現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > いっこうに下がらないベンツGクラスの中古車最新事情 狙い目はこの年式 このグレードだ!

ここから本文です

いっこうに下がらないベンツGクラスの中古車最新事情 狙い目はこの年式 このグレードだ!

掲載 更新 8
いっこうに下がらないベンツGクラスの中古車最新事情 狙い目はこの年式 このグレードだ!

 ゲレンデヴァーゲンことメルセデスベンツGクラスの人気が依然、沸騰中である。

 新車が高額なのは当然として、先代の中古車であっても高年式モデルの売価は軽く1000万円を超え、いざ売却するとなっても、値落ち幅は極端に小さい。

国産車じゃ満足できない! 人気沸騰中の輸入車ミニバンが欲しい!

 また人気の限定車だと、「買った値段より高く売れてしまった!」というケースもあったりする。とにかく大人気であり、「大人気ゆえ高額である」ということなのだ。

 しかしGクラスというのは長い歴史を持つクルマであり、特に先代モデルは、デザインを大きくは変えないまま30年近く生産された。そのため末期型の1000万円オーバー物件も、300万円ぐらいから探せる初期型も「素人目にはほぼ見分けがつかない」というのも事実ではあろう。

 そもそも先代メルセデスベンツGクラスという車は年式によって、また中古車の価格帯に応じて何がどう違っているのか? 300万円ぐらいの(Gクラスとしては)格安な物件でも意外と満足できるのだろうか?

 そのあたりの情報を整理しつつ、極力わかりやすく解説していこう。

文/伊達軍曹、写真/メルセデスベンツ

【画像ギャラリー】250万円から買える! 価格帯別今狙い目のGクラスの中古車は?

■メルセデスベンツGクラスの歴史を簡単解説

初代Gクラスは1979年にデビュー。軍用車のゲレンデヴァーゲンを民生用にアレンジして市販。強靭なオフロード性能で人気モデルとなった

 まずはメルセデスベンツGクラスの歴史をごく簡単におさらいする。

 オーストリアのシュタイア・プフという会社とメルセデスが共同開発したNATO軍向けの軍用車というのが、Gクラスの起源。

 そしてその民生版として1979年に発売されたのが初代Gクラス(W460)だ。

 Gクラスというか、当時は「ゲレンデヴァーゲン」という呼称だったわけだが、1990年のモデルチェンジで2代目、つまり「先代」に相当するW463型が登場したが、基本構造やデザインが大幅に変わったわけではなく、内外装が少々モダンな感じになり、4WD機構がフルタイム式になった程度ともいえる。

 そして1994年にはゲレンデヴァーゲンから「Gクラス」へと呼称が変わり、マイナーチェンジや年次改良を重ねながら2018年5月まで長らく販売。

 そして同年6月、型式名としては同じW463ながら構造やデザインはそこそこ異なる新型にフルモデルチェンジされた、というのが、メルセデスベンツGクラスの超ざっくりとしたヒストリーである。

現行モデルのGクラス。2018年に大幅改良され、メカニズムを一新した

■価格帯別に見た特徴を解説/中古車価格250万~399万円

1998年式G500

 そして今現在の中古車価格帯ごとの「特徴」は、おおむね下記のとおりとなっている。

【車両価格250万円~400万円】
■探せる年式:1990~2006年式
■走行距離:約7万~約33万km
■探せるグレード:G320ロングが中心だが、G500Lや500GEも
■コンディション:それなり

この価格帯のGクラスの中古車情報はこちら!(リンク先)

 決して激安ではないが、例えば筆者のようなド庶民でも「頑張ればなんとかなる」といったニュアンスなのがこのゾーン。

 こちらの価格帯で狙えるGクラスは、2002年式前後の「中期型」といわれる世代が一応中心だが、それ以前の年式も多いため「一概に年式で区切ることはできない」というのが現状ではある。

 中期型は、後期型のような「キラキラ感」のあるデザインではないが、内外装とも比較的モダンであるため、マニアはともかく一般人からは「立派で高いゲレンデヴァーゲン」に見られるかもしれない。

 しかし中古車としてのコンディションは「値段なり」である場合が多いゆえ、過剰な期待というか幻想を抱くべきではない。内外装や機関などに「それなりの使用感」が濃厚に漂っているケースがほとんどなのだ。

 選べるグレードはさまざまだが、中心となるのは3.2Lの自然吸気V6エンジンを搭載した「G320ロング」。こちらのエンジンはGクラスの巨体に対してはやや非力といえるため、決して「激遅」ではないのだが、そこそこのかったるさは感じてしまうグレードだ。

 5Lの自然吸気V8エンジンを搭載したG500Lや500GE(限定車)であれば「かったるさ」は感じないが、5L系の本来の相場はもう少し上なので、この価格帯で探せる5Lモデルは、そのコンディションを慎重に見極めたうえで購入しないと、ドツボにハマることもあるだろう。

■中古車価格400万~600万円

2008年式G500ロング


【車両価格400万~600万円】
■探せる年式:1994~2014年式
■走行距離:約4万~約14万km
■探せるグレード:G320、G500ロング、G550ロング、G36 AMGショート/ロング、G55 AMGロングなど
■コンディション:玉石混交

この価格帯のGクラスの中古車情報はこちら!(リンク先)

 先代Gクラスの中古車選びは、このあたりの価格帯からようやく本格的にスタートすると思っていい。コンディションは1台ごとに本当にさまざまなのだが、あくまで原則論としては「価格が高めのほうがモノはいい」という傾向はある。

 中心となるのは2001年のマイナーチェンジで内装デザインが変更され、ATが電子制御の5速タイプとなった中期型だが、この価格帯からは2006年11月以降のディスチャージ式ヘッドランプとなった世代や、2012年8月以降のLEDデイライトなどが追加された世代を探すことも可能。

Gクラスは細かく改良を受けていて、2012年のマイナーチェンジでLEDライトが装着されるなど、内外装が大幅に変更された

 選択可能なグレードは3.2L自然吸気V6のG320ロングと5L自然吸気V8のG500ロングが中心ではあるものの、排気量が5.5Lに拡大された2009年3月以降のG550ロングも、530万円付近から探すことができる。

 またこの価格帯からは、強力なエンジンとアグレッシブな外観を採用する「AMGモデル」も選択可能になる。

 最高出力258psの自然吸気直6DOHCとなるG36 AMGのショートとロング、それに同353psの5.4L自然吸気V8を搭載した初期のG55 AMGロング、さらにはV8エンジンがスーパーチャージャー付きとなった2004年9月以降のG55 AMGロングも、この価格帯であれば普通に見つかるはずだ。

 こちらのプライスゾーンでも中古車としてのコンディションは相変わらず玉石混交だが、丹念に探せば「けっこうキレイで、機関部分にも大きな問題はない個体」も見つかるはず。そういった物件と巡り会えたなら、傍目からは「1000万円級のクルマに乗ってるお金持ち」に見られることだろう。

G55AMGロング

■中古車価格600万~800万円

2013年にはクリーンディーゼルのG350dの販売を開始。Gクラスでは日本で23年ぶりのディーゼルエンジン搭載車となり人気も急上昇した


【車両価格600万~800万円】
■探せる年式:2001~2016年式
■走行距離:約1万~約12万km
■探せるグレード:G350ブルーテック ロング、G350dロング、G550ロング、G550ロング エディションセレクトなど
■コンディション:良いものが多い

この価格帯のGクラスの中古車情報はこちら!(リンク先)

 400万~600万円が「一応いろいろ探せる」というゾーンだとしたら、こちら600万~800万円は「かなりいろいろ探せる」というゾーンだ。

 具体的には、2013年9月に登場したディーゼルターボエンジン搭載グレードのG350ブルーテック ロングや、その改良版である2016年1月以降のG350dロング、2011年8月に発売されたなかなかカッコいい限定車であるG550ロング エディションセレクトなどである。

 また古い世代(中期型)だが、かなりコンディション良好な希少ワンオーナー車が狙えたりするのも、この価格帯の特徴だったりする。

2012年のマイナーチェンジでインテリアデザインも変更。オーディオやナビを操作するコマンドシステムを採用した

 AMGモデルでは、スーパーチャージャー付きV8世代のG55 AMGロングの低走行物件が普通に探せるようになるが、最高出力544psの5.5L、V8ツインターボとなった2012年8月以降のG63 AMGロングは、さすがに800万円以下では探すことができない。

 このゾーンの上に「1000万円超の世界」というさらなる高級ゾーンが広がっているわけだが、「ほどほどのお金持ち」が先代Gクラスの中古車を探すのであれば、こちら600万~800万円のゾーンがおおむね適切だと言えるだろう。

■中古車価格1000万円~

2017年11月に発売された特別仕様車「G350d designo manufaktur Edition(デジーノ マヌファクトゥーア エディション)」

この価格帯のGクラスの中古車情報はこちら!(リンク先)

 Gクラスの中古車は800万円以下でほぼほぼ狙えることがわかったところで、最後に魅惑の「1000万円超級の世界」を少しだけ覗いてみよう。

 1000万円超の予算を用意できるのであれば、先代Gクラスの中古車は「カッコよくて程度のいいやつが選びたい放題」という状況に変化する。

 具体的には、車両1050万円ぐらいでG350dロングやG550ロングの超低走行物件を探すことができ、車両1100万円ぐらいからは、2017年11月に発売された特別仕様車「G350d designo manufaktur Edition(デジーノ マヌファクトゥーア エディション)」というかなりステキな一台も検討対象に入ってくる。

 AMGモデルでは、600万~800万円のゾーンでは無理だった5.5L、V8ツインターボのG63 AMGロングの低走行物件が、けっこう余裕で見つかるのもこの価格帯である。

 またそのほか実際に買う人がいるかどうかはさておき、究極のオフロード性能と究極の快適性を両立させた「G550 4×4スクエアード」も、2000万~3000万円付近で探すことができるだろう。

 1000万円超で販売されている末期型先代Gクラスの良質物件、特に希少限定車やデジーノ内装などが装着された個体は、さほど走行距離を延ばさずキレイに維持しておけば、リセール価格はかなり高い。

 それゆえ実は大いにお薦めなのである……って、そもそも1000万円超のクルマなんて筆者は買えないのですが……。

G550 4×4スクエアードは中古市場でも超高額をキープ。2016年4月4日~5月31日までの期間限定で、車両価格3510万円で販売された

【画像ギャラリー】250万円から買える! 価格帯別今狙い目のGクラスの中古車は?

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
くるまのニュース
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
くるまのニュース
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
Merkmal
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
ベストカーWeb
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
WEB CARTOP
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
AUTOSPORT web
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
レスポンス
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
AUTOSPORT web
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
くるまのニュース
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
バイクのニュース
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

8件
  • これの低年式車なんて買いたくないわ・・・
    いくら顔変わってなくて現行モデル風でも、ちょっとでも壊れたら大変な金額払うことになるでしょ
  • 誰が言ったか知りませんが「ベンツは金になる」という嘘。

    このメーカーのリセールバリューは驚くほど低いです。

    そんな中でSL、カブリオレ、CLAあたりはそれなりですが、Gクラスは異質です。

    手放すタイミングによっては新車価格同額のSクラスと比較したら2倍の金額になるかもしれませんね。

    だからGの中古車はよほどの好き者ではないとおススメできないと思います。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

870.01560.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

288.83060.0万円

中古車を検索
Gクラス カブリオの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

870.01560.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

288.83060.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村