現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ポルシェ秘蔵のデザインコンセプト「Porsche Unseen」を一挙公開! 激レアなポルシェ製ミニバンの姿も!? 【前編】

ここから本文です

ポルシェ秘蔵のデザインコンセプト「Porsche Unseen」を一挙公開! 激レアなポルシェ製ミニバンの姿も!? 【前編】

掲載 更新
ポルシェ秘蔵のデザインコンセプト「Porsche Unseen」を一挙公開! 激レアなポルシェ製ミニバンの姿も!? 【前編】

Porsche 919 Street

ポルシェ 919 ストリート

ポルシェ秘蔵のデザインコンセプト「Porsche Unseen」を一挙公開! 激レアなポルシェ製ミニバンの姿も!? 【前編】

2005~2009年にかけての非公開プロジェクト15台

ポルシェは「Porsche Unseen」と題して、これまで秘蔵し保管されていた2005年から2019年までのデザインスタディを初めて公にした。今回、ポルシェは15にも及ぶ非公開のコンセプトモデルを公開。図面から量産に向けた完成モデルに至るまでの、貴重なデザインプロセスを紹介している。

ポルシェAGのオリバー・ブルーメCEOは、今回の試みについて次のようにコメントした。

「ポルシェのスポーツカーは、時代を超越した革新的なデザインを持っており、世界中の人々に愛されてきました。先見性のあるコンセプトスタディ“ビジョン”は、この成功の基盤となっています。それは、未来のポルシェ・デザインのためのアイデアの宝庫であり、ポルシェの伝統と未来を切り拓くテクノロジーを融合させたものです」

さらに、ポルシェ・ファンに向けた『Porsche Unseen』が、デリウス・クラシング社(Delius Klasing publishing house)から刊行された。この書籍はスタイル・ポルシェの舞台裏をじっくりと美しい写真で楽しむことができる。さらに、ポルシェミュージアムでは2021年に「Porsche Unseen」をテーマにした企画展も予定されている。

デザイン拠点をヴァイザッハに集中

デザインコンセプトの制作は、スケッチからスタートする。次に3Dモデル、アイデアが発展すると1/3スケール小型モデル、さらに原寸大のハードモデルへと進む。スタイル・ポルシェのチーフデザイナーを務めるミヒャエル・マウアーは、ポルシェにおけるデザインの具現化について以下のように説明する。

「バーチャルリアリティは最初のステップです。でも、クルマが小さいのか、大きいのか、それとも驚くべきプロポーションを持っているのかを理解するためには、現実化して体験しなければなりません」

異なるスタイリング形式で複数のモデルが開発される市販モデルの開発とは対照的に、デザインコンセプト・プロジェクトでは、アイデアの主役となる1台のビジョンモデルに集中するという。

「ポルシェはあえて、デザインスタジオをヴァイザッハのみに限定しています。ヴァイザッハはポルシェの震源地と言える場所です。北米やアジアなど遠方の大都市に先進的なデザインスタジオを開設するのではなく、ポルシェのデザイナーが世界中からヴァイザッハに集まっています。ここでブランドの中心となる最新の市販スポーツカーや将来のビジョンを創造しているのです」

現在、ポルシェ・デザインのスタジオには120名以上のデザイナーに加えて、インテリア、エクステリア、カラー、素材のスペシャリストたち、そして多くのモデルビルダー、モデラー、スタディエンジニアが働いている。

ポルシェが持つ歴史と自由な創造の両立

マウアーは、様々なデザインコンセプトが公開されなかった理由を次のように説明してくれた。

「私たちが開発する“ビジョン”に関して言えば、すべてのクルマを実際に走らせることはありません。むしろ、創造的な空間と未来との関係性を確立することの方が重要なのです」

「ブランドとして発展し続けるためには、ふたつの方法を組み合わせる必要があります。ひとつはステップ・バイ・ステップで一歩ずつ進み続けること。しかしこのプロセスでは、本当に革新的な存在になることは難しいと言えるでしょう。ここに加えるのが、創造性に自由を与えて思考を未来へとジャンプさせることです」

