現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > チューニングカーの「極悪燃費」は確かにある! だがいまどきはパワーアップで燃費向上も十分可能だった

ここから本文です

チューニングカーの「極悪燃費」は確かにある! だがいまどきはパワーアップで燃費向上も十分可能だった

掲載 更新 15
チューニングカーの「極悪燃費」は確かにある! だがいまどきはパワーアップで燃費向上も十分可能だった

やっぱり燃費がいいに越したことはない

 クルマに乗る以上、切っても切れないのが燃費。チューニングカーの燃費はどれだけ悪いのか。それとも意外によく走るのか!? そんなチューニングカーの燃費事情は意外なものだった。

高性能ターボ車でも「低粘度」が当たり前! これまでの常識が通用しないイマドキのエンジンオイル事情

ターボ車チューンの常套手段では物理的に燃料消費量が増える

 チューニングは基本的にクルマを速くする改造。とくにエンジンチューンはもっと空気とガソリンを入れて、もっとたくさん燃やせばもっとパワーが出る!! というのが大前提。燃費のことを気にしてしているわけもない。

 たとえば、シルビアでよくあった660ccインジェクターへの交換。タービンを変えて、インジェクターを大容量にするとパワーが出せる。エンジン本体はノーマルのまま、350ps仕様くらいは簡単に狙える。660ccインジェクターということは毎分660cc×4気筒=2640ccということは、全開にし続けたら1分間に2.6Lガソリンを消費する。理論的には20分でガス欠するわけである。燃費が良いわけがない。

 自分が乗っていた180SXの場合、まさにタービン交換+660ccインジェクターで350ps仕様。街乗りの燃費は6km/Lだった。さすがに6km/Lとなると都内でちょっとウロウロすると、あっという間に燃料ゲージが下がっていく。しかし、街乗りではほぼブーストは掛けていない。それよりもタイヤの影響が大きかった。

グリップ重視のタイヤでも燃費は悪化……

 タイヤサイズは当時ほぼ最大サイズの265/35R18。もちろん当時最新ハイグリップラジアルを履いていた。夏場の暑い日にはタイヤがペタペタとしてきて、路面の小石をキャッチして巻き上げる音が聞こえるほど。転がり抵抗とは逆の世界をいっていた。

 さらにデフは機械式LSDを2WAYで装着。曲がろうとするときにはリヤが引きずられれるような感覚があったが、これがサーキットでは安定感になり、街乗りでは抵抗そのもの。これも燃費を悪化させていたと思う。

 ちなみに180SXの当時の公表燃費は10・15モードで11.8km/L。タービン交換+極太ラジアルタイヤでは夢のような数値であり、それだけお金を掛けて燃費を悪化させていたわけである。

 それでもシルビアは車重も軽くまだマシな方。巨大なRB26DETTを搭載したR32/33/34GT-Rでは、車重も重いので4~5km/Lという話もザラ。さらにやばいのがロータリーエンジン。これは規格外とも言えるレベルで、FD3Sが悪いのはターボなのでわからんでもないが、NAロータリーのRX-8でも街乗りで6~7km/Lだという……。

 ほかに所有したクルマでいうと、S15シルビアはブーストアップ仕様で街乗り7~8km/L、高速で12km/Lくらい。現行型のスイフトスポーツもブーストアップで、街乗りで10km/L、高速で15~16km/Lほど。

 しかし、ここでポイントになるのはブーストアップチューンだと燃費はそれほど変わらないということ。最大ブースト圧が上がっているので、その領域では燃料消費量は上がっているが、全域で燃調や点火時期が最適化されたことと、電子制御スロットルの開き方もナチュラルになったことなどもあり、むしろ燃費が良くなることもあるのだ。

チューニングを施したことで燃費改善も可能!

 チューニングで燃費が良くなることも十分にあり得る。それはマイカーのAE86で、4A-Gがブローしてしまったときのこと。AE92後期エンジンベースで、ハイカム、ハイコンプ仕様で製作してもらった。それほど開度のない256°/256°のカムとはいえ、これまでのノーマルエンジンに比べたら燃費がどうなるか心配だった。

 しかし、出来上がったエンジンは非力なノーマル4A-Gよりも遥かにトルクフル。排気量アップはしていないが、トルクでグイグイと加速できるので、アクセル開度も抑えられてむしろ燃費はアップした。それまで10km/L以下をウロウロしていたが、エンジン製作後は11km/L以上を簡単にマークできるようになった。

 燃焼効率を高めるための、まさにファインチューンを施した結果、より出力を引き出せるようになり、結果的に燃費が良くなったのだ。タービン交換でガソリンをガンガンブチ込むとなると燃費的には厳しいが、ECUチューン、エアクリーナーの高効率化、マフラー交換などは、きちんとパーツを吟味して施せば、むしろ燃費向上も可能なのだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

