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ハイブリッドパワー炸裂。プリウスPHV GTの嵯峨宏紀が今季初PP獲得【第6戦GT300予選レポート】

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ハイブリッドパワー炸裂。プリウスPHV GTの嵯峨宏紀が今季初PP獲得【第6戦GT300予選レポート】

 2021年シーズンのスーパーGT第6戦『AUTOPOLIS GT 300km RACE』の公式予選がオートポリスで行われ、GT300クラスはサクセスウエイト0kgで挑む31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)が今季初ポールポジションを獲得した。

 昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響でスーパーGTの開催がなかったオートポリス。そのため、今大会は2019年9月に行われた第6戦以来約2年ぶりの九州ラウンドとなる。また、シーズン中、各車がもっともウエイトを積んだ状態で挑むラウンドとなることでも予選から高い注目を集めた。

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 午前中に行われた公式練習では52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTの川合孝汰が1分43秒133でトップタイムを記録。公式練習での3度の赤旗中断の影響で、公式予選は当初の予定から15分ディレイとなり、13時55分に快晴のもと、スタートを迎えた。

■Q1 A組:31号車プリウスが最速。GT300規定マシンがトップ5を占める

 気温14度、路面温度26度、湿度53%、路面はドライというコンディションのなか、15台が出走するQ1 A組は開始された。

 午前中の公式練習でコースオフを喫し、タイヤバリアに接触した55号車ARTA NSX GT3は、幸い予選開始までに修復を間に合わせた。フロント部はカーボン剥き出しの姿ではあったが、佐藤蓮がステアリングを握り、コースインを果たしている。

 まず、88号車JLOC ランボルギーニ GT3の元嶋佑弥が1分44秒017を記録。続けて35号車arto RC F GT3のジュリアーノ・アレジ、55号車ARTA NSX GT3の佐藤がアタックするも、元嶋のタイムには届かず。

 そんななか、残り1分20秒を残しSWが100kgの61号車SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人がトップに浮上。前戦SUGOでの好調ぶりをオートポリスでも見せつける。しかし、その直後、ハイブリッド仕様で、今季まだウエイトを搭載していない31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの中山友貴が計測4周目に1分42秒687を記録。そのまま、Q1A組最速は31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの中山となった。

 Q1を突破したA組の8台は、31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTを筆頭に、2番手に61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番手に30号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT、4番手に5号車マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号、5番手に2号車muta Racing Lotus MCと、トップ5をGT300規定マシンが占めた。6番手に21号車Hitotsuyama Audi R8 LMS、7番手に10号車GAINER TANAX GT-R、8番手に88号車JLOC ランボルギーニ GT3という顔ぶれになった。なお、公式予選のアクシデントから復活を果たした55号車ARTA NSX GT3は予選12番手でQ1敗退となっている。

■Q1 B組:ランキング2位のリアライズがノックアウト

 続いて行われたQ1 B組では、まず、65号車LEON PYRAMID AMGの蒲生尚弥が1分43秒580を記録してトップに浮上する。

 残り2分を切り、各車が続々と最終アタックに入るなか、公式練習で2度のストップがあった18号車UPGARAGE NSX GT3の名取鉄平が1分42秒710を記録してトップに浮上した。続いて、52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GTの川合孝汰が迫るも、名取のタイムに0.04秒届かずの2番手に。その後も、トップタイムを塗り替えるマシンは現れず、18号車UPGARAGE NSX GT3の名取鉄平がQ1 B組をトップで通過した。

 Q1を突破したB組の8台は、18号車UPGARAGE NSX GT3を筆頭に、2番手に52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT、3番手に60号車SYNTIUM GR Supra GT、4番手に9号車PACIFIC NAC CARGUY Ferrari、5番手に96号車K-tunes RC F GT3、6番手に6号車Team LeMans Audi R8 LMS、7番手に65号車LEON PYRAMID AMG、8番手に87号車グランシード ランボルギーニ GT3という顔ぶれとなった。

 100kgのサクセスウエイト(SW)を積んだ56号車リアライズ日産自動車大学校 GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは、中盤まで8番手でQ2進出権を守っていたが、終盤に96号車K-tunes RC F GT3が5番手に浮上し、56号車は9番手に後退、Q1敗退となった。

■Q2:BRZを0.3秒突き放した31号車プリウスが今季初ポール

 Q1を突破した16台によるポールポジション争いが繰り広げられるGT300クラスの公式予選Q2は14時48分に開始された。

 入念なウォームアップを経て、真っ先にアタックに入った88号車JLOC ランボルギーニ GT3の小暮卓史が1分43.748を記録。続いて、65号車LEON PYRAMID AMGの菅波冬悟が1分43秒112でトップに浮上。さらに18号車UPGARAGE NSX GT3の小林崇志がセクター1で全体ベストを記録も8コーナーでわずかにコースオフし、タイムアップには至らず。

 そんななか、前戦SUGOを制しSWも117kgのSUBARU BRZ R&D SPORT山内が1分42秒316というコースレコードを更新するタイムを記録する。フルウエイト状態での連続ポールポジション獲得かと思われた矢先、Q1 A組を最速で通過した31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTの嵯峨宏紀が山内のタイムを約0.3秒上回る1分42秒039を記録しトップに浮上した。

 その後も嵯峨のタイムを上回る車両は現れず、31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTが今季初ポールポジションを獲得した。Q2を担当した嵯峨にとってはGT300参戦通算4度目のポールポジション獲得となった。

 2番手には61号車SUBARU BRZ R&D SPORT、3番手に52号車埼玉トヨペットGB GR Supra GT、4番手の65号車LEON PYRAMID AMG、5番手に96号車K-tunes RC F GT3が続いた。

 全車がマックスウエイトで挑むスーパーGT第6戦『AUTOPOLIS GT 300km RACE』の決勝レースは、10月24日の13時30分から65周で争われる。2021年シーズンも残り3戦、シリーズタイトル獲得を見据えた上位勢の張り詰めた緊張感を全身で感じながら、GT300クラスの戦いを見届けてほしいところだ。

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