こうしたコンセプトに基づき、ポルシェは、長期的に全モデルラインナップの外観を特徴づけるブランドアイデンティティを開発している。このプロセスでは、ポルシェが紡いできたデザインDNAと最先端の自動車工学を融合させることがより高いレベルでの目標となる。これにより、将来のポルシェは革新性を持ちながらも、同時にポルシェが持つ豊かな歴史を感じさせる1台となる。

今回は、まず3台のヴィジョン・コンセプトを紹介しよう。

Porsche 919 Street

ポルシェ919 ストリート

「ポルシェ919 ストリート(2017年、原寸大クレイモデル)」は、ル・マン24時間レースで活躍した「919 ハイブリッド」に採用された技術をベースに開発。LMP1レーシングカーの爽快なドライビング体験を、アマチュアドライバーにも提供することを目的としている。

クールなアウターシェルの下には、ポルシェ919の勝利に貢献してきたカーボンモノコックと最高出力900psのパワフルなハイブリッド・ドライブトレインを採用。ディメンションやホイールベースも実際のレーシングカーと同一となっている。

Porsche Vision Spyder

ポルシェ ビジョン スパイダー

スパルタンでピュアなコクピット、ミッドエンジンの特徴的なラジエーターグリル、効果的なレッドのグラフィック要素、そしてリヤにフィンを備えたコンパクトなスポーツカーが「ポルシェ ビジョン スパイダー(2019年、原寸大ハードモデル)」だ。このモデルは1954年に製造された「ポルシェ 550/1500 RS スパイダー」をイメージしている。

ポルシェ ビジョン スパイダーはまた、ポルシェのデザインアイデンティティを発展させ、将来のディテールのためのアイデアを試すことも目的としていた。例えば、リヤセクションに設置された超近代的なロールバーなどがそれに当たる。

Porsche Vision “Renndienst”

ポルシェ ビジョン “レンディエンスト”

「ポルシェ ビジョン “レンディエンスト”(2018年、原寸大ハードモデル)」は、6人乗りの家族向けスペースムーバーコンセプトを自由に解釈した1台だ。

デザインチームは、刺激的なプロポーションを持つ近未来的な「スペースシャトル」をデザイン。このデザインコンセプトは、特徴的なポルシェのデザインDNAが、これまでにポルシェが市販モデルを投入してこなかったセグメント(ミニバン、ピープルムーバー)において、どのように移植されるかを示している。

インテリアは快適なモジュール式トラベルキャビンを採用。ドライバーシートは中央に設置され、フルEVパワートレインはアンダーボディに搭載されている。このような革新的なレイアウトを採用したことで、パッセンジャーはボディサイズからは考えられない広々とした空間と、ポルシェらしいスポーティーな旅行体験を味わうことができるという。

