角田裕毅(RB)が、F1第18戦シンガポールGPの予選でQ3に進出した。
シンガポールGPが始まる前の時点で、角田が今シーズン、予選でQ3に進出したのは第2戦サウジアラビアGP(9番手)、第3戦オーストラリアGP(8番手)、第4戦日本GP(10番手)、第6戦マイアミGP(10番手)、第7戦エミリア・ロマーニャGP(7番手)、第8戦モナコGP(8番手)、第9戦カナダGP(8番手)、第13戦ハンガリーGP(10番手)の8回あり、今回のシンガポールGPが9回目のQ3進出だった。これはデビューイヤーの2021年と並ぶ自己タイ記録。残りはまだ6戦あるので、更新する可能性は高い。
角田裕毅が予選8番手「久々のQ3進出。この瞬間を待っていた! 最終ラップは完璧でなかったが、それでも大きな成果」
現在ドライバーズ選手権で同ポイントのニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は、一発の速さに定評があり、予選スペシャリストの異名を持つが、そのヒュルケンベルグの今年のQ3進出数がシンガポールGPを含めても8回だということを考えると、いかに角田が予選でいい走りをしているかがわかる。
今回のシンガポールGPのQ3進出は、まさに角田の成長がうかがえた予選だった。予選前の最後のフリー走行が夕方に行われるため、ナイトセッションとなる夜の予選では路面コンディションの違いに戸惑うドライバーが少なくなかった。
前日のフリー走行で6番手と好調だったチームメイトのダニエル・リカルドも、そのうちのひとりだった。
「FP3ではミディアムタイヤでいいパフォーマンスを発揮できたのに、予選でソフトタイヤを最大限に活用するのはかなり難しく、本当に苦労した。ソフトタイヤは今日使用したどのセットでも競争力がなかった。昨日のペースよかったので、セットアップはあまり変更しなかったのに、予選はうまくいかなかった」(リカルド)
チームメイトがQ1で敗退してしまったように、この日のシンガポールGPの予選は見た目以上に難しい戦いだった。
「過去3戦同様、Q3に進出するのもかなり難しい状況でした」と振り返った角田は、今シーズン9回目のQ3進出のなかで、今回が一番厳しいQ3進出だったかと問うと、「はい、そうです」と即答した。
Q3の最後のアタックも難しい状況だった。カルロス・サインツ(フェラーリ)がクラッシュしたために、タイムアタックは事実上1回だけとなった。そのため、コースインするタイミングがライバルたちと重なり、チェッカーフラッグが振られる前にコントロールラインを通過するのが難しい状況となった。
「最後のアタックではチェッカーフラッグが振られる前にコントロールラインを通過しようと少し急いで駆け込みながら、アタックを開始したという感じでした。そのため、アウトラップがいつものようにできなくて、タイヤのウォームアップがいい状態ではなく、思うようなアタックができなかったのが残念でした」
最後のアタックでQ2の自己ベストを更新できなかったのには、そんな理由があった。
それでも、好調のウイリアムズの2台を上回り、7番手フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)にコンマ1秒まで迫って予選8番手を獲得。シンガポールGPでの予選8番手は、自身の最高位だった2022年の10位を上回る成績。
予選後、パドックでテレビ局の取材を受けていたヘルムート・マルコ(モータースポーツアドバイザー)。その脇を角田が通りかかろうとしたとき、テレビの取材を中断して、こう声をかけた。
「素晴らしいアタックだった」
角田に笑顔が戻った。
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みんなのコメント
なんでいつもアップデートが遅すぎるんですけど。
わざとなんですか?
それともやる気がないんですか?
原稿元との契約なんですか?