フルモデルチェンジしコードはF70に
すでに欧州で発表されている、フルモデルチェンジされたプレミアムスモールコンパクトセグメント、新型『BMW 1シリーズ』が、日本へ導入された。
【画像】フルモデルチェンジし第4世代となったF70型BMW 1シリーズ 全92枚
新型1シリーズの開発コードはF70とされ、先代となる1シリーズ第3世代のF40とは全く別のフルモデルチェンジ版であることが分る。
日本に導入されるのは1.5L直列3気筒エンジンに48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載した『BMW 120』、スポーティな仕立ての『BMW 120Mスポーツ』、さらにハイパフォーマンス版として2.0L 直列4気筒エンジンにツインターボを組み合わせ300psを発揮する『BMW M135 xDrive』の3モデルだ。
また、この新型1シリーズからガソリン車のモデル名の末尾につけられていた『i』の表記が正式に姿を消すことになった。iの文字は、今後電気自動車を意味する文字となり、電気自動車のみに使用されるとアナウンスされた。
モデルごとのキドニーグリル
第4世代モデルへと進化した新型BMW 1シリーズは、モデルごとに異なるデザインのキドニーグリルを採用。120ではこれまでの縦グリルの両端に斜めのラインを取り入れた斬新なデザインとされ、120Mスポーツは同デザインだが、ブラック仕上げとなる。
M135 xDriveのキドニーグリルには、最近のMシリーズで見られる水平のバーで構成されたデザインを採用し、存在感を高めている。
エクステリアデザインは、エンジンフードやボディサイドに立体的なプレスラインを採用し、よりスポーティな印象に。丸4灯のヘッドライトを再定義したデザインのヘッドライトを採用する。
新型1シリーズのベースモデルとなる120の3サイズは全長4370、全幅1800、全高1465mm、ホイールベース2670mmとなる。先代に較べ全長が15mm長くなり、全幅に変わりはなく、全高は15mm低められた。
120には最近の量販車としては珍しく12色ものボディカラーが用意され、インテリアは素材、カラー違いで6種が設定される。専用スポーツシートを備えるM135 xDriveは、ブラックのアルカンターラ仕様と、植物由来レザーを使用するレッド/ブラックのヴィーガンインテリアから選べる。
インテリアは、メーターパネルとコントロールディスプレイを一体とし大型化。ドライバー側に傾けることで視認性を高め、タッチ操作による操作性を高めた BMW カーブドディスプレイを採用する。
また、シフトセレクターレバーは廃止され、センターコンソールにエンジンスタートやパーキングブレーキスイッチなどの運転操作系の全てまとめ、モダンな印象を高めた。
120は48Vマイルドハイブリッドを採用
日本で販売される新型1シリーズのパワートレインは、48Vマイルドハイブリッドを採用した1.5L直列3気筒エンジンと、2.0L直列4気筒ツインターボエンジンの2種となる。先代にあったディーゼルモデルは、現時点では設定されていない。
ベースグレードの120に搭載される1498cc直列3気筒エンジンは156ps/24.4kg-mを発揮し、48Vマイルドハイブリッドシステムを加えた統合出力は170ps/28.5kg-mまで高まる。7速DCTを介し前輪を駆動する。
M135 xDriveは、BMW M社が開発する走行性能を高めた Mパフォーマンス・モデルで、2.0L 直列4気筒エンジンにツインターボを組み、300psを発揮。ハイパワーを受け止めるため4 輪駆動システムのxDriveを先代に引き続き採用する。
走りにこだわるモデルだけに、左のパドルシフトを1秒間引くと、パワートレインとシャシーシステムを最もスポーティな設定に切り替わる、Mスポーツ・ブースト機能が付いた 7速DCTを採用する。
このほかフロントアクスルには機械式リミテッドスリップデファレンシャルが組まれ、アダプティブMサスペンションやM3とM4 で採用されたテクノロジーを受け継ぐMコンパウンドブレーキにより、Mパフォーマンス・モデルに相応しい走りを実現している。
安全機能ドライビングアシストも充実
新型1シリーズには、BMWが国内で初めて導入した『ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能』を採用。これは高速道路での渋滞時にドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムで、一定の条件下で『手放し運転』が可能となる
また、高性能カメラ&レーダーと高性能プロセッサーにより精度が向上した、最先端の運転支援装置を標準装備。アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)、車線変更警告システム、車線逸脱警告システム、衝突回避、被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)、クロストラフィックウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能が標準で備わる。
さらに、音声会話だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となるBMW インテリジェントパーソナルアシスタントを装備。今までの音声入力と異なり、より自然な会話に近い言葉でドライバーの指示や質問を理解し、車両の操作、目的地の設定等が可能だ。アップル・カープレイへの対応や、BMWコネクテッドドライブにより、スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信、設定ができる。
気になる価格は120が478万円、120Mスポーツが498万円と発表された。パフォーマンスモデルのM135 xDriveは698万で、全モデルとも右ハンドルのみの設定となる。
昨今輸入車の値上がりが続いているが、新型BMW 1シリーズの120は先代の118iに較べ若干(2万円)値上がりした一方、120Mスポーツは逆に18万円も値下げされ、M135 xDriveは据え置きとされた。
新型 BMW 1シリーズは11月1日より全国のBMW正規ディーラーにおいて販売を開始。納車は2024年11月以降を予定していると発表された。
SPEC:BMW 120
( )内はM135 xDrive
価格:478万円(698万円)
全長×全幅×全高:4370×1800mm×1465(1450)mm
ホイールベース:2670mm
燃費(WLTP):16.8km/L(12.5km/L)
車両重量:1460(1570)kg
ドライブトレイン:1498cc L3+電気モーター(1998cc L4+ターボ)
ICE最高出力:150ps/5000rpm(300ps/5750rpm)
電動モーター最高出力:20ps(―)
統合最高出力:170ps
ICE最大トルク:24.4kg-m/1500-4400rpm(40.7kg-m/2000-4500rpm)
統合最大トルク:28.5kg-m(―)
駆動方式:FWD(AWD)
ギアボックス:7速DCT
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