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

マクラーレン、ノリスが初優勝も本領発揮は次戦以降? マイアミGPで大型アップデート投入も「コース的に効果を発揮しにくい」
マクラーレン、ノリスが初優勝も本領発揮は次戦以降? マイアミGPで大型アップデート投入も「コース的に効果を発揮しにくい」
motorsport.com 日本版
守るARTA松下信治 vs 攻めるAstemo太田格之進。抜きつ抜かれつ&同門同士の極上の表彰台バトル
守るARTA松下信治 vs 攻めるAstemo太田格之進。抜きつ抜かれつ&同門同士の極上の表彰台バトル
AUTOSPORT web
九州道接続の「中九州横断道路」一部有料になる?“早期整備”に向け熊本県と市が提案 その背景は?
九州道接続の「中九州横断道路」一部有料になる?“早期整備”に向け熊本県と市が提案 その背景は?
乗りものニュース
ホンダ改良新型「ヴェゼル」登場 全長4.3mの人気コンパクトSUVがマイナーチェンジでどう変わった?
ホンダ改良新型「ヴェゼル」登場 全長4.3mの人気コンパクトSUVがマイナーチェンジでどう変わった?
VAGUE
ドゥカティの最新人気モデル「モンスター+(プラス)」にアクティブバイク女子、指出瑞貴が挑戦! 軽やかでスポーティーな五つ星のイケメンバイクです!!
ドゥカティの最新人気モデル「モンスター+(プラス)」にアクティブバイク女子、指出瑞貴が挑戦! 軽やかでスポーティーな五つ星のイケメンバイクです!!
バイクのニュース
ブルース・ウェインが依頼主、ピニンファリーナが電動ハイパーカー4台をデサイン
ブルース・ウェインが依頼主、ピニンファリーナが電動ハイパーカー4台をデサイン
レスポンス
GT3マシンのタイヤは1セット50万円! レースはとんでもないお金が動くのでファンは魅了されるのです【Key’s note】
GT3マシンのタイヤは1セット50万円! レースはとんでもないお金が動くのでファンは魅了されるのです【Key’s note】
Auto Messe Web
フェラーリもノリスの初優勝を祝福。しかし次は”俺たち”の番「イモラではもっと良い戦いができるはず。勝利を目指す」|F1マイアミGP
フェラーリもノリスの初優勝を祝福。しかし次は”俺たち”の番「イモラではもっと良い戦いができるはず。勝利を目指す」|F1マイアミGP
motorsport.com 日本版
ペルチェ素子で「10度Cまで60秒!」酷暑から身を守るベストなのだ!【LINKS】から  
ペルチェ素子で「10度Cまで60秒!」酷暑から身を守るベストなのだ!【LINKS】から  
モーサイ
【F1第6戦マイアミGP2日目の要点】シート喪失が噂されるなか、必死の生き残りに賭けるサージェント
【F1第6戦マイアミGP2日目の要点】シート喪失が噂されるなか、必死の生き残りに賭けるサージェント
AUTOSPORT web
[VW ゴルフ 50周年]第5世代は自信作、品質と快適性でクラスを超えた?
[VW ゴルフ 50周年]第5世代は自信作、品質と快適性でクラスを超えた?
レスポンス
サインツJr.、ピアストリとの接触ペナルティで5位に降着。代わってペレスが4位に|F1マイアミGP
サインツJr.、ピアストリとの接触ペナルティで5位に降着。代わってペレスが4位に|F1マイアミGP
motorsport.com 日本版
Uターンラッシュ本格化 最大40km・長時間にわたる渋滞が多数発生!【5月5日の渋滞予測】
Uターンラッシュ本格化 最大40km・長時間にわたる渋滞が多数発生!【5月5日の渋滞予測】
乗りものニュース
往年のレーサーレプリカみたいなヤマハ「XSR900GP」ついに正式発表! 1980年代のGPマシンをオマージュした斬新なルックスがカッコいい
往年のレーサーレプリカみたいなヤマハ「XSR900GP」ついに正式発表! 1980年代のGPマシンをオマージュした斬新なルックスがカッコいい
VAGUE
給油口の位置と開け方はなぜ車種によって違うのか? 統一したほうがいいものと違っていていいもの
給油口の位置と開け方はなぜ車種によって違うのか? 統一したほうがいいものと違っていていいもの
ベストカーWeb
働くトヨタ「ハイエース」がノーマル車高は昔の話。現在はローダウンもあたり前の時代です!
働くトヨタ「ハイエース」がノーマル車高は昔の話。現在はローダウンもあたり前の時代です!
Auto Messe Web
部品点数も製造工程も数十分の一! クルマ作りの超革新的技術「ギガキャスト」の多大なるメリットと意外と知らないデメリット
部品点数も製造工程も数十分の一! クルマ作りの超革新的技術「ギガキャスト」の多大なるメリットと意外と知らないデメリット
WEB CARTOP
【マイアミGP決勝レポート】F1第6戦、マクラーレンのノリスがF1初優勝、フェルスタッペンは2位、角田は7位入賞
【マイアミGP決勝レポート】F1第6戦、マクラーレンのノリスがF1初優勝、フェルスタッペンは2位、角田は7位入賞
Webモーターマガジン

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村