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南アフリカ人初のDTM王者に輝いたシェルドン・ファン・デル・リンデ「300kgの肩の荷が下りた」

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南アフリカ人初のDTM王者に輝いたシェルドン・ファン・デル・リンデ「300kgの肩の荷が下りた」

 2022年のDTMドイツ・ツーリングカー選手権で、シリーズ史上初の南アフリカ人チャンピオンとなったシェルドン・ファン・デル・リンデ(シューベルト・モータースポーツ/BMW M4 GT3)は、「子供の頃の夢」を実現したジェットコースターのような週末を振り返り、「肩から300kgを下ろした」ような気分だと語った。

 ファン・デル・リンデは最終戦となったドイツ・ホッケンハイムでのレース2(10月9日開催)で予選6番手から決勝で3位に入賞。ランキング2位のルーカス・アウアー(メルセデスAMG・チーム・ウィンワード/メルセデスAMG GT3)に11ポイントの差をつけ、2022年のタイトルを獲得した。

最終戦も大荒れのサバイバル。シェルドン・ファン・デル・リンデが初タイトルへ逃げ切る/DTMホッケンハイム

 最終戦前のレッドブルリンク戦では、2レースともに無得点で終えていたシェルドン。さらにホッケンハイムの土曜日に行われたレース1では、アウアーがポールポジションと勝利を獲得したことで、ランキング首位のシェルドンに対して2ポイント差にまで追いついてきていた。

 タイトル獲得後、南アフリカ出身のシェルドンはプレッシャーから解放されたこと、そして最終ラウンドに向けては眠れない日々を過ごしていたことを明らかにした。

「僕のなかにはいま、何百万もの想いが渦巻いている。だから、この感情を共有することはとても難しい」とシェルドン。

「この1週間、毎晩眠れない日々が続いていたんだ。この週末はものすごいプレッシャーにさらされていたから、いまは『300kgの荷が僕の肩から下りたみたいだ』と表現するのがベストかな」

「ランキングリーダーになれば、誰もが選手権を制することを期待する。外からは簡単そうに見えるかもれしれないが、実際には多くの要素が絡んでくるものなんだ」

 シューベルト・モータースポーツとしてはチームタイトルも獲得。シェルドンは、少年時代の夢が現実になったと語っている。

「チームにとってもものすごく嬉しいことだし、ついにこのタイトルを獲得できたことを本当に誇りに思う」

「4~5歳の頃からずっと夢だったんだ。(ベルント・)シュナイダーや(ブルーノ・)シュペングラー、そしてマルコ(・ウィットマン)が2014年に優勝したのを、ソファに座って見ていたのを覚えている」

「僕はずっとそこにいたいと思っていたし、それはいつも僕の夢だったけれど、その時点ではとても遠くに思えた」

「南アフリカ出身の少年にとって、プロのレーシングドライバーとして成功することは非常に難しく、ましてやチャンピオンになるなんて考えられなかった」

「だから、僕にとって最初のステップは常にDTMに参戦することだった。そして次の目標は当然、チャンピオンになることだった」

「ついにそれを達成できて、何と言ったらいいのか分からない。信じられないよ」

■第1スティントでは「グリップがゼロ」の緊急事態
 6番グリッドからスタートし、最終的にアテンプト・レーシングのマリウス・ツーク(アウディR8 LMS GT3)を抑えて表彰台の一角に立った新チャンピオンは、自身のレースを「また別のジェットコースター」のようだったと表現している。

 マルコ・ウットマンとレネ・ラストの首位争いに比べれば、彼のレースはそれほど劇的ではなかったようにも見えたが、シェルドンは最初のスティントで大いに苦しみ、予想よりも早くピットインすることになったのだという。

「スタートはすごく良くて、ターン1でツークのインを突いたんだけど、縁石に乗りすぎてフロアを打ち付けてしまったんだ」とシェルドン。

「大きなアンダーステアを抱え、傷ひとつなく走りきることができたのは幸運だったが、その後、順位を落としてしまった」

「ミラーを見ると、ルーカス(・アウアー)が2~3ポジション後方にいた。このままではいけないと思ったんだ」

「デフ(・ゴア)とマリウスが前にいた。彼らは互い戦い始めたので、僕にとっては良い展開となった。彼らがバトルを始めたら、抜かなければならないと思っていた」

「ふたりをともにパスすることができたが、そこからはペースが上がらず苦しんだ。なぜだか分からない」

「第1スティントではタイヤのパフォーマンスがゼロで、ほぼ0.5秒以上遅かったから、チームに早めのピットストップをリクエストするしかなかった」

「ルーカスが迫ってきて、ミラーに映るのはいいものではないよ、もちろん。チームには予想より早くピットに入れてくれるように言ったので、9周目にピットインしタイヤを替えると、まるで別のクルマになったんだ」

「そこからは22周という長いスティントになったので、タイヤのデグが効いてくるのは当然で、実際にその通りになった。だから、表彰台に立つためにマリウスを押さえ込むこと自体が、大変な仕事だったんだ」

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