今、ランドローバーが熱い! 2019年11月、新型ディフェンダーの日本導入を発表し、導入記念の限定車「ローンチエディション」の予約を開始。たった4日間で予約受付を終了するなど、新型ディフェンダー人気はかつてないほどだった。
そして2020年4月9日から新型ディフェンダー通常モデルの受注を開始し、6月には日本初披露。今夏から順次デリバリーが始まっている。
生誕50周年を迎えた伝説のSUV! レンジローバーは特別車揃い
そこでランドローバーのラインナップを改めて紹介するとともに、なるべく安く手に入れたいというユーザーのために、主要モデルであるレンジローバー、ディスカバリー、イヴォークの中古車相場は今どうなっているのか、モータージャーナリストの岩尾信哉氏が徹底解説する。
文/岩尾信哉
写真/ベストカーweb ランドローバー
【画像ギャラリー】人気沸騰中のレンジローバー ディスカバリー イヴォークの歴代モデルを写真でチェック!
新型ディフェンダー登場で注目を浴びているランドローバーブランド
今夏からデリバリーが開始された新型ランドローバーディフェンダー
英国の名門ブランドであるランドローバーが送り出した待望のニューモデル「ディフェンダー」。2019年に発表され、ようやく日本市場でもモデルラインナップが正式に出揃った。
軍用車両を始祖とするクロスカントリービークルは、新型ではボディ構造を従来のラダーフレームに換えてアルミ製モノコックを採用するなど、一気にモダナイズされてマーケットの注目度は高い。
とはいえ、ランドローバーといえば、すぐに思い浮かぶのはレンジローバーといえるほど、その存在感は一頭地を抜いていることはいうまでもない。改めていうがランドローバーという会社が作ったレンジローバーというクルマである。
またレンジローバーは「砂漠のロールスロイス」という異名が付けられるほど崇められている(いまやカリナンという超高級SUVがロールスロイスから登場しているが)。
新車価格が軽く1000万円を超える、ランドローバーのトップモデルは、庶民にはまさしく高嶺の花といえる。それでも、ヘビーデューティさと高級感を兼ね備えた、数少ない歴史あるモデルであるレンジローバーに憧れる人は多い。
具体的に実際のレンジローバーの新車価格をみると、以下の通りになる。
●レンジローバー 日本市場2021年イヤーモデル
3L、V6ターボディーゼル搭載車(4モデル):1493万~1597万円
5L、V8スーパーチャージャー付きガソリン搭載車(6モデル):1702万~3202万円
プラグインハイブリッド(PHEV:2L直4+電気モーター)搭載車(5モデル):1550万~2956万円
……と想像通り、いかにも英国王室御用達というステータスを備える高級ブランドのモデルということになる。
ただし、ランドローバーであっても、最近ではレンジローバーの弟分といえるディスカバリーとともに、レンジの派生モデルとしてコンセプトカー“そのまま”の外観を備えたイヴォーグなどを登場させて、ラインナップの拡充を図ってきた。
そこでランドローバーを手に入れたい方の選択肢として考えてみたいのが中古車での購入だ。
ランドローバーの主要3モデル、レンジローバーやランドローバーディスカバリー、レンジローバーイヴォークの中古車が、どのような値段で販売されているのか、中古車相場とともにそれぞれのクルマの魅力を追ってみよう。
なお、ランドローバーのモデルは日本市場全体で1000台弱が流通しており、フリーランダー(2007年に生産終了)などもあるが、ここでは3車種を絞って中古車市場の動きを確認してみる。
レンジローバーの中古車は意外とこなれている?
レンジローバー2021年モデル
レンジローバーの現行モデルの仕様をパワートレーンから確認しておくと、ディーゼルは3L、V6ターボ(258ps/600Nm)を搭載。
ガソリンは2種類が設定され、スーパーチャージャー装着の5L、V8(最高出力/最大トルクはそれぞれ525ps/625Nm、565ps/700Nm)を用意。8速ATを組み合わせている。
プラグインハイブリッド(PHEV)モデルは、2L、直4ガソリンエンジン(最高出力:300ps)と電動モーター(最高出力:142ps)を併用するパラレルハイブリッドシステムを備え、エンジンとモーター両方を合わせたシステム最高出力は404ps、640Nmの最大トルクを発揮。足回りは電子制御エアサスペンションを標準装備する。
レンジローバーはクロスカントリービークルの本分として、ディフェンダーと同様にショート/ロングホイールベース仕様を設定しているのも、クロスカントリービークルの基本に忠実といえる。
ところで「レンジ」を名乗るモデルは、レンジローバーとレンジローバースポーツ、レンジローバーヴェラール、レンジローバーイヴォーク。このうち、イヴォークは後述するように成り立ちが異なり、レンジローバーの入門車的な廉価モデルと捉えることもできる。
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●レンジローバー中古車流通台数:174台
(カッコ内のデータは補正計算値)
■初代:15台:1991年4月~1995年3月
348万~789万円 平均価格:480.3(568.5)万円
初代レンジローバーは1970年6月から生産開始。1994年に2代目が登場したが根強い人気でファンの声に推されて新型の販売と並行してレンジローバークラシックとして1996年まで販売された
■2代目:26台 1995年4月~2002年6月
66.6万~158万円 平均価格:134.2(112.3)万円
2代目レンジローバー。日本では1995年4月に発売。2000年4月に後期型にマイナーチェンジ。エンジンの改良およびランプのデザイン変更などが行われた。また上級グレードの4.6ヴォーグも発表
■3代目:平均価格:173.9万円
前期型:15台:2002年7月~2005年5月
70万~249万円 平均価格:156.4(159.5)万円
後期型:28台 2005年6月~20013年2月
89.8万~360万円 平均価格:262.7(224.9)万円
3代目レンジローバーは2002年4月にデビュー
3代目レンジローバーは実にさまざまエンジンが搭載されている。年式別に分けると以下の通り。
・BMW製4.4L、V8(2002~2005)
・ジャガー製4.4L、V8(2006~2009)
・ジャガー製4.2L、V8スーパーチャージド (2002~2009)
・ジャガー製5L、V8(2010~)
・ジャガー製5L、V8スーパーチャージド(2010~)
・BMW製 2.9L、直6ターボディーゼル(2002~2005)
・フォード製 3.6L、V8ターボディーゼル(2006~2009)
・フォード製 4.4L、V8ターボディーゼル(2010~)
■4代目:90台:2013年3月~
419.9万~1780万円 平均価格1064.8(1010)万円
2013年3月に登場した4代目レンジローバー
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レンジローバーは世代ごとにデザインの印象が変わる傾向がある。たとえば、フォードは2008年に、BMWから買収したランドローバーとすでに傘下にあったジャガーをインドのタタ・モータースに売却した。
これがジャガー・ランドローバー(JLR)に影響を与え、レンジローバーでは3代目の途中からパワートレーンやデザインの傾向にも変化が加わっていった。
さすがに現行モデルも登場から7~8年となると注目が薄れはじめている可能性もあるとはいえ、歴然と現行モデルの人気の高さが際立つ。
使われ方にもよるとは思うが、新車時の価格を考えると、中古車としてはモデルチェンジ直後の“出物”を狙ってみるというのも、高級車の中古車購入では手堅いやり方かもしれない。
現行モデルの値落ちが中古車でも少ないのは、歴史ある“王者”たるレンジローバーとしては、確固たるマーケットが成立しているといえる。
手堅い選択かもしれないディスカバリー
レンジローバーを販売面で支える立ち位置にあるディスカバリーは現行モデルで5代目。
過去にはV8モデルなども存在したが、現行モデルでは日本仕様として、3L、V6スーパーチャージャー装着のガソリン(340ps/450Nm)、3L、V6ターボディーゼル(258ps/600Nm)を設定している。
パワートレーンもレンジローバーと同じく8速ATを用意。エアサスペンションも設定されている。
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●ディスカバリー中古車流通台数:102台
■初代:8台:1991年11月~1999年5月
18.8万~130万円 平均価格:106(74.4)万円
1991年11月に登場した初代ディスカバリー。1994年には299万円(税抜き)のSグレードが追加。1995年にはフェイスリフトが行われる
■2代目:21台 1999年6月~2005年4月
59万~158万円 101.2(108.5)万円
1999年6月に登場した2代目ディスカバリー
2003年1月、700カ所におよぶ変更、改良が加えられた2代目ディスカバリーのビッグマイナーチェンジモデル
■3代目(ディスカバリー3):19台 2005年5月~2009年12月
110万~298万円 169.8(204)万円
2005年5月にデビューした3代目ディスカバリー。フォード傘下に入ってからの初めてのモデル
■4代目(ディスカバリー4):8台:2009年12月~2017年3月
201万~689.9万円 平均価格:353.4万円
2009年12月にデビューした4代目ディスカバリー
■現行5代目:56台 2017年4月~
499万~958万円 平均価格:714.6(728.5)万円
2017年5月に登場した現行5代目ディスカバリー。LR3、LR4と継続されたプラットフォームを13年ぶりに刷新。レンジローバーと共用し、ボディは初のアルミモノコックを採用、大幅な軽量化を実現した
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見方によっては、レンジローバーの廉価版と捉えることもできるディスカバリーだが、品質での差がないぶん、買い得感は大きいはず。
あとは各世代のモデルのパワートレーンやスタイリングなどデザイン面の違いをどう評価するかだ。
潔い“見た目勝負”のイヴォーク
SUVの3ドアクーペというスタイルに衝撃を憶えた人も多いハズだ
初代のレンジローバーイヴォークがデビューした時のインパクトは今も印象に残っている。まさしくコンセプトカーの姿をそのまま量産車に反映させたことに驚かされたものだった。
2世代目のイヴォークは、新たにランドローバーの新しい横置きエンジン用プラットフォームである「プレミアム・トランスバース・アーキテクチャー」を採用。
パワートレーンも2L、直4ターボディーゼル(180ps/430Nm)と、2種類の2L、直4ガソリン(200ps/320Nm、249ps/365Nm)を採用。9速ATを組み合わせている。
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●レンジローバーイヴォーク中古車流通台数:325台
■初代:2012年3月~2019年5月
215台 191.7万~790万円 平均価格:413.9万円
2012年3月に登場した初代イヴォークの5ドアモデル
■2代目:2019年6月~
110台 498万~835万円 平均価格:626.8万円
2019年6月から受注開始した2代目レンジローバーイヴォーク
レンジローバーのラインナップのなかでもイヴォークはそのスタイリングの魅力は唯一無二といえ、初代も人気が高く、中古車価格は平均で400万円前後とさほど2代目との差がつかず、買い得感はまだ少ないかもしれない。
それでもスタイリングにいまだ斬新で、3ドア独特のフォルムが欲しければ先代しか選べないのだから、悩む価値はありそうだ。
ちなみに、筆者が推したい初代の3ドアクーペは、219.9万円から出回っているので、見た目重視の方は検討してみてはいかがだろうか。
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みんなのコメント
さらには、正規ディーラーの質があまりに低いのがランドローバー。
結果、新車も中古も選択外。。。