現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学、スーパーキャパシタ新技術の特許を取得

ここから本文です

ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学、スーパーキャパシタ新技術の特許を取得

掲載 更新
ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学、スーパーキャパシタ新技術の特許を取得

2016年からスタートしたマサチューセッツ工科大学との共同研究

アウトモビリ・ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学(MIT)の共同研究が最初の大きな成果を挙げた。今回、新世代スーパーキャパシタの技術的基礎となる、革新的合成材料の特許を取得した。

ランボルギーニとマサチューセッツ工科大学、スーパーキャパシタ新技術の特許を取得

この共同研究はランボルギーニが「MITイタリア・プログラム」に参加した2016年からスタート。2017年にはミルシア・ディンカ教授(MIT化学科)と、ジョン・アナスタシオス・ハート教授(MIT機械工学科)による、ふたつの研究プロジェクトが開始され、研究・開発が大きく進むことになった。

アウトモビリ・ランボルギーニはこの特許の共同出願者であり、さらに研究を重ねることで、素材の性質のさらなる最適化と生産規模の一層の拡大を模索していくことになる。

Lamborghini Sian

ランボルギーニ シアン

テルツォ・ミッレニオやシアンで具現化した研究成果

2017年の「テルツォ・ミッレニオ」や、2019年のフランクフルト・モーターショーで公開した「シアン」などによって示された、ランボルギーニの電気自動車技術も、これらの研究の成果と言えるだろう。アウトモビリ・ランボルギーニの会長兼CEOのステファノ・ドメニカリは、今回の特許取得について以下のようにコメントした。

「MITとの共同研究は、ランボルギーニの価値観と、未来を予想する使命感を具体化しています。つまり、ハイブリッド化がますます求められ、必要とされる未来です」

エネルギー密度を最大100%も向上させることが可能に

特許を取得した新材料は、ランボルギーニのコンセプト開発部門の支援のもと、MIT化学科の実験室でミルシア・ディンカ教授のチームにより合成された。

新材料は「金属有機構造体(MOF)」コンセプトに基づいており、未来の高性能スーパーキャパシタの電極を製造するために理想的な候補となっている。その理由はこの材料族の分子構造にあり、サンプルの質量と体積あたりの電荷にさらされる表面積を最大にすることができるという。

今回、具体的に表明された研究目標は、エネルギー密度の向上となる。また、申請された特許は、現在市場にある技術と比較して、エネルギー密度を最大100%向上させることが約束されている。

研究チームは、新技術が可能にする能力倍増についての調査から研究をスタート。2年間に及ぶ研究の成果である現在の特許は大幅な進歩を示しているが、その潜在能力は「シアン」に使われたスーパーキャパシタと比較しても、さらに大きいものであり、この分野において技術的に最先端にある。

スーパーキャパシタは並外れた出力・耐久性の仕様によって、すでに高性能モータースポーツの応用において成功が約束されている技術。ランボルギーニとMITによる研究開発は、この先何年も不可欠な技術になることも確実だ。

MIT イタリア プログラムとの共同研究を2020年末まで延長

そして、もうひとつのプロジェクトが、MIT 機械工学科のジョン・アナスタシオス・ハート教授チームとの3年間の共同研究だ。こちらは車両構造に組み込むことが可能な、高性能バッテリー材料の新設計原理確立を目指している。

このプロジェクトによって「テルツォ・ミッレニオ」が設定する性能目標に不可欠なエネルギー貯蔵性能、形状的な自由度、構造的完全性を成立させるバッテリーのプロトタイプが実現される見込みとなっている。ハート教授のチームはその高いモチベーションから野心的な目標の達成を可能にするとみられている。

また、研究室での作業と並行して、MITイタリア プログラムとのパートナーシップにより、2名のMITの学生がランボルギーニにおいて職業体験を実施。彼らは複合材料の仕様開発と、スーパーキャパシタの伝導特性の数学的モデル化に取り組んでいる。良好な研究成果を受けて、ランボルギーニはMITイタリア プログラムとの共同研究を、2020年末まで延長することを決定した。

