2024年はロードスターカップにフル参戦!
2023年に「ロードスターカップ」で公式レースデビューを果たした20代自動車ジャーナリストの筆者。2024年はシーズンを通して全4戦にフル参戦することを決めました。開幕戦はクラス9位でチェッカーを受け、今回はシーズン第2戦。5月25日(土)に富士スピードウェイでスーパー耐久の24時間レースの前座として開催されたレースでの戦いをレポートします。
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前日の練習走行は路面コンディションに翻弄される
昨年レースデビューの場となった、富士24時間レースと併催のロードスターカップ。約1年のレース経験でコンディションの違いが少しずつだが分かるようになってきて、今回のレースウィークではそれとタイムとの関係を強く感じることとなった。
前日の練習走行では、ベストタイムからほど遠いタイムとなっていた。開幕戦よりも温度が高いので時期的にタイムが出ないのは想定できていたが、それを加味しても不安を覚えるタイムであった。今回もマシンをお借りしている丹羽選手と相談しながら、2本の走行で異なる空気圧や減り具合の異なるタイヤなどを試した。
しかし、パドックで話を聞いてみると状況は皆同じ様子だった。どうやらスーパー耐久のレースウィークのため、スーパー耐久マシンが履くスリックタイヤのラバーが、我々が履くスポーツラジアルタイヤには悪影響を及ぼしているようだ。また、スーパー耐久マシンの走行も多かったためタイヤカスも通常のスポーツ走行日より多い。筆者を含め、多くのロードスターカップドライバーが、コカ・コーラコーナーからヘアピンにかけての高速コーナリングセクションが難しいと語っていた。
予選はクラス22台中12位、油断した?
路面コンディションに翻弄された練習走行から一夜明けた土曜日の予選。ロードスターカップの予選は朝8時50分から、そして決勝は11時45分からスタート進行と、とてもタイトなスケジュールだった。この日のコーススケジュールはロードスターカップが最初の走行だったので、コース清掃後初の路面コンディションはかなり改善されていた。
「赤旗などがあった場合を考えて、予選序盤でとりあえずある程度のタイムを出そう」と思い、序盤で2分16秒台中盤のタイムを記録した。前後の間隔などを見ながら再度アタックをかけようと思いながら、ピットの通話音声から聞こえた順位は真ん中よりも全然後ろ。「えぇ~今日レベル高いなぁ」とボヤきながらアタックして終盤で記録したタイムが2分15秒907で、予選はクラス22台中12位となった(編集部注:ちなみに開幕戦での予選は2分15秒264でクラス6位)。
気温のコンディションが悪かったとはいえ、振り返れば上位勢のタイムを見てみるとあとコンマ5くらいは詰められた感触がする。約4.5kmの1周をマシンのコンディションが良い序盤で全部ベストの走りでまとめること、そしてタイミングを合わせて他車のスリップを使うこと。そんな集中力と予選戦略がまだまだだと感じた。
根岸しおりさんと霧島聖子さんがグリッドに立ってくれた!
こうして迎えた決勝は、上のクラスがいる関係でグリッドは29番となった。思い返せばレース人生初のアウト側スタートとなった。
やはりスーパー耐久併催時のグリッドは、いつものロードスターカップよりも華やかだ。今回は知人の関係者の粋な計らいで、スーパー耐久ST5クラスにエントリーするTEAM NOPROのレースアンバサダーの根岸しおりさんと霧島聖子さんがグリッドに立ってくれた。おふたりとも現役SUPER GTレースアンバサダーとして高い人気を誇る。こんな経験はなかなかない。
そしていろんな方々も応援に来てくれた。同じくTEAM NOPROの加藤芳皓選手、雑誌『CARトップ』の連載「クルマはドラマーチックだ」でお馴染みのTUBE松本玲二さん、モータージャーナリストの先輩である橋本洋平さん、雑誌『Tipo』編集長の佐藤考洋さんなどがグリッドに足を運んでくれた。とくに佐藤さんからはフォーメーションラップ時にチェックするべきポイントや、スタート時の注意点など具体的なアドバイスをいただけた。学生時代の友人たちが見に来てくれたのも嬉しかった。
課題だったスタートでは順位アップに成功! あとは…
こうして迎えた初のアウト側グリッド。苦手意識があったスタートだが、今回は比較的うまくいった。1コーナーまでにポジションを落とすことなく進み、1コーナーの混戦では1つ順位をアップすることができた。続く2周目、この日のレース序盤は荒れた。100Rで2台が絡むスピンがあり、その後のヘアピンの立ち上がりでは前のマシンがシフトミスで大きく姿勢を崩す。そのような展開をくぐり抜け、2周目が終わると9位までポジションを上げていた。
ここからは前を見て走行。狙うは107号車の鷹尾選手だ。プレッシャーをかけていくと1コーナーでツッコミ過ぎ気味で、立ち上がりで体制を崩している様子だったので、「1コーナーの立ち上がり勝負だ」と決めた。レース中盤で仕掛け、1コーナーのクリップを抜けたタイミングでインに並びかける。しかし、ここで2→3速のシフトミスをして失速。翌周、同じ戦略でようやくオーバーテイクすることができた。これでクラス8位だ。
その後は前との距離があったので、安定したペースで8位をキープしようと考えていた。しかし、序盤のシフトミスで順位を落とした24号車がどんどんミラーに大きくなってきた。こうなったら我慢比べ、集中力を切らした方が負けと思っていたが、1コーナーのブレーキング勝負で並ばれ先行を許す形となり、そのまま9位でチェッカーを受けた。
これで3回連続9位、レース内容には成長があったかも?
レース全体を振り返れば、ライバルのミスに救われた形であったが、筆者も小さなミスはあった。予選をバシッと序盤で決めること、そしてミスをしない持久性のある集中力が必要だと痛感した。
なかなかクラス9位から上位に行けてないが(今回で9位は3回連続)、決勝でポジションを上げて帰ってきたのは今回が初だったので、成長もあったかなと思いたい。次回は最低限の目標として、8位以上でチェッカーを受けたい。
* * *
最後に、丹羽選手をはじめ、ご協力していただいた皆さん、応援してくださった皆さん、一緒に戦った方々に、この場をお借りしてお礼を申し上げたいです。ありがとうございました! 次戦は最低限8位以上でチェッカーを受けられるように精進します!
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記者も実年齢はお察し…