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日産GT-Rニスモが詳しく解る 2020年モデルデビュー

掲載 更新 1
日産GT-Rニスモが詳しく解る 2020年モデルデビュー

R35GT-Rの2020年モデルの詳細をお伝えしよう。現行のGT-Rは2007年にデビューしているから、息の長いモデルとなったが、さらに深化は進み、また基準車とニスモモデルの明確なキャラ違いもより鮮明になってきた。

R35の深化のルーツを辿るとR34時代にM specとV specがモデル末期にデビューしたが、M specはコンフォートやハイクオリティなインテリアで「大人(Man)の感性を刺激する最高の(Maxiumum)の走り、V specIIとほぼ同等の速さ(Motorsports)、そして職人(Maister)気質で仕上げたこだわりの意味を「M」のイニシャルに込めた」と当時のカタログに書かれている。

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平たく言えば、レーシングの方向とグランドツーリングの方向をもつGT-Rを造ったというわけだ。この考え方は今でも継続されており、M specが基準車となり、V specはNISMOの名前になったわけだ。

そしてR35の2020モデル基準車はMature(成熟した)なモデルへと深化し、NISMOはRacingのR-zoneの強化へと深化しているのだ。では、早速R-zoneを強化したNISMOモデルの詳細を見てみよう。

トータルバランス

モデルを深化させるために、NISMOはトータルバランスをもっと高い次元へと持っていく必要がある。そのためには、サスペンション、ボディ、トルク、パワー、ブレーキ、空力、タイヤ、冷却などなどすべの領域で見直しを行い、レーシングフィールドで磨かれた技術をロードカーへ応用したのが2020年モデルのGT-R NISMOということになる。

そのレーシングフィールドというのは、もちろんGT3だが、FIA GT3のレギュレーションでは、パワートレーンの変更は3年間変更できない。が、現在のGT-R GT3は2017年デビューなので2020年モデルはパワートレーンの変更が可能になった。そこでGT3に行なった変更をロードモデルにもフィードバックしたのが、GT-R NISMOというわけだ。

新ターボチャージャー

軽量化、背板追加による高効率タービンブレードを開発し、これまで以上の加速レスポンスを実現している。ブレードは翼数を1枚減らし、11枚から10枚へと変更さらに羽の肉厚を0.8mmから0.5mmへと薄くしている。ブレードを減らすと排ガスを受ける面積が減って風量が減るが、最新の流体解析や応力解析で過給圧低下とならない形状を開発している。さらに背板を追加することで、排ガスがブレードの裏側に流れることを防ぎ、効率アップさせている。ちなみに、ブレードの肉薄化は2017モデルに対して慣性質量を14.5%軽量化できている。

この新開発のタービンブレードにより、過給レスポンスが向上し1秒間あたりのトルク上昇速度は2017年モデルに対し、全域で20%向上している。

Aレンジ/Rモード特性の変更

こうした過給レスポンス向上を走りに活かすために、TCU(トランスミッションコントロールユニット)に新しい制御を入れている。積極的に低いギヤ段を選択し、より鋭いコーナー進入となり、より鋭いコーナー加速、つまり駆動レスポンスを向上させているのだ。

これはアグレッシブな自動変速を行なう進化したRモードで、もともとのアダプティブシフトコントロール(ASC)のシフトスケジュールをRモード専用に設定することで、鋭い脱出が可能になるのだ。

空力変更

フロントフェンダーにエアアウトレットを装備した。まさにGT3からのフィードバックがダイレクトにわかる装備だが、タイヤハウス内とエンジン房内のエアを引き出す効果があり、ダウンフォースの増加とエンジンルームの冷却に効果が発揮される。

引き出すエアはリヤウイングに影響を与えないようにアウトレットの位置、形状をコントロールし、リヤのダウンフォースは維持。さらに約70度Cのエンジン房内の熱気流を排出することで冷却性を高めているのだ。

軽量化

カーボンを多用し軽量化を行なっている。部位は、ボンネット、フロントフェンダー、前後バンパー、トランクリッドにカーボンを採用し、マフラーもチタン製とすることで4.5kgの軽量化をしている。外板もトータルで22kgも軽量化されている。

特にカーボンルーフでは、作り方にも工夫を凝らしている。従来はカーボンの低比重材料をオートクレープ工法で製造していた。これを平織カーボン+低比重素材のサインドウィッチ構造を採用しPCM(プリプレグ コンプレッション モールディング)工法で製造されている。

こうした製造方法により、1台あたり4kgの軽量化はもちろん、世界トップレベルの外観品質も実現しているという。

タイヤ&ホイール

GT-Rはそもそも専用のホイール、タイヤを装備しているが、2020モデルでは、よりハイグリップとするために、タイヤ接地面積を極限まで最大化する対策をしている。タイヤにはサイドを変形させるようなプロファイルとし、トレッドパターンは4リブ化などして17年モデル比で接地面積が11%も向上させることに成功しているという。

またゴムレベルでも改良が行なわれ、ナノレベルでの解析や生産技術への落とし込みを行なうことで、同様に17年比7%のアップ、かつ転がり抵抗の低下はない新スペックのタイヤを作り出している。またホイールでもR35史上最軽量かつ、高剛性を実現した新デザインホイールを装備している。

サスペンション

新開発されたブレーキ、タイヤとホイールなどにより、バネ下が16.4kgもの軽量化ができたため、ダンパーの減衰力をソフト方向に設定でき、より路面への追従性を上げることができるサスペンションに変更されている。こうした変更によって、スペックとしては旋回G、ヨーレスポンスで5%向上したということだ。

また、シートも新たにレカロによる新しいシートを開発している。カーボンとコア材の3層構造をシートバック全体に拡大することで、ホールド性を高めることができるシートになった。さらにシートバック全体のねじれ剛性を20%向上させ、約2.8kgの軽量化もしているという。

カーボンブレーキ

世界トップレベルの効きを実現したGT-R専用カーボンセラミックブレーキを装備した。カーボンセラミックのローターの開発、新摩擦材を開発している。この組み合わせは、高負荷のサーキット走行だけでなく、市街地などの普段の走行でも優れたコントロール性を持ち、スーパースポーツモデルに相応しい性能を持っている。

キャリパーでは高温になっても変色しないレモンイエローで塗装され、高剛性かつ薄肉化のため一体型ブリッジ形状を採用している。

【価格】

2420万円(消費税込み)

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みんなのコメント

1件
  • 2億くらいで売れますね、中華人と米人に。これで儲けてサニーを復活しましょう。隣の車よりも大きくして。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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