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新型フェラーリ・プロサングエの姿が明らかに 同社初の高性能SUVがリーク

掲載 更新 33
新型フェラーリ・プロサングエの姿が明らかに 同社初の高性能SUVがリーク

施設内で撮影? 開発車両リーク

フェラーリは、2022年に同社初のSUVモデル「プロサングエ」を導入する準備を進めている。今年後半の公式発表に先立ち、ソーシャルメディア上で新しい画像が共有され、そのスタイリングの一部が明らかになった。

【画像】次期フェラーリ・プロサングエ【テスト車両をライバルと写真で比較】 全96枚

プライベートな施設内で撮影されたと思われるこの画像(プロサングエのフロントとリアが写っているとされる)は、インスタグラムで最初に発見され、その後広く共有された。この画像が最初に投稿された場所は不明で、フェラーリは画像についてコメントを拒否している。

昨年末に発見されたプロトタイプからもわかるように、プロサングエは同クラスのSUVよりもグランドツーリングを意識したシルエットを採用するようだ。フロントはフェラーリSF90のようなC型ヘッドライト、リアはフェラーリ・ローマのようなライトバーが特徴的だ。

短いオーバーハングと長くて低いボンネットも特徴的で、フェラーリ初のSUVとして、ビッグパワーと優れたハンドリングを実現すると期待される。

ボンネットの前縁が低いことから、重量配分の改善のためにエンジンをできる限り後方へ押し込み、812スーパーファストのようなフロントミドシップのレイアウトを採用していると思われる。

この新型車は、イタリア語で「サラブレッド」を意味する「プロサングエ(Purosangue)」というコードネームで開発されており、2022年内の発表が見込まれる。アストン マーティンDBX、ベントレー・ベンテイガ、ランボルギーニ・ウルス、ロールス・ロイス・カリナンなどがライバルとして挙げられるが、これらとは少々異なるポジショニングに立ちそうだ。

フェラーリ独自のプラットフォーム

社内では「175」とも呼ばれている新型SUVは、2020年に明らかにされた15台のニューモデルのうちの1台で、2023年までに発売される予定だ。

これらのニューモデルは2つの専用アーキテクチャーをベースに作られる。1つはF8トリブートのようなミドエンジンのスーパーカー用、もう1つはプロサングエを含むフロントミドエンジンのGTモデル用となっている。

フェラーリのマイケル・ライターズ最高技術責任者はAUTOCARのインタビューで、「このクルマと技術的コンセプトには確信を持っている」と明かした。「真のSUVであり、お客様を納得させるコンセプトとパッケージを持っていますが、その一方で既存SUVとの大きな差別化コンセプトを備えてます」

このコンセプトとは、フォルクスワーゲン・グループのMLBプラットフォーム(トゥアレグ、アウディQ7、ベントレー・ベンテイガ、ランボルギーニ・ウルスで採用)のようなグループ内で共有されている構造とは対照的に、自前のアーキテクチャーを採用することで、SUVならではの室内スペースや快適性、フェラーリらしいパフォーマンスを実現するというものだ。

ライターズは次のように語っている。

「課題は、フェラーリの新しい分野を開拓することです。我々は常にシャープなポジショニングを持っています。特定の要素に焦点を絞って開発し、ある種のトレードオフを行うのです。ここでは、全く異なるトレードオフが必要になります。全く新しいエンジニアリングの課題を抱えることになるでしょう」

「フェラーリにとって新しいセグメントを開拓することが課題です。当社は常にシャープなポジショニングをとっています。そのおかげで、集中的にクルマを開発することができ、トレードオフの判断もしやすくなります。全く新しいエンジニアリングの挑戦ができるでしょう」

高い柔軟性 電動化の可能性も

フェラーリはプロサングエの詳細について口を閉ざしたままだが、その輝かしい72年の歴史の中で、最も革新的な進化を遂げるための理論と挑戦については、喜んで話してくれた。

プロサングエには、フェラーリのフロントミドエンジン・アーキテクチャーが採用されることが知られている。これは、将来の製品群を支える、非常に柔軟性の高い2つのアーキテクチャーのうちの1つだ。

どちらのアーキテクチャーも、V6、V8、V12エンジン、ハイブリッドの有無、トランスアクスル・デュアルクラッチ、後輪駆動または4輪駆動、2シーター、2+2、4シーター、そして複数のホイールベース長に対応することが可能だ。

この幅広いパラメーターから、SUVは全長5mの4シーターに設定された。車高調整可能なサスペンションによって地上高を確保し、オフロード性能とオンロード性能を両立させるためアンチロール・システムも採用するだろう。パワートレインは、新型296GTBのV6エンジンが採用される見込みだが、SF90に採用されたハイブリッドV8も候補に挙がっている。

また、フェラーリはV12エンジンの開発に取り組んでおり、プロサングエの最上位モデルへの導入も有力視されている。

レイターズは、「SF90は、非常に多くの革新技術を投入した新しいクルマです。ここから多くのモデルへと発展していくでしょう。ですが、SUV開発の課題にはまったく異なるものも含まれています。イノベーションも必要とされ、組織としても多くの学びがありました」と語る。

SUVを含むすべてのGTモデルは、「目は道路に、手はハンドルに」というアプローチに基づき、まったく新しいインテリアレイアウトを採用する予定だ。新しいデザインのステアリングホイール、新しいインフォテインメント、ヘッドアップディスプレイ、新しい計器類、新しい操作方法、リアシート・エンターテインメント、乗降性の向上などが盛り込まれている。

スポーツ性と快適性 新たな「GT」

レイターズは、同社初のSUV開発で直面している課題についても話してくれた。

「広いだけでなく、人間工学に基づいた快適で安楽な空間を生み出すには何が必要でしょう?スポーティでありながら、快適性にも重点を置いたデザインとは?ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)のより民主化された理想とは?本当の意味での快適性とは?フェラーリの純粋なDNAを備えた快適性とは何でしょうか?」

「スペースがあれば、人間工学に基づいた快適な乗り心地をどのように確保できるのか。スポーティなレイアウトと快適性を重視したデザインをどう組み合わせるか。HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)をどうするか。当社のHMIはドライバー志向ですが、どうすればもっと民主的なものになるのでしょうか。快適性とは何か。快適性を追求したフェラーリのピュアなDNAを持つクルマとは?」

「それは『挑戦』であり、『機会』であり、『楽しみ』でもあります。コンセプトの中には近いものもありますが、175のようなクルマで我々がやりたいことの1つは、製品レンジを構成し、何か違うものを手に入れることです」

レイターズは、2つの新しいアーキテクチャーについて、将来のフェラーリモデル間ではるかに大きな柔軟性を提供すると述べた。

「V6やV12が必ず出てくるとは言えませんが、想定はしてきました。わたしの仕事は、会社に新しいモデルの可能性を示すこと。そして市場ニーズに耳を傾けることです」

「求められる機能性はお客様によって異なります。どれだけの広さが必要なのか。6気筒や8気筒は必要なのか。ホイールベースは長い方が良いのか。そこでV6、V8、V12エンジンを用意し、フロントミドシップやミドシップ、ハイブリッドの有無や駆動方式、シートレイアウトなど幅広い選択肢を用意します。ホイールベースの長さも自由です。最小限の影響で、ドライブトレインやレイアウトを変更できるのです」

フェラーリのデザイン部門の主任であるフラビオ・マンツォーニによれば、物議を醸すであろう同社初のSUVのために、デザイナーは当初からエンジニアリング部門とともに仕事を進め、より最適なプロポーションを目指してきたという。

「最初のステップでクルマのデザインを定義し始めるのです。その定義づけの段階で、エンジニアと協力しながら方向性を決めていきます。プロポーションとボディサイズを決定することで、優れたデザインのベースが生まれるのです。それはSUVの場合でも同様です。多くのSUVは、他のクルマの派生モデルです。デザイナーは技術要件での制約をクリアしなければなりません」

「フェラーリの場合、妥協は許されないのです。エンジニアと一緒にデザインを進めなければ、パッケージの決定段階で問題が発生します。新しいプロジェクトを始める時は、(他部署との)協力を推し進めています」

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みんなのコメント

33件
  • その昔・・フェラーリの某会長が「フェラーリはSUVを作らないのか?」という記者の質問に「馬鹿言うなwフェラーリがSUVを造ると言い出したら俺を撃ってくれ(笑)」と返答していた。今のところ撃たれたというニュースはない。
  • 作らないと発言した直後に開発発表してたな。
    マセラティに任せとけばいいのに。
    SUV作るにも後発すぎて新鮮味皆無でしょう。
    アストンと同じ運命を辿るよ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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