この冬に改良工事が行われている現在のグランプリホストは、イタリアのモンツァ・サーキットだけではない。昨季2023年のF1オランダGPの数日後にサーキットディレクターのロバート・ファン・オーバーダイクが発表したとおり、ザントフォールトも計画していたピットとパドック施設の拡張工事を開始している。
工事は4月末までに完了する予定であり、サーキットのレースカレンダーは建設工事の影響を受けることはなく、うまくいけば『ベネルクス・オープン・レース』の前に終わるだろう。これは改造したフォルクスワーゲン・ビートルによる非常に人気のあるシリーズで、4月の第3週に8時間のレースがザントフォールトで開催される予定となっている。
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ザントフォールトのピットロードはおそらく、選手権のなかでは狭い方だが、これを広げるためにできることはあまりない。
一方でサーキットのオーナーは、F1がアンドレッティ・グローバルの参入を受け入れた場合、11番目のチームを受け入れるための追加のガレージがないため、これまでのピットとパドック施設を拡張する以外に選択肢がないことを認識していたことから、近い将来さらにいくつか新チームが誕生する可能性に備え、12チームを収容するのに充分な規模にすることになった。
今回の拡張工事では、現在のピット施設に6つのガレージが新たに追加されるほか、レースのピットストップ中に動き回るスペースがないというチームやドライバーからの苦情を受けて、ピットレーンが延長される。
ガレージ数の増加によってピット棟の2階も拡張されることはパドッククラブにとってもメリットになる。今年のオランダGPでF1のゲストを迎えるスペースが増えるためだ。そしてもちろん、この追加のスペースはザントフォールトが今年の残りの期間に開催する多くの企業イベントにも使用できるため、行われた投資は比較的短期間で回収できるだろう。
ピットレーンを延長するという決定は、隣のピットにマシンが止まっている場合、ピットストップ中にマークをはみ出る余地がほとんどないという不満を受けて行われたもので、「ピットレーンをかなり長くし、実際に互いのガレージを離すようにしている」とオーバーダイクは説明した。
「これにより、ドライバーはピットストップのための出入りが少し楽になる。また、メカニックにとってはスペースが少し広くなるので安全性が高まるだろう」と同氏は付け加えた。
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