ひと昔前まで、スーパースポーツと言えば大排気量ユニットを搭載し、爆音を響かせながらクルージングするのが常であった。しかし最新モデルでは環境性能に配慮し、PHEVとすることで、静粛性に優れたEV走行とスポーツ性能を両立。今回はその代表的な2モデルをピックアップしてみた。
EV走行をデフォルトとし環境性能にも配慮
「マクラーレンにとって電動化は向かい風なのか追い風なのか、あるいは無風なのか?」マイケル・ライターズCEOインタビュー
今にはじまったことではないものの、マクラーレンがニューモデルで見せるスペックやアプローチには毎回、ワクワクさせられる。何故なら、フォーミュラワンさながらの、”そっちがそうなら、こっちはさらに上を行くぜ!”とでも言いたいのか、わずかにライバルに出遅れたとはいえ、確実に意識しているのが明らかだからだ。
【画像16枚】マクラーレンアルトゥーラのフォトギャラリーを見る
マクラーレンの最新作、アルトゥーラに搭載されるパワーユニットは、ハイブリッドシステムを組み合わせる3L V6ツインターボ。しかもバンク角は120度と、言うまでもなく、あの最大のライバルと同じ。しかし、注目すべきEV走行の航続距離はライバルを上回る31kmを実現、電気モーターのみで130km/hまで可能と謳う。さらに330km/hの最高速度や0→100km/h加速3秒ジャストといったパフォーマンスがほぼ同等であるにも関わらず、680㎰ &720Nmという、そのライバルよりも抑えたパワー&トルク値で実現していることに、”効率優先主義”を匂わせているから徹底した姿勢が伺える。実に面白い! そう思って試乗をはじめると、さらなる意地とも例えられるような一面が顕になった。
それこそ、エンジンスタートボタンを押した瞬間にわかる。驚くことにアルトゥーラは、E(エレクトリック)モードがデフォルト。すなわち、EV走行からはじめよ! という、強制的に環境保全に尽くすよう促される。実際、EVのみで走り始めると、ウルトラスムーズかつシームレスな感触に新鮮さを覚える一方で、ライバルよりも静粛性に優れていることが明白となった。おそらくマクラーレンは、GTで培った遮音対策の一部をこのアルトゥーラにも適用しているようで、ラグジャリーモデルにも近い騒音の抑え込みに成功している。しかも、それに合わせてなのか、室内の仕立ても質感を高くして、ミッドシップスポーツのイメージを残しつつもセンス良くアップグレードしているところも褒めたくなる部分であった。
元々、マクラーレンはタウンユースでも扱いやすいのが特徴であったが、アルトゥーラはさらに磨きをかけた印象だ。とはいえV6エンジンが始動すると、さすがにカーボンモノコックゆえに振動がわずかに身体に伝わってくるが、それでもかなり抑え込んでいる。不快ではない程度だからさほど気にならないが、快適性という点においては、トラックモードでも不快感がないことのほうが驚いた。
というのもアルトゥーラは、EV走行を続けてバッテリーを使い切ってしまった場合など、できるだけ早めに充電したい時は、トラックモードの使用を余儀なくされるが、それが一般道で走行していても、まったくと言っていいほど極度な突き上げを感じることがなかった。見事なまでに快適性を維持するこの乗り心地は、数あるスーパースポーツの中でもダントツの完成度と断言できるほどだ。
だから日常の足としての役割は十分に果たすのだが、これまでのマクラーレンとハンドリングはやや違う。初期の入力に対してクイックな反応がわずかに抑えられているうえ、旋回中の微調整がしやすくなっているのが嬉しい改善点であった。しかも電動油圧式パワーステアリングの採用を頑なに貫いているからマクラーレンらしさは健在。一般道で乗っていても扱いやすく快適で、長距離ドライブも苦にならない出来だ。
もちろん、アルトゥーラの醍醐味はワインディングやサーキット。そういった面でも期待に応えられるように、今回はじめてEデフが採用されたこともトピックだろう。時代に見合った効率性だけでなく実直な進化を加えてくるところが実にマクラーレンらしいと思う。
【Specification】マクラーレン アルトゥーラ
■車両本体価格(税込)=29,650,000円
■全長×全幅×全高=4539×1913×1193mm
■ホイールベース=2640mm
■車両重量=1395kg
■排気量=2993cc
■エンジン最高出力=585ps(430kW)/7500rpm
■最大トルク=585Nm(59.6kg-m)/2250-7000rpm
■モーター最高出力=95ps(70kW)
■モーター最大トルク=225Nm(22.9kg-m)
■トランスミッション=8速DCT
■サスペンション形式(F:R)=Wウイッシュボーン:Wウイッシュボーン
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=235/35ZR19:295/35ZR20
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
「財布を忘れて帰ろうとしたら、免許不携帯で捕まりました。今取りに帰るんですよ。私が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「事実でしょ」「非常識」の声も…「うっかり」でも許されない理由とは
新車採用が「義務化」! でも後退時「バックモニター」だけで動くのは「危険すぎ」!? “カメラ”に映らない「死角」がヤバかった
アウディ製5気筒エンジン搭載、最後のドンカーブート『F22ファイナルファイブ』発表
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
見合わない加速に必死こいて、制動力を置き去りはダメやよ?w