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22歳の新鋭がキャリア2勝目、メインレースは元“最年少王者”フラーガが快勝/SCB第10戦

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22歳の新鋭がキャリア2勝目、メインレースは元“最年少王者”フラーガが快勝/SCB第10戦

 アルゼンチン遠征に続き、ウルグアイに入国したSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”は、10月24~26日に初開催地ウルグアイはエル・ピナールにて第10戦が争われ、スプリントではシリーズに台頭する新世代“New Kids on the Track”を構成するひとりでもある、22歳の新鋭エンツォ・エリアス(クラウン・レーシング/トヨタ・カローラ)がキャリア通算2勝目、レギュラー参戦での初優勝を達成。

 日曜メインレースでは、豪雨の予選で今季初ポールポジションを奪っていた“史上最年少王者”のフェリペ・フラーガ(ブラウ・モータースポーツ/シボレー・クルーズ)が、23歳のドゥドゥ・バリチェロ(モービル・エール・フルタイム/トヨタ・カローラ)を抑えてシリーズ復帰後の初勝利を飾り、所属先のブラウ・モータースポーツとの最初の勝利を記録するとともに、キャリア通算20勝目に到達している。

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 アルゼンチン最高峰のFFツーリングカー選手権『TC2000』をホストとし、TCRサウスアメリカ・シリーズとも併載のブエノスアイレス戦を終えた一行は、ウルグアイの首都モンテビデオから31km離れたエル・ピナールこと、アウトドローモ・ヴィクトル・ボラット・ファビーニを初訪問。ビーチに近いためトラック上に砂が存在する難関トラックに対し、気温20℃の曇り空の下でいち早く3.12kmを攻略したのは、SCB史上最年少優勝者兼チャンピオンの肩書きを持つフラーガだった。

「もちろん、P1のときはトラックとレイアウトが大好きになるさ(笑)」と、セッション22番手まで0.999秒差のなか、ファステストの1分18秒779を記録したフラーガ。

「でも実際にすごく気に入ったし、まず第一に僕は新しいサーキットに来るのが好きなんだ。新しいコースでは、レイアウトを学ぶためにたくさん歩くようにしている。誰にとっても挑戦だし練習量が少ないから瞬発的な判断が必要になる。ここはコーナーが多くあまり考えている暇はないが、本当に楽しくてクールだと思ったよ」

 迎えた予選はドライだったフリープラクティスから一転、気温15℃という寒さと豪雨による水量がアスファルトを満たすなか、背後の2番手にコンマ3秒という異例の大差をつけたフラーガが復帰後初、今季初となる通算12回目のポールポジションを射止めた。

「本当にうれしい。非常に難しい条件の予選だったし、Q3では(スリックタイヤでコースに向かうという)間違った選択をしたのではないかと心配になった。しかし、これを可能にしてくれたブラウとすべての人に感謝するしかないね。(妻の)ヴァネッサともうすぐ生まれてくる息子のダンに、特別なキスを送りたい。もし今日ポールを獲ったら、それをふたりに捧げると彼女に約束していたんだ!」と、選手権首位のフェリペ・マッサ(TMGレーシング/シボレー・クルーズ)を退けたフラーガ。

■「実を言うと、とても平和だった」と勝者フラーガ
 この予選で12番手としたルーカス・フォレスティ(A.マティス・フォーゲル/シボレー・クルーズ)が、インバーテッドグリッドルールの適用によりエリアスとフロントロウをシェアして土曜スプリントのスタートが切られると、オープニングラップの最終コーナーでは、そのマッサとチアゴ・カミーロ(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)が絡み、最下位に転落したチャンピオンシップリーダーは大きな痛手を被ることに。

 このアクシデント以外はほぼ完全にクリーンな展開となったレースは、首位攻防の4周目に同郷のフォレスティを仕留めたエリアスが、2位浮上のシリーズ3連覇記録を持つダニエル・セラ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)を抑え切り、2022年2月にインテルラゴスでゲスト参戦した際のスプリント以来となるトップチェッカーを受けた。

「本当にうれしいよ。クルマは信じられないほど素晴らしく、チーム全員に感謝したい。ここウルグアイで初めてのストックカー優勝者になれたことは特別な喜びだ。このトラックは本当に楽しかったし、もっと頻繁に戻ってきたいと思っている。ウルグアイは僕の心の中に永遠に残るだろうね」と勝者エリアス。

 明けた日曜午後13時40分開始となった50分間のメインレースは、ポール発進を決めた2016年チャンピオンが週末に利用可能な38回の“FUN PUSH”のうち35回を温存した戦略を活用。リカルド・マウリシオ(ユーロファーマRC/シボレー・クルーズ)や、セザール・ラモス(イピランガ・レーシング/トヨタ・カローラ)、そしてシリーズ5冠の“帝王”カカ・ブエノ(KTFスポーツ/シボレー・クルーズ)らが絡んだ事故でセーフティカーが発動した後も、リードラップを堅守していく。

 一方、ルーベンスの愛息ドゥドゥや、シーズン中盤にはポイントリーダーの座にも着いていた、若手有望株フェリペ・バプティスタ(クラウン・レーシング/トヨタ・カローラ)らとのバトルに巻き込まれたマッサは、22歳の新世代バプティスタとの接触や、自身のエラーによるコースオフでポジションが乱高下したものの、最後はライバルのトラブルにも助けられ4位チェッカーで選手権首位をキープする結果に。

 最終的に2位ドゥドゥ・バリチェロと、3位に王者ガブリエル・カサグランデ(A.マティス・フォーゲル/シボレー・クルーズ)を従えたフラーガが、盤石のポール・トゥ・ウインで待望の復活勝利を決めてみせた。

「実を言うと、とても平和だった」と開口一番に明かした勝者フラーガ。「典型的には完璧なピットストップで、大幅にギャップを構築することができたね。もちろん、ストックカーでは失敗したらすべてを失うので、最後までつねに緊張している。でも今日はスムーズなレースで、僕たちにとってすべてがうまくいったね」

 これでランキング首位を守ったマッサに対し、11点差で“2冠”王者カサグランデが追随。バプティスタが同13点差で追う展開となった2024年のSCBシリーズ。残るは2戦となり、続く第11戦は11月23~24日にゴイアニアのアウトドローモ・インテルナシオナル・デ・アイルトン・セナで争われる。

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