F1と参戦各チームは4月25日にF1委員会の会合を実施。レギュレーション変更に関する合意がこの場でなされ、パワーユニットの構成エレメントの一部に関して、2023年の使用可能数が増加されることが決まった。
今回の会合でPUのエレメント使用可能が議題となった背景には、年間23レースという記録的なスケジュールとなっていることがある。シーズン後半に、PUエレメントの上限以上の交換によるグリッドペナルティの数を減らすことを目的としている。
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変更によって使用可能な数が増えるエレメントは、ICE(内燃エンジン)、ターボ、MGU-H、MGU-Kの4つ。これらは年間3基までとされていたが、今回の変更によって年間4基まで使用可能となる。
エナジーストアとコントロールエレクトロニクスのふたつに関しては、年間で2基という使用可能数に変更はない。今年はすでにシャルル・ルクレール(フェラーリ)が3基目のコントロールエレクトロニクスを投入しており、第2戦サウジアラビアGPで10グリッド降格のペナルティを受けている。
その他にもいくつかレギュレーションには変更が加えられる。
まず、レース前のセレモニーなどにより多くの時間を確保するために、スタート進行に割り当てられた時間が40分から50分に延長された。FIAは「特定のレースでは、この追加された時間をファンへのプレゼンテーションのために使用される」としている。
またサウジアラビアGPでは、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)がペナルティ消化のピットストップ時にスタッフが車両への作業を行なったとして、さらにペナルティを科されるという事例があった。チーム側の抗議を経てペナルティは撤回されたが、今回の会合でマシンへの作業に関して明文化されたルールが、正式にレギュレーションへ採用されることになった。
その他にもF1チームのファクトリーインフラ設備の更新に関して、予算上限からの除外を可能にすることでFIAが同意した。ただ、持続可能性を改善するという文脈というのが前提となっている。これは設備の更新を狙うウイリアムズにとっては歓迎できることのはずだ。
FIAの声明には次のように概要が記されている。
「FAC(財務顧問委員会)内部の専門のワーキンググループは、2023年以降、特に環境問題に焦点を当てた、持続可能な取組みに関する費用の除外を導入するための提案を行なった」
「FACメンバーからの支持と委員会の承認を受け、特定の持続可能性イニシアチブに関する費用は、今後予算上限から除外されることになる」
「これらの除外項目は、持続可能なインフラ設置に関する費用、競技者の二酸化炭素排出量の監査とモニタリング、環境の持続可能性プロジェクトの促進に従事する慈善団体への寄付、カーボンオフセットプログラムなどを対象としている。FACは今後もこのレギュレーションを改善し続けていく」
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