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マスタングGT3開発表明のフォード、ル・マンへの復帰を「絶好の機会」と検討中

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マスタングGT3開発表明のフォード、ル・マンへの復帰を「絶好の機会」と検討中

 フォード・パフォーマンスのグローバル・モータースポーツ・ディレクター、マーク・ラッシュブルックによれば、先日開発を発表したフォード・マスタングGT3によるル・マン24時間レースへの復帰、およびIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジへの参戦は「検討中」だという。

 フォードは1月28日、2024年に向けて新規のGT3車両となる『マスタングGT3』を開発・製造すると発表。IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のGTDプロクラスにおいてファクトリー・プログラムを実行するほか、世界じゅうのカスタマーへも車両が提供される。

フォード、マスタングGT3の開発を発表。2024年のデビュー、IMSA GTDプロ参戦を予定

 ラッシュブルックはSportscar365に対し、インターコンチネンタルGTチャレンジへの参戦可能性を含む、追加のファクトリーサポート・プログラムが検討されてはいるが、「発表する準備はまだできていない」と語っている。

 彼はまた、2024年に予定されているACOフランス西部自動車クラブのGTカテゴリー構造変更(GTカテゴリーに、LMGTEに代わってGT3をベースとする車両を採用)に際してル・マン24時間へと復帰することは、たとえそのカテゴリーが予期されるようにプロ/アマのドライバー編成が必須になるとしても、「絶好の機会」であると述べた。

「我々(マニュファクチャラー)は、それ(ル・マンでのGT3“プロ”クラス)を支持していない」とラッシュブルック。

「彼らが、GT3をベースとするカテゴリーに切り替わるのはハッピーだ。それがたとえプロ/アマカテゴリーになるとしても、マスタングがル・マンでレースをすることができる絶好の機会だ」

 マシンの製造、および2024年からのIMSA GTDプロにおけるオペレーションを担うマルチマチック・モータースポーツが、ル・マンまたはWEC世界耐久選手権のプログラムにも関わるかどうかは不明だ。

「それは、我々にとって何が可能で、何が不可能かを理解する必要がある、ということの一部である」とラッシュブルックは説明している。

 ラッシュブルックはまた、IMSAとWECの双方における世界的なGT3への移行が、マルチマチックとの新たなプロジェクトの背後にある原動力であると述べている。

 2019年にフォードGTのファクトリー・プログラムが終了して以来、フォードはトップレベルのスポーツカーレースへの取り組みを行っていない。

「(フォード)GTのロードカーