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【日本メディア初試乗】ガジェットギークのみなさんへ ついに登場、シャオミ初の乗用車「SU7」実力は?

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【日本メディア初試乗】ガジェットギークのみなさんへ ついに登場、シャオミ初の乗用車「SU7」実力は?

クルマもガジェットのひとつに

中国ではスマートフォンメーカーが次々に自動車業界に参入しており、シャオミ(Xiaomi)もそのひとつだ。

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同社は2023年12月、長らく噂されていた初の乗用車「SU7」を発表、2024年3月に販売を開始した。このたび、中国国外のメディアとしては初めてSU7の試乗に成功した。

シャオミSU7は、シャオミが内外装のデザインやシャシー、パワートレインの設計まで一貫して同社内でおこなったと主張する。国営自動車メーカー「北京汽車」との合弁会社の、高度に自動化された生産ラインにより生産される。

まずはスペックから。ボディは全長×全幅×全長=4997×1963×1455mm、ホイールベースが3000mm。デザインチームを指揮しているのは、BMWのiX(i20)や7シリーズ(G70)のデザインなども担当した李田原氏だ。

トリムレベルはベースグレードに加え「Pro」と「Max」の3グレード展開で、シャオミらしくスマートフォンを感じさせる名付け。中国でのメーカー希望小売価格はそれぞれ21.59万元(約465.9万円)、24.59万元(約530.6万円)、29.99万元(約647.3万円)。

ベースグレードと「Pro」はシャオミが独自に開発した出力299ps、トルク40.79kg-mのモーターを後輪に配置する後輪駆動。バッテリーはBYDのグループ企業が製造するリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載する。車重はそれぞれ1980kg、2090kg。

今回試乗したのは最上級の「Max」で、出力が673ps、トルクが85.45kg-mまで強化され四輪駆動となり、車重は2205kgに。バッテリーは三元系リチウムイオン電池で、中国独自の測定方式「CLTC」では一充電で800kmを走行可能とする。0-100km/h加速は後輪駆動モデルが5.28秒、四輪駆動モデルが2.78秒と公表している。

ツボを押さえたスタイリング、優れた乗り心地に驚きも

エクステリアは流行りのクーペ風セダンのスタイリングでスポーティな雰囲気。リアの格納式スポイラーの裏にはモデル名、モーター最大回転数、最高出力と最大トルクが刻印された金属プレートが設置されているのが洒落ている。

シンプルなエクステリアと対照的にインテリアの造形は凝った印象。センターコンソール周りの物理ボタンはわずかで、操作は基本的にセンターディスプレイから行うが、ディスプレイ真下に接続する物理ボタンのバーも後付け部品として購入可能とされている。これによってメディア音量や再生/一時停止、エアコンの細かい設定が操作できるようになる。

いざ試乗に入り、未舗装路を走り出すと、シャオミSU7はいきなり筆者の期待を上回った。気づかされたのは、予想以上の足回りの設計の良さである。サスペンション形式はフロントがダブルウィッシュボーン式にリアがマルチリンク式で、数段階での車高調整機能も搭載する。

COMFORTモードではサスペンションが衝撃をよく吸収し、車内のドライバーに不快感は伝わらない。コーナリングでは、シートのバックレストがまるでメルセデスAMGの「ドライビングダイナミックシート」のように膨張してドライバーの姿勢を支えてくれる。

主なドライブモードは「爽」「新手」「COMFORT」「SPORT」「SPORT+」の5種類が用意される。「爽」はその名の通り爽快な走り心地を提供し、モーター出力は強めながら、電子的な加速サウンドはオフとなる。「新手」は初心者ドライバー向けに出力が制限されるモード。

「SPORT」以上のモードでは、段階を経て加速力が強められ、エンジン音を模した電子的な加速サウンドの演出が加わる。これに加え、ハンドル右下のスイッチにより20秒間だけブーストモードを起動できる。

直線道路で「SPORT+」モードに変更し、加速性能を試す。力強い加速だが胃がひっくり返るような気分の悪い衝撃が発生しないよう、うまく調律されていた。試乗した直線道路はところどころ舗装が荒れていたが、直進時の不安定さは感じられなかった。サスペンションも「COMFORT」より固められ、路面に吸い付くように走ってくれる。

目につく難点も モバイル端末のような驚異的な進化は可能か?

一方で少々難があると感じたのはブレーキ性能。時速120キロメートルから強めにブレーキングすると想定よりも効きが弱く、ズルズルと長めに止まってしまったのだ。

フロントのブレーキキャリパーはブレンボ製の4ポットを搭載するとのことだが、シャオミがライバルとするポルシェ・タイカンのターボSはフロントが10ポット、リアが4ポット。ブレーキローターもホイール内側をギリギリまで埋めている。SU7ももう少し大きいローターやキャリパーなどを搭載するなど、ブレーキ改良の余地はまだあるわけだ。

このシャオミSU7は中国での勢いが凄まじく、注文開始から24時間で8万9000台を受注したことで日本でも大きな話題となった。部品サプライヤーには月産1万台の供給体制に適応するよう依頼したと報道されており、同社は2024年の販売目標を10万台と定める。

シャオミSU7は、話題性と手が届きやすく抑えられた販売価格を兼ね備え、中国の若年層を中心に支持を集めそうな1台であった。

試乗車のスペック

価格:29.99万元(約647.3万円、オプションなし)
全長×全幅×全高:4997×1963×1440mm
車重:2205kg
0-100km/h加速:2.78秒
駆動方式:4WD
電気モーター:誘導非同期電動機(フロント)永久磁石同期電動機(リア)
システム最高出力:673ps
システム最大トルク:85.45kg-m
駆動用バッテリー:三元式リチウムイオン電池
総電力量:101kWh
タイヤサイズ:245/35R21(フロント)265/35R21(リア)

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みんなのコメント

12件
  • まひろ
    そもそもンな加速性能ッて必要なのか? BEVの意義ッて環境に優しいから優遇しよう ッて噺ではなかッたか? なンか本末転倒な気がするのよね。
  • xqr********
    >バッテリーはBYDのグループ企業が製造するリン酸鉄リチウムイオン電池
    バッテリはCATLの麒麟だったはずだが、他のソースとは違う事書いてありますね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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