アルピーヌがバルテリ・ボッタスを今季ドライバーとして起用することを検討していると最近報じられたことについて、ピエール・ガスリーは、それは単なるうわさに過ぎないと断言した。アルピーヌは、安易にドライバーを入れ替えるのではなく、パフォーマンス改善に地道に取り組むべきであると、ガスリーは主張する。
アルピーヌは今年、ガスリーのチームメイトとして、ルーキーのジャック・ドゥーハンを起用したが、第6戦終了後にドゥーハンの代わりにフランコ・コラピントを走らせることを決めた。しかしコラピントの成績が振るわないために、今年メルセデスのリザーブドライバーを務めるボッタスを乗せることを検討しているという説が、イギリスGPを前に浮上した。
コラピントに不満を持つアルピーヌ、ボッタス起用を検討。今季中に交代の可能性も
第12戦イギリスGP終了時点で、アルピーヌはコンストラクターズ選手権でわずか19ポイントしか獲得しておらず、10位最下位に沈んでいる。
ベテランであるボッタスの獲得を検討しているのであれば、彼が開発に貢献し、苦境から脱出する助けになるとアルピーヌが考えているからだと思われるが、チームにもうひとり経験豊富なドライバーが必要だと思うかと聞かれたガスリーは、この説を即座に否定した。
「僕はそうは思わない。(そういう報道は)ただの雑音だ」とガスリーが語ったと、formula1.comが伝えた。
「僕は毎週末、このマシンに何ができるかについて示している。そして土曜日にはとても良い仕事をしていて、理論上はいるはずがないと誰もが同意する位置までマシンを持っていっている」
アルピーヌが良い結果を出すのに苦しんでいる一因は、例年以上にミッドフィールドの競争が激しいことであると、ガスリーは指摘した。
「中団はかなりの接戦で、本当に難しい状況だ。僕たちは中団の後方に位置している」
「今年の初めの出来事を考えれば、これからも雑音がつきまとうことになるのだろう。でも僕としては、チームがやるべきことは、これからの作業に集中することだと思う」
「シーズンは長い。僕たちにはアップグレードもなく、マシンの状態はベストとはいえない。それでも全員で今やるべきことに集中し、できる限り最善の方法でそれをやる必要がある」
ガスリーは、アルピーヌのマシンもパワーユニットも、今の接戦で勝ち残れるだけの競争力を持っていないと認めた。
「実際よりもドラマチックに聞こえるように言うのは簡単だ。でも今のF1は本当に接戦だ。数年前なら最速のマシンから0.8秒か0.9秒遅くても、グリッドで6番手や7番手につけられた。でも今年は0.8秒か0.9秒遅ければ、最後列になってしまう」
「全員が良い仕事をしているし、僕たちも自分たちのパッケージの強みと弱みを理解している。最強のマシンを持っているわけではないし、最強のエンジンを持っているわけでもない。両方がそういう状況であることで、良いポジションには届かない」
しかしガスリーはアルピーヌの長期的な展望について楽観的な見方を保っており、2026年に迫る大きな技術規則変更に希望を見出している。
「チーム内では、最大限の成果を引き出そうとする良い動きがたくさん見られる。焦点が2026年にあることは分かっているし、それは今年に対するある種の妥協を伴う。確かにそれは受け入れがたい部分もあるが、来年にその見返りが得られることを期待している」
[オートスポーツweb 2025年07月17日]
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