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コンティネンタル クラウド上のデータを通信で取得し、プレビュー制御でクルマの走行を最適化する「eホライゾン」をCES 2015で展示

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コンティネンタル クラウド上のデータを通信で取得し、プレビュー制御でクルマの走行を最適化する「eホライゾン」をCES 2015で展示

2014年12月19日、グローバルな自動車部品サプライヤーであるコンティネンタルは、2015年1月6日からラスベガスで開催されるCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー) 2015で、同社が提唱する「eホライゾン」の先進的な可能性をデモンストレーションすると発表した。

ラスベガスで開催されるCES2015では、コンティネンタルは進化したITS、クラウド上の精密地図データ、交通状況などのビッグデータを通信を使用して取得し、クルマを効率的に走らせる技術(コンティネンタル社の名称はeホライゾン)を、協力パートナーのIBM、ロケーションクラウド企業のHEREとともにデモンストレーションするのだ。

「動的eホライゾン」と呼ばれるこの新システムは、リアルタイムのデジタル地図を持つHEREのロケーションクラウドと、IBMのコネクティッドカークラウドと接続。IBMのビッグデータと分析データを使い、天候や事故、交通渋滞などの動的イベントをクルマ側でより迅速に取得しクルマのルート選択や走行をコントロールするというもので、クルマが備える自律的なセンサーに頼ることなく、より早いクルマの自動制御が実現する。

コンティネンタルのインテリア部門の責任者を務めるヘルムート・マッチ取締役は「クラウドのおかげで、動的eホライゾンはデジタル地図を高精度で常に最新の情報媒体に変え、単なるナビゲーション以外の目的に使用できるようにします。これにより私たちはトラックや乗用車の安全性、効率および快適性を高めようとしています」と述べる。

CES 2015でコンチネンタルは、動的eホライゾンをディスプレイ、アクセス技術、コネクティビティ、インフォテイメント、ドライバー支援、エンジン制御などの総合技術として紹介し、クルマをクラウドと接続することでこれらのコンポーネントとシステムがいかに大きな効果を生み出すかを示すという。

なおコンティネンタルの実証実験による計算では、ソフトウェアのeホライゾンを搭載したクルーズコントロール・システム「スカニア・アクティブ・プレディクション」を装備するスカニア社のトラックを保有する車両運行事業者は、2012年以来すでに6300万L(8600万ユーロ相当)以上の軽油を節約し、燃費では3%の向上効果が得られているという。このシステムは走行ルートの地形データ、HEREのデジタル地図、トラックに保存されたGPS信号を利用して、アダプティブクルーズ・コントロール(ACC)にルートの3次元プロファイルを提供し、ACCは情報を利用して前方の道路に合わせて車速を調整するため積極的な燃料の節約が可能というものだ。

ヘルムート・マッチ取締役は「eホライゾンの原理は、地図データを利用してクルマの電子機器に道路状況、天候などをプレビューさせるというものです。これにより、クルマは走行ルートに合わせて事前に調整し、積極的に燃料を節約できるのです」と説明している。

今回デモンストレーションされるより進化したeホライゾン、つまり動的eホライゾンの概要は、運転者支援システム、ブレーキングやステアリングなどの動作は、車両センサーが状況を察知するより先、つまりはるか前方の交通状態に合わせてスタンバイし制御できることがポイントだ。

コンティネンタルのインテリア・エレクトロニック・ソリューションの責任者のラルフ・レニンガー 氏は「動的eホライゾンにより、私たちはコネクティッド・パワートレインから自動運転まで、多くの新たな用途の基盤を構築しようとしています」と語る。

「例えば、動的eホライゾンによりカーブを曲がり渋滞の最後尾につくと予測された場合、自動化されたクルマならスムーズに減速できるでしょう。センサーが障害物を感知してからフルブレーキをかけるなどということはありません。高度に自動化した運転をさらに快適なものにできるのは動的eホライゾンです。つまりeホライゾンがもう1つの情報源として車両のセンサー情報を補完するからです」という。

もう1つの興味深い実例は、ハイブリッド車のエンジン制御システムの最適化や電気自動車の航続距離の最大化だ。電気自動車の航続距離に影響をもたらすHEREの3次元地図情報、交通状態やルート周辺の天候に関する情報によりこれらの目的を実現することができる。またハイブリッド車の場合、より早く動的な交通情報を把握できれば内燃エンジンの助けなしにより長い距離を走行できる。CESでコンティネンタルは、予測ベースのエネルギー管理機能を備えた、いわゆる48Vエコドライブシステムでのeホライゾンの使用例を紹介するという。

動的eホライゾンは、リアルタイムの更新ができるようには他車のセンサーによるプローブ情報、他の情報源からインターネットを通じて提供されるデータを活用する。eホライゾンの地図データはHEREのロケーションクラウドに常時置かれ、ロケーションクラウドはセンサーからのリアルタイムデータやその他の動的イベントを分析し、クルマがよりよいルートを選択できるよう情報を系統的にクルマに転送する。サーバー側で、車両センサーなどの各種センサーや交通情報提供事業者からの情報を組み合わせてデジタル地図上に全体像を作成するためのアルゴリズムも開発している。

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