元フィンランド国内ラリー選手権王者であり、今季2024年より新型トヨタGRヤリス・ラリー2にスイッチしたミッコ・ヘイッキラが、先週末イタリアで開催された国内戦『ラリー・チッタ・ディ・フォリーニョ』にもエントリー。先日の『アークティック・ラップランド・ラリー』に続く勝利を記録し、4月に開幕するERCヨーロッパ・ラリー選手権に向け明確なタイトル候補として挑む準備を整えた。
今季は4月中旬開催でオールグラベルへと一新されたERC開幕戦『ラリー・ハンガリー』を前に、イタリアのACIスポーツが主催する国内選手権『カンピオナート・イタリアーノ・ラリー・テラ』の開幕戦にも出場を決めたヘイッキラは、このグラベル戦が実働部隊を担うステップファイブ・モータースポーツとの初ラリーに。フィンランド選手権の名物イベントに続いて、今季ERCでも装着するミシュランタイヤを履くトヨタGRヤリス・ラリー2を持ち込んだ。
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こちらも2024年より新たにペアを組むコドライバーのクリスチャン・テモネンとともに挑んだ32歳は、初日レグ1のSS2から8連続ベストタイムという驚異的な速さでライバルを駆逐。地元イタリア出身でERCでも対戦することになるMRFタイヤ装着のアルベルト・バティストーリ(シュコダ・ファビアRSラリー2)を、最終的に40.9秒差で突き放す価値ある勝利を手にした。
「さまざまなレベルのグリップを確認する意味でも、最初のレグでリードを築いておくことが必要だった」とラリーを振り返ったヘイッキラ。
「セカンドレグでは雨が止んだから、もう少しプッシュすることができた。でもステージの第3ループでは激しい雨が降り、コンディションは極限状態になったよ。とくに最後の2ステージでは溝と轍(わだち)に大量の水が溜まっていた。でも将来、このような状況に備えるための素晴らしい練習になったね」
これがチームとの初の共同作業になった2022年のフィンランド王者だが、そのパートナーシップについても「チームがどれほど情熱的で、献身的で、よく組織されているかを見るのは素晴らしいことだった」と付け加えた。
「その意味でも、こうして初戦で勝利を飾れてチームに感謝している。トヨタの新型ラリー2がこれらのステージに強いことはわかっていたけど、この難しいコンディションでクルマは真の強さを発揮した」と続けるヘイッキラ。
「ミシュランも、今日ここで目にしたあらゆる状況、さまざまな路面で見事に機能した。クリスチャン(・テモネン)にも多大な感謝を捧げたい。彼は仕事がとても上手く、今後も一緒に仕事ができることをうれしく思うよ」
先日、地元で開催されたWRC世界ラリー選手権第2戦『ラリー・スウェーデン』こそ、クラス5位の成績に終わっていたヘイッキラだが、この後も4月12日から14日のERC開幕戦に先立ち、来月7日には『ラリー・デッラ・ヴァル・ドルチャ』に出場し、引き続きイタリアのグラベル戦でGRヤリス・ラリー2のさらなる習熟に励む予定だ。
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