ホンダe 走り出してすぐに感じたこと
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】可愛いサイズのEV フランス/イタリア/日本【3選】 全125枚
「なるほど、これがホンダらしさか」
2020年10月30日に発売開始となる、ホンダ初の量産型EV「ホンダe」。横浜市内で9月末から開催された報道陣向け試乗会に参加し、ホンダeの走りを実感。開発担当者らとも懇談するなかで、ホンダが目指すEVの姿が徐々にわかってきた。
試乗の基点は、新港ふ頭の旅客ターミナルに隣接する商業施設「横浜ハンマーヘッド」。
筆者からホンダ側に要望し、ホンダe開発担当チームの1人に同乗してもらい、開発秘話などをうかがいながらの試乗となった。
走り始めてすぐ、「あれ? 違うな」と思った。
日産リーフっぽくもないし、テスラ・モデルSやモデル3っぽくもない。
EV特有のズッシリした感じが強調されているわけでもない。
クルマ全体の一体感はあるが、マツダがいうような人馬一体、という感じでもない。
筆者の頭の中には、試乗前に確認した車体構造に電動部品を組み込んだ実車サイズの技術展示が浮かんだ。
同乗者は「EVとしては一般的だが、重量がある電池パックを車体の下側に置くことで低重心となりロール量も抑えされる」と説明する。
車体構造は「ホンダeの専用設計。今後、どのようなモデルで共通化するかは、現時点では未定だ」ともいう。
ディスプレイだらけ目にうるさくない
今回の試乗を控えて、筆者が最も関心が高かったのは、「運転席の前に、これだけ多くのディスプレイがあったら、なんだか目障りで、運転しづらいのでは?」という点だ。
ステアリングの前には、メータースクリーン、ダッシュボード中央には12.3インチディスプレイが横に2つ。さらに、ダッシュボード両サイドにサイドカメラミラーシステムによる斜め後方の映像。さらには、ルームミラーもデジタルのセンターカメラミラーシステム。
これだけ揃うと、否が応でも、視界の中が「うるさく」なると思う。
ところが、意外なことに、あまり気にならない。横5連想のディスプレイは、視界の中でやや下側にあることもあるが、車内空間が全体的に「リビングルームっぽい」ので、どこか心の余裕が生まれて、視界から入る情報量は多いのに、頭の中がいっぱいにならない。そんな感じがする。
これは新型「フィット」でいう、気持ち良さ感に通じる。
ただし、今回の試乗が街中だったから、そう思うのかもしれない。高速道路での長距離移動時は違った印象になるかもしれない。
市街地は、視野の中の対象物がクルマから比較的近距離にあるため、車内ディスプレイと上手く交じり合ったように思えるかもしれない。
そもそもホンダeは「街なか一番」がコンセプトであり、その点は織り込み済みか?
けっしてスイスイ走るわけではない
しばらくの間、横浜市街の平坦地を行く。
感じるのは、けっしてスイスイ走る、というのではない。ロールが少なくて、カッチリ、しっかり動く、という感じでもない。ボディサイズの小さいクルマに、大きな電池を積んでドッシリ・ガッシリでもない。ハンドリングも、狙った方向にクルマが素直に動く、という単純な感じでもない。
どう表現すれば良いのか、いろいろな言葉を探してみたが……。
結局、「バランスが良い」のだと思う。
基盤にあるのは、駆動方式が後輪より後ろ側に原動機があるRRであること。
前後重量配分、さらには左右重量配分が50/50であること。
プレゼン資料では、ホンダe開発チーム発足時に社内議論で使われたホワイトボードに描かれた漫画も紹介され、そこでは「スマート・スモールEVプラットフォームコンセプト」として、動きのバランス感の最適化を熟考していたことがわかる。
そうした基本構想が確実に具現化され、量産されている。
EVは構成部品が限定的で少ないため、ガソリン車などと比べて、車体構造だけで自社の特長を強調するこはが難しい。
そうした限られた発想要項の中で、ホンダeは乗り味と走り味で見事にホンダらしさを表現できていると思う。
驚きの小回り 首都高速グイグイ速い
横浜中華街を進行方向左手に見ながら、フェリス女学院などがある山手に向かって勾配がきつい坂道を走る。
同乗者が「ぜひここで、シンブルペダルコントロールを」と指摘。日産のeパワーでいうところの、ワンべダルである。
スイッチONで減速Gが大きくなり、走りのテンポがつかみやすい。また、ステアリングにある減速セレクターによって減速の度合いも変えられる。このあたりのこだわりも、ホンダらしい。
極め付けは、小回り性能だ。数値としては最小半径4.3mだが、イメージとしてはその場回転しているくらいの超小回りが効く。
リアモーターとしたことで、タイヤの内側切れ角が約50°、外側切れ角が約40°もある。さらに、可変ギアレシオを採用するステアリング機能の相性も良い。
山手を下り、首都高速へ。合流地点で多めにアクセルを踏むと「グイグイと速い!」。スポーツモードでなく、ノーマルモードでも十分に速い。
本線では、ホンダセンシングをオンにして、ゆったりと進む。
足元広々、ソファーに座ったようなリビング感覚だ。
横浜駅東口で首都高を降り、有名お笑い芸人の実家商店がある横浜市中央卸売市場の周辺を通り、みなとみらい地区に戻って来た。
ホンダがいう「街のり一番」。なるほど、納得だ。
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