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メルセデス・ベンツC111 電動ハイパーカーとして復活 ガルウィングドアに次世代モーター搭載

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メルセデス・ベンツC111 電動ハイパーカーとして復活 ガルウィングドアに次世代モーター搭載

かつてのC111へのオマージュ

メルセデス・ベンツは、新たなコンセプトカー「ビジョン・ワン・イレブン」を公開した。70年代のブランドアイコンの先進的な解釈がテーマだという。

【画像】歴史を受け継ぎ未来を形作るハイパーカー【メルセデス・ベンツの最新コンセプトカーを写真で見る】 全21枚

ビジョン・ワン・イレブンは、モノリシックなエクステリアデザイン、ガルウィングドア、シルバーのシートを備えた華やかなコックピットを持つ2シーターのEVハイパーカーだ。1960年代後半から1970年代前半にかけて、さまざまな試験・開発計画のために2世代にわたって16台生産された実験車「C111」へのオマージュである。

英国Yasa社の軸流電気モーター2基をリアに搭載し、駆動用バッテリーにはメルセデスAMGのF1部門が開発した液冷式円筒形セルと新開発のセルケミストリーを採用した。メルセデスの次期電動スポーツカーのドライブトレインを示唆するものでもある。

メルセデス・ベンツは、ビジョン・ワン・イレブンの最高出力や航続距離を公表していないが、そのユニークな構成のドライブトレインが「電動モビリティを新しいレベルの性能と効率に引き上げる可能性を秘めている」としている。

最高技術責任者のマルクス・シェーファー氏は、「メルセデス・ベンツ・ビジョン・ワン・イレブンは、未来のパフォーマンスのための新しい道を探っています。モータースポーツのような出力を発揮します」と述べている。

エアロにこだわったボディ形状

スタイリングとしては、凹凸の少ないクリーンなボディフォルムとフラッシュ式のガラスキャノピーを組み合わせ、C111からヒントを得た高度なエアロダイナミクス機能を備えている。

低くおさえられたフロントエンドは、かつてのプロトタイプを模倣したもの。ノーズセクションは、ピクセル状のグリルの中に2つの円形ドライビングランプを組み込み、ブラックのカーボンファイバー製スプリッターで強調している。

空力効率に徹底的にこだわり、フロント左右にそれぞれ3つのエアベントを設け、フロントガラスの前にも2つのエアベントを備えている。

一方、ホイールベース内に収められたワイドなカーボンファイバー製シルは、風を逃がす「ブレード」エレメントと組み合わされ、リアモーターに向かって冷却風を流す。

さらに、ドアの裏側にも通気孔が設けられている。

大きく膨らんだホイールアーチには22インチホイール(フロント275/35、リア315/30)が装着された。曲面のサイドパネルを組み込んだ長いガルウィングドアは、高く持ち上がって室内へのアクセスを容易にする。

リアでは、ダウンフォースを増加させる可動式のスポイラーが静かに存在感を放っている。フロントと同様にピクセル化されたセクションがあり、下部にはディフューザーが装備されている。

メルセデス・ベンツのチーフ・デザイン・オフィサーであるゴーデン・ワグネル氏は、全長4600mmのアーチ型のシルエットを、市販EVのEQEとEQSの「ワンボウ」デザインになぞらえ、次のように語った。

「クリーンでピュア、そして同時に極めて筋肉質なプロポーションが驚きの要素となっています」

レーシングカーのようなインテリア

室内では、2つのシートのスクラブがフロアと一体化している。ペダル、F1スタイルのステアリング、シートバックは、ドライバーに適したドライビングポジションをとれるように調整されている。

フロントとリアのピクセルモチーフは、ダッシュボードのつや消しアルミニウムの周囲に取り入れられ、車両情報はメルセデスの最新ソフトウェアMBUXとAR機能を搭載したセンタータッチスクリーンに収められている。

シートのシルバーの張地は、ホワイトのファブリックとオレンジのレザーと組み合わさり、特徴的なカラーコンビネーションとなっている。

電気モーターをリアにコンパクトに収納することで、大きなラゲッジシェルフを確保。パフォーマンスと実用性の二面性を表している。

搭載される軸流モーターは、メルセデスとYasa社が量産化に向けて開発を進めているものだ。既存のモーターよりも出力やトルク特性に優れるだけでなく、幅の狭い設計のため、パッケージングに大きなメリットがある。

Yasa社によると、軸流モーターの重量は、メルセデスが現在のEVファミリーに使用しているユニットの3分の1に過ぎないという。

英オックスフォードに拠点を置く同社は、2021年からメルセデス・ベンツの100%子会社となっている。

メルセデス・ベンツはビジョン・ワン・イレブンの発表の場で、今後の市販車用の軸流モーターをドイツのベルリン・マリエンフェルデ工場で製造予定であることを明らかにした。

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