スーパーGTやインディカー・シリーズのタイヤを供給し、最近では2026-2027年シーズンから、フォーミュラEのワンメイクタイヤサプライヤーになることが決まったブリヂストンが、モータースポーツ活動60周年を機に、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を強化することを宣言した。
ブリヂストンは1963年に鈴鹿サーキットで行なわれた第1回日本グランプリを皮切りにモータースポーツ活動をスタート。その後、F1やMotoGP、インディカー、スーパーGTなど、様々なカテゴリーにタイヤを供給してきた。2023年は、同社がモータースポーツへの参戦をスタートさせてから、60年という節目の年となる。
■ブリヂストン、次期フォーミュラEタイヤサプライヤーに決定! 2026-27年シーズンから2スペックのタイヤを供給
同社はこの節目となる年に、モータースポーツに懸ける情熱を再確認したという。そして近年では避けて通ることのできない”サステナビリティ(持続可能性)”を中核に、『Passion to Turn the World(世界を変えていく情熱)』という新たなメッセージを込めて、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動を強化していくと宣言した。
ブリヂストンは近年、新しい商品設計基盤技術『ENLITEN(エンライトン)』を進化させている。このENLITENは、ユーザーやモビリティの特性に合わせて、インスパイアさせる性能にエッジを効かせ、新たな価値を提供する”究極のカスタマイズ”を実現する技術と説明されている。そしてモータースポーツ活動を通じてこのENLITENの技術をいち早く進化させ、それを市販車用タイヤへ反映することを目指しているという。
またモータースポーツで使うタイヤについては、再生資源・再生可能資源比率を65%以上とすることにも挑戦し、さらに生産・輸送面でもカーボンニュートラル化を実現することを目指すという。
なおブリヂストンは2026-2027年シーズンからフォーミュラEのオフィシャルタイヤサプライヤーを務めることになったが、このタイヤにはENLITENのブランド名が使われる予定だという。
「ブリヂストンは、これまでと変わらないモータースポーツに懸ける情熱をコアに、サステナブルなグローバルモータースポーツを“EV 時代の新たなプレミアム”と位置づけるENLITEN技術で支えると共に、ビジョンである『サステナブルなソリューションカンパニー』へ向けて、モータースポーツを起点にしながら、会社全体をより早く進化させていきます」
ブリヂストンの石橋秀一Global CEOはそうコメントを寄せた。
「そして、サステナブルなグローバルモータースポーツ活動強化を通じて、すべての一人ひとりにとっての『最高』を支え続け、モビリティの未来になくてはならない存在となることを目指していきます」
また同社の常務役員であり、製品開発管掌の草野亜希夫氏も、次のように語った。
「ブリヂストンにとって、モータースポーツは『原点』であり、『走る実験室』です。現物現場でレースにおける最高のパフォーマンスを支え続けると共に、”From Circuit to Street”のコンセプトの下、極限の状況で使用されるモータースポーツタイヤ開発で技術をより早く磨き、アジャイルな開発を加速していきます」
「それにより、『究極のカスタマイズ』を目指すENLITEN技術をより早く次のステージへ進化させ、モビリティの進化に対応し、お客様に新たな価値を提供する市販用タイヤ開発へ繋げます」
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