こんな記事も読まれています

[300馬力超]爆速の軽自動車が誕生!! マツダの軽「シャンテ」にロータリー搭載が最高だった
[300馬力超]爆速の軽自動車が誕生!! マツダの軽「シャンテ」にロータリー搭載が最高だった
ベストカーWeb
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
AUTOSPORT web
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
AUTOSPORT web
イケイケなフィアット「パンダ」も大雨には勝てず…イタリアの最新道路事情を私的にレポートします【みどり独乙通信】
イケイケなフィアット「パンダ」も大雨には勝てず…イタリアの最新道路事情を私的にレポートします【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
佐藤凛太郎インタビュー:「父と同じ道を進みたい」琢磨の息子がPONOS RACINGからFIA-F4デビュー
佐藤凛太郎インタビュー:「父と同じ道を進みたい」琢磨の息子がPONOS RACINGからFIA-F4デビュー
AUTOSPORT web
小さな「万能SUV」がマイチェン 熟成のフォルクスワーゲンTクロスへ試乗 95psでも魅力的
小さな「万能SUV」がマイチェン 熟成のフォルクスワーゲンTクロスへ試乗 95psでも魅力的
AUTOCAR JAPAN
なぜホンダ「N-BOX」が日本一売れているクルマなのか? Z世代が試乗してわかった軽の枠を超えた快適性と便利さとは
なぜホンダ「N-BOX」が日本一売れているクルマなのか? Z世代が試乗してわかった軽の枠を超えた快適性と便利さとは
Auto Messe Web
アロンソのペナルティに関する再審査請求をスチュワードが却下。アストンマーティンF1の新証拠には重要性が認められず
アロンソのペナルティに関する再審査請求をスチュワードが却下。アストンマーティンF1の新証拠には重要性が認められず
AUTOSPORT web
6.5リッターV12搭載のフェラーリ新型モデル『12チリンドリ』登場。スパイダーも同時デビュー
6.5リッターV12搭載のフェラーリ新型モデル『12チリンドリ』登場。スパイダーも同時デビュー
AUTOSPORT web
ベースは極上2002 クーペ BMWガルミッシュ(2) 現代のカロッツエリアが見事に再現
ベースは極上2002 クーペ BMWガルミッシュ(2) 現代のカロッツエリアが見事に再現
AUTOCAR JAPAN
BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
AUTOCAR JAPAN
充電環境もプレミアムブランドにふさわしく
充電環境もプレミアムブランドにふさわしく
グーネット
ルクレール予選2番手「マシンは良い状態で、大きな修正は必要なかった。明日は優勝を狙う」フェラーリ/F1第6戦
ルクレール予選2番手「マシンは良い状態で、大きな修正は必要なかった。明日は優勝を狙う」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
GW明けだけど渋滞あり! 中央道の東京区間で交通規制 NEXCO中日本が迂回呼び掛け
GW明けだけど渋滞あり! 中央道の東京区間で交通規制 NEXCO中日本が迂回呼び掛け
乗りものニュース
「信号待ち」はフットブレーキを踏む? それともギアを「Pレンジ」に入れる? どっちがクルマに優しく安全なのか
「信号待ち」はフットブレーキを踏む? それともギアを「Pレンジ」に入れる? どっちがクルマに優しく安全なのか
くるまのニュース
プラモ作りにデコチャリからデコトラ運転手という王道コース! 一時落ち着くもSNSを通じてデコトラ熱が再燃したアラフィフの日常
プラモ作りにデコチャリからデコトラ運転手という王道コース! 一時落ち着くもSNSを通じてデコトラ熱が再燃したアラフィフの日常
WEB CARTOP
“63”だからこそ得られる快感──新型メルセデスAMG GLE63 S 4MATIC+クーペ試乗記
“63”だからこそ得られる快感──新型メルセデスAMG GLE63 S 4MATIC+クーペ試乗記
GQ JAPAN
MotoGPの新レギュレーションが発表。2027年からエンジンが850cc化、エアロダイナミクスも規制強化
MotoGPの新レギュレーションが発表。2027年からエンジンが850cc化、エアロダイナミクスも規制強化
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

24000.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
シアンの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

24000.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村