2020年のMotoGP王者であるスズキのジョアン・ミル。彼は2021年シーズンのこれまでの4レースで勝利を挙げることができていないが、タイトル防衛に不安は持っていないと語った。
MotoGPに昇格して2年目にしてチャンピオンに輝いたミル。しかし王座防衛のシーズンが始まると、彼は開幕戦カタールGPで4位と、表彰台を逃してしまった。チャンピオンを獲得した翌シーズンの開幕戦で表彰台を逃したのは、2006年王者であるニッキー・ヘイデン以来だ。結局、ミルのシーズン初表彰台は第3戦ポルトガルGPまで待つ必要があった。
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ヘレス・サーキットで行なわれた第4戦スペインGPでミルは5位。チャンピオンシップ争いではフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)から17ポイント差の4番手となっている。
だがミルはこうした2021年シーズン序盤の展開と、その先のタイトル防衛に気を取られることはないと主張している。
「タイトルについては全然心配していない。ポイントランキングには注目していないしね」と、ミルは言う。
「今の僕は1戦1戦に100%の力で挑んで、最大限のポイントを持ち帰ろうとしている。僕らよりも強いライダーがいるのも認識しているよ」
「シーズンがこうした形で始まるのも、もっといえば更に厳しい始まりになることも予想していた」
「僕は去年チャンピオンシップを優勝することができた。そして、去年のヘレスではもっと遅くて、それがツケになっていた」
「今年のカタールでは表彰台を争って、ポルティマオでそれを獲った。僕としては良いシーズンだと思っている……僕らに何を期待していたんだ? 全勝かい?」
「上手くやっていると思うし、目標は毎レースごとに100%の力を出していくことだ。今回の最大限の結果は5位だったんだ」
ミルはスペインGPについて、スズキGSX-RRの最高速が不足しており、前方のライダーをブレーキングでオーバーテイクすることに手こずってしまったと語っている。
「ここで起きたことは他のどのチームでも起こりうることだ。でも特にヤマハとスズキにはオーバーテイクするだけのパワーが無いから、より起こりやすいとも思う」とミル。
「他のライダーの後ろに留まっていると、まるで壁のようなんだ」
「コンマ5秒後ろにつけていると、バイクを減速させるのにフロントタイヤがオーバーヒートしてしまって、タイヤをもっと使いたくても使えないんだ」
「少しフラストレーションが溜まるものだけど、ヘレスでこういう事が起こるのは初めてじゃない。温度が高いともっと問題になってくるんだ」
「問題があったのは僕ひとりじゃないとも思うよ」
「前方に誰もいなければ、ラップタイムをもっと改善できたと100%確信している。だから予選位置を改善しなくちゃならない」
「ジャック(ミラー/ドゥカティ)は恐らく僕らよりもいいペースがあったわけじゃないと思う。彼は僕たちのことを“賢く”負かしてきたんだ」
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