさんが出展していたのはモトコンポと水平対向エンジン車をモチーフにしたもの。「CHASER 01」の名称がついたモトコンポはバイクとオリジナルフィギュアのセット品。フィギュアのスケールに合わせるため、小さいバイクがいいということでホンダ モトコンポをデザインベースにセレクト。とはいえ、原型を残すのはボディの四角い部分くらいで、エンジンからホイール、サスペンションまでかなり現代的かつ過激なデザインが施されています。フロント部のベルトでマウントされている黄色い箱は燃料タンクをイメージ。始めはジェリカンをそのまま積もうとしていたけど、色合いを考えて今の形になったそうです。
デザインベースになったホンダ モトコンポは1981年発売。四輪車である初代シティに積載できるように作られたバイクでしたが、あまり人気は盛り上がらず、メーカー希望小売価格が8万円に対して販売末期は4万9800円で投げ売られていたこともありました。ちなみに現在のUSED市場ではコンディションがいいと60万円以上の値が付けられることもあります。
「STIER 02」と名付けられたBMW風なマシンは水平対向エンジンから受ける低重心な印象をより強調したラインで、最高速チャレンジ車のような長く低いフォルムを目指してデザインしたそうです。細かいスポークのホイールやキャブレーターなど、どこかクラシックなたたずまいを漂わせています。
デザインは3Dソフトを使い1ヵ月くらい、製作は2~3ヵ月くらいとのこと。製作者のATOMICBOMさんはホンダ NSR250Rやスズキ バンディットなどを乗り継ぎ、現在はハンドチェンジの2サイクルエンジンのベスパに乗っているそうです。
特撮番組のレアキャラを立体化
飛行機や潜水艦、フィギュアまで幅広いジャンルを手がけるジロー模型さんのブースにあったのが、「緊急指令10-4・10-10 毛利チーム女性隊員フィギュア」。「緊急指令10-4・10-10」は1972年に放映された円谷プロダクション製作の特撮番組で、CB無線を駆使する電波特捜隊という主人公チームの隊員コスチュームを忠実に再現してフィギュア化したものです。販売はフィギュアのみですが、同じ1/12スケールのバイク(市販のプラ模型)と一緒に展示されていて、バイクに似合うようにオリジナルの黄/青からシックな着色に変えたものも並べられていました。
ワンフェスにはコスプレイヤーも参加しています。コミックマーケットのコスプレエリアよりも長尺の武器などや衣装のサイズに関する規制がおおらかなことから大掛かりな装備を持ち込む方もいて、ワンフェスのコスはビッグサイトとは趣きが違う印象です。
次回ワンダーフェスティバル2023[冬]は幕張メッセ国際展示場で、2023年2月12日(日)に開催予定となっています。
レポート&写真●飯田康博
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