2019年シーズンのWRC世界ラリー選手権へのマニュファクチャラー登録が12月21日に締め切られ、2018年と同様の4チームが最上位クラスにエントリーした。
新シーズン開幕まで1カ月を切ったWRC。シリーズ最上位クラスを戦うマニュファクチャラーは2018年のマニュファクチャラーズチャンピオンであるトヨタをはじめ、シトロエン、ヒュンダイ、Mスポーツの4チームとなる。
WRC:シトロエン、2019年はブランド100周年記念カラーで参戦。エントリー名称も変更
このうち、シトロエンについてはメインスポンサーだったアブダビ・レーシングが2019年はチームへの支援を行わないため、エントリー名称が『シトロエン・トタルWRT(ワールド・ラリー・チーム)』となっている。
王者セバスチャン・オジエの離脱などからスポンサー探しなどに奔走しているとされたMスポーツは、引き続きフォードからの支援を受ける形となり、2018年と同じく『Mスポーツ・フォード・ワールド・ラリー・チーム』として登録された。
このMスポーツは12月22日に2019年の参戦体制も発表。エルフィン・エバンスとテーム・スニネンの2名を軸としてシーズンを戦うほか、第1戦モンテカルロ、第2戦スウェーデンでは、これまでシュコダでWRC2を戦ってきたポンタス・ティデマンドに3台目のフォード・フィエスタWRCを託す計画を明かしている。
そのほか体制面では、長年チームを引っ張り、王者オジエ獲得のきっかけにもなっていたマルコム・ウィルソンがチーム代表を離れることが発表された。今後、代表職はリチャード・ミルナーが務め、ウィルソンはマネージング・ディレクターとしてMスポーツの商業面/PR面に注力する。
代表を退いたウィルソンは「セバスチャン・オジエとジュリアン・イングラシアがドライバーズタイトル、コドライバーズタイトルを獲得して以降、まるでジェットコースターのような日々を過ごしてきた」とコメントを発表している。
「シーズン終了後は、2019年のシリーズ参戦に向けたパズルを完成させるべく、昼夜を問わず仕事を進めてきた。この発表をしている時点でも、舞台裏では多くの作業が進んでいて、すべての準備が万全というわけでもない」
「その成果を披露するためにも、我々がシリーズにコミットしていくことを証明しなくてはならなかった。いまもヨーロッパと北米のパートナーたちと協力して、詳細を詰めている」
「フォードとは、引き続き財政面、テクニカル面でコラボレーションを続けていくことになり、これは大きな後押しになっている。そしてフォードとは継続してラリーにおける“ステップアップの筋道”を整えていくことになる」
「足りないパズルを補うために、WRCコミュニティには頼りきりになってしまったが、我々には好成績を収めるだけの実力があると確信している。だからこそ、これまで以上に活動を推し進めていくことを決めたんだ」
なお、Mスポーツは下位クラスにあたるWRC2内で2019年からスタートするR5規定車/製造メーカーによる選手権『WRC2プロ選手権』にも『Mスポーツ・フォード・ワールド・ラリー・チーム』としてマニュファクチャラー登録を完了。同選手権には『シトロエン・トタル』も名乗りを挙げている。
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