BYDがメキシコに「用地取得」の噂で戦々恐々! アメリカに進出すれば一気に普及の可能性アリ
BYDがメキシコに「用地取得」の噂で戦々恐々! アメリカに進出すれば一気に普及の可能性アリ
WEB CARTOP
「まさかお前が!」 覆面パトカーのトヨタ「ヴェルファイア」登場!存在感がスゴイ! 驚きの目撃情報とは
「まさかお前が!」 覆面パトカーのトヨタ「ヴェルファイア」登場!存在感がスゴイ! 驚きの目撃情報とは
くるまのニュース
洗車にメンテナンスに大活躍! 「ウエス」とは?【バイク用語辞典】
洗車にメンテナンスに大活躍! 「ウエス」とは?【バイク用語辞典】
バイクのニュース
<新連載>[音を良くするコツをプロが指南]スマホで音楽を聴くのなら、“音の良い接続法”を試すベシ!
<新連載>[音を良くするコツをプロが指南]スマホで音楽を聴くのなら、“音の良い接続法”を試すベシ!
レスポンス
メルセデスAMG ピュアスピード コンセプト【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
メルセデスAMG ピュアスピード コンセプト【1分で読めるスーパーカー解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
9月軽乗用市場は2カ月ぶりの前年実績超え。N-BOX が2万4953台を販売で首位独走!(SUV除く軽自動車販売TOP15・2024年9月)
9月軽乗用市場は2カ月ぶりの前年実績超え。N-BOX が2万4953台を販売で首位独走!(SUV除く軽自動車販売TOP15・2024年9月)
カー・アンド・ドライバー
マツダ新型「“NE”ロードスター」いつ登場? 現行“ND型”デビュー10年目へ! 開発者は「当分ありません」と明言したってマジ!?
マツダ新型「“NE”ロードスター」いつ登場? 現行“ND型”デビュー10年目へ! 開発者は「当分ありません」と明言したってマジ!?
くるまのニュース
モータースポーツファンイベント「Hyundai N x TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」を共同開催
モータースポーツファンイベント「Hyundai N x TOYOTA GAZOO Racing FESTIVAL」を共同開催
Auto Prove
トヨタ新型「“小型”商用バン」新発表に反響多数!?「結構好きかも」「お願いします」斬新“お試しプラン”爆誕!? 超静音モデルの「シティ」が話題
トヨタ新型「“小型”商用バン」新発表に反響多数!?「結構好きかも」「お願いします」斬新“お試しプラン”爆誕!? 超静音モデルの「シティ」が話題
くるまのニュース
ホンダ「XL750トランザルプ」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
ホンダ「XL750トランザルプ」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
数億の税金を溶かした悲惨な過去! 南アルプスIC近くオープン「コストコ」は本当に成功するのか
数億の税金を溶かした悲惨な過去! 南アルプスIC近くオープン「コストコ」は本当に成功するのか
Merkmal
窮屈さを感じない広々車内がすごい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
窮屈さを感じない広々車内がすごい! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
超ド級スペックの[IS F]が未だに500万円以上するのマジか! 購入時に確認しておきたい[履歴]って?
超ド級スペックの[IS F]が未だに500万円以上するのマジか! 購入時に確認しておきたい[履歴]って?
ベストカーWeb
現行WRX S4をあえて中古で狙う!? 意外な[穴場]グレードって?
現行WRX S4をあえて中古で狙う!? 意外な[穴場]グレードって?
ベストカーWeb
くるまりこちゃん OnLine 「愛車雪まつり」第120回
くるまりこちゃん OnLine 「愛車雪まつり」第120回
ベストカーWeb
クルマのスピードはどこまで速くなる?? 歴史が証明する「技術」と「限界」の熱き戦いを振り返る【10年前の再録記事プレイバック】
クルマのスピードはどこまで速くなる?? 歴史が証明する「技術」と「限界」の熱き戦いを振り返る【10年前の再録記事プレイバック】
ベストカーWeb
中上貴晶、粘りの走行で最後方からポイント獲得「状況を理解するのに何周か掛かった」/第18戦タイGP
中上貴晶、粘りの走行で最後方からポイント獲得「状況を理解するのに何周か掛かった」/第18戦タイGP
AUTOSPORT web
ヤマハ:上位入賞チャンスも不運のクアルタラロ「損傷を考えればペースは良かった」/第18戦タイGP
ヤマハ:上位入賞チャンスも不運のクアルタラロ「損傷を考えればペースは良かった」/第18戦タイGP
AUTOSPORT web

みんなのコメント

15件
  • チューニングに対するスタート地点の違いだね

    たくさん燃料を燃してパワーを出すのか、燃やした燃料をしっかり無駄なく使えるか

    両立できれば、燃費のいいハイパワー車ができあがる
  • ポート研磨とか、やった方がいいのにコストの関係でやってないだけの部分もあるから、その辺手を加えればハイパワーではないけど、パワー上げつつ燃費上がったり出来るっちゃ出来るね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村