現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > カウンタックからアヴェンタドールまで「ランボルギーニ」が命名した不思議な車名の共通点

ここから本文です

カウンタックからアヴェンタドールまで「ランボルギーニ」が命名した不思議な車名の共通点

掲載 更新 6
カウンタックからアヴェンタドールまで「ランボルギーニ」が命名した不思議な車名の共通点

スペインの闘牛関連のフレーズから命名

 スーパーカーが速いのは当然として、何よりもデザインが飛び抜けて美しい。そのうえで車名もキラリと光る魅力的なネーミングであることが求められる。車名がカッコいいスーパーカーといえば、なんといっても「ランボルギーニ」ではないだろうか。

納屋に放置されていたランボルギーニ・ミウラ。予想を大きく上回る1億7396万円で落札!

 社名そのものは、創業者の「フェルッチオ・ランボルギーニ」の名前からとったものなので、フェラーリやポルシェ、ベンツなど同じ流れだ。創立初期は、350GTや400GTのように排気量を象徴するようなネーミングだったが、3台目の「イスレロ」からエンブレムの猛牛にちなんで、スペインの闘牛関連のフレーズから命名されるクルマが多くなった。

 前記の「イスレロ」は、1940年代にスペインで英雄視されていた闘牛士を死に追いやった闘牛の名前。のちの名車「ミウラ」は、イスレロを飼育していた牧場の名前であり、牧場主のフェデリコ・ミウラはフェルッチオ・ランボルギーニの友人でもあったのだ。

 ベビー・ランボルギーニ(V12気筒以外)の「ジャルパ」も闘牛の名前からとったもの。また、カウンタックの後継モデルだった「ディアブロ」は“悪魔”という意味を持つが、正しくは19世紀に実在した伝説の闘牛の名前からとったもの。ちなみにチリのプレミアムワインにも「ディアブロ」(カッシェロ・デル・ディアブロ)という有名な銘柄があるものの、のちにワインも製造したランボルギーニ社とは関係がない。

 そして、2001年に登場した「ムルシエラゴ」も闘牛の名前。19世紀、全身に24本も剣を刺されても生き延びた不死身の闘牛といわれている。さらに、2007年に20台限定で販売された「レヴェントン」についても、1943年に闘牛士フェリックス・グスマンを殺めてしまった、ドン・ロドリゲス家が所有していた闘牛の名前だった。

近代ランボルギーニ、ネーミングの由来

 では、ガヤルドやウラカン、アヴェンタドールといったネーミング由来はどうだろうか。まず、2003年に発売した「ガヤルド」は闘牛の名前ではないものの、18世紀スペインの闘牛飼育家フランシスコ・ガヤルドから命名。ジャルパ以降、途絶えていた久々の“ベビー・ランボルギーニ”だった。このガヤルドはランボルギーニ史上、最も生産された(売れた)モデルでもある。

 次にガヤルドの後継車でアウディR8の兄弟車「ウラカン」も、19世紀のスペインの闘牛からのネーミング。スペイン語でハリケーンという意味を持ち、縦方向に走る4本のルーフラインは、日本の折り紙がヒントになったといわれている。

 そして、現代の最高峰「アヴェンタドール」は、スペイン・サラゴサの闘牛場で活躍していた闘牛の名前からとったもの。ネーミングの由来とは関係なく、ボディのデザインは”カメムシ(虫)”から着想を得たといわれている。

 最後に「カウンタック」についても触れておこう。スーパーカー史上、最も知名度が高いこのクルマの名称は珍しく闘牛とは関係がなく、しかもスペイン語でもない。イタリア北西部ピエモンテ地方のピエモンテ語(方言)で「驚いた」を表すcontacc[kʊŋˈtɑtʃ](クンタッチ)から名付けられた。

 カウンタックを開発していた当時。デザイナーのマルチェロ・ガンディー二とテストドライバーだったボブ・ウォレスと一緒に、ピエモンテ州出身のスタッフが働いていて、その彼がよく口にした感嘆詞の1つが「クンタッチ」だった。まさに「驚異のクルマ=カウンタック」にふさわしいネーミングだったといえるのではないだろうか。

 スーパーカー・エイジたちは、子供の頃「ランボルギーニの車名って、カッコいい。イタリア語ってカッコいい」と思って、一所懸命その名前を復唱し、暗記していたものだ。しかし、そのほとんどがイタリア語ではなく、スペイン語の闘牛にまつわる言葉だったのである。

 ボローニャ県サンターガタ・ボロニェーゼに本拠地があり、「サンタアガータの猛牛」といわれるランボルギーニ社。ネーミングのこだわりは、ひとつの魅力にもなっているわけだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
Moto2チャンピオンに輝いた小椋藍、日本人初となる『トライアンフトリプルトロフィー』を受賞
AUTOSPORT web
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
フィアット新型「600e」と暮らしてみたら「500L」との2台体制を夢見てしまい…ファミリーカーとしてオススメの1台です【週刊チンクエチェントVol.47】
Auto Messe Web
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
なんとも物騒な「煤殺し」ってなんだ!? トラックドライバー御用達アイテムの正体とは
WEB CARTOP
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
東京海上日動、顧客連絡先不明の代理店を新たに2社確認 合計124社に
日刊自動車新聞
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
WRC最終戦「ラリージャパン2024」開幕! 日本勢の「TGRチーム」活躍に期待! 会場はすごい熱気に! 高橋プレジデントや太田実行委員長が語る! 今大会の「見どころ」は?
くるまのニュース
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
アストンマーティン、技術責任者ファロウズ更迭は今季の不振が理由と説明「彼は2023年のマシン開発に大きな影響を与えたが……」
motorsport.com 日本版
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
ブルーインパルスがラリージャパン2024開幕を祝う航空ショー。6機が豊田スタジアム上空で華麗なスモーク
AUTOSPORT web
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
[15秒でニュース]首都高速八重洲線通行止め…10カ年計画の新環状線プロジェクト
レスポンス
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
GMのF1計画に新たな動き。アンドレッティの設備引き継ぎ、2026年からキャデラックブランドで参戦か?
motorsport.com 日本版
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
約148万円! スバル新型「軽ワゴン」発表! “水平対向”じゃないエンジン&スライドドア搭載! ”大開口“実現の「シフォン」が販売店でも話題に
くるまのニュース

みんなのコメント

6件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村