欧州、アジア、日本でも注目度の高い KTM390シリーズ
2024年の伊ミラノEICMAショーでは、1390のLC8系、990のLC8c系エンジン搭載の新型車発表が相次いだが、ショーの会場では390シリーズの出展も注目を集めたようだ。ちなみにKTMは、125ccクラスからこの390ccまでのモデルをバジャジの協力を得てインド国内工場で生産している(※790ccモデルはCF-MOTOと提携して中国で生産、それ以上の排気量モデルとオフロードモデルはオーストリア本国生産)。
【画像10点】日本導入を期待! KTMの新たな390シリーズを早速チェック!
EICMAショーでは、海外ブランドではかなり大きなスペースを確保していたKTMだが、中でもスーパースポーツのRC Rと同様に目立ちやすいエリアに置かれていたのが新たな390シリーズの3台。390エンデューロR、390SMC R、390アドベンチャーRだった。
390デュークから派生した新エンジン、新シャシー採用か!?
詳細なスペックなどは非公表だが、これら3モデル、2024年にエンジン、シャシー、外観を刷新して登場した390デュークをベースに開発されたと見て間違いない。従来の373ccから398.7ccとなりパワーアップした新型LC4cエンジンを、新開発のスチールトレリスフレーム+加圧鋳造のアルミ製サブフレームに搭載した390デュークだが、新登場の3モデルもこの基本を踏襲しつつ、専用の足まわりと外装でセットアップしたものになるだろう。
これら390シリーズは、東南アジア市場でのニーズのほか、欧州でのA2ライセンス(最高出力35kW≒47.6ps上限)対応モデルとしての需要もあり、日本でも普通自動二輪免許の上限排気量に対応することで、KTMとしてはかなり力を入れていきたいクラスなのだろう。
デュアルパーパスモデルのエンデューロR、ストリート系モタードモデルのSMC R、ツーリングモデルのアドベンチャーR、いずれも日本でも注目の高い3台と言えそうだが、2025年の早い内での日本導入を期待したい。
(写真説明)
【390アドベンチャーR】
■390アドベンチャーR。オフロードにも対応可能な長い前後サスペンション、大型カウル&スクリーンを持ちながら、軽量なボディで高い走破性が期待できそうなアドベンチャーツーリングモデル
■写真のハンドガードのほか、エンジンアンダーガード、前ディスクブレーキカバーといった装備が、ダートを含むハードなツーリングにも対応してくれそうだ
■390デュークと共通と思われる5インチTFTカラーディスプレイを採用。大型スクリーンとハンドガードも標準装備。燃料タンクは390デュークと共用か?
【390エンデューロR】
■EICMA会場に展示されたエンデューロR。タンクバッグやサイドバッグなどのアクセサリーも装着
■ダート走破性の高そうな前後のサスペンション、エンジンアンダーガードを標準装着
■ワイドなハンドルはアドベンチャーRと共用と思われるが、メーターディスプレイはオフロードメインの走りに合わせてコンパクトなものを採用
【390SMC R】
■エンデューロRと共通と思しき車体に前後17インチのロードタイヤを装着したSMC R。フロントブレーキは、大きなブレーキディスクにラジアルマウントキャリパー(バイブレ製?)の組み合わせ
■軽快そうな車体に、元々パワフルな動力性能の新型LC4cエンジンを組み合わせ、キレのある走りを期待できそうなパッケージだ
■SMC Rのハンドルまわり。メーターディスプレイはエンデューロRと同様コンパクトなタイプを装着
まとめ●モーサイ編集部・阪本 写真●KTM、EICMA、上野茂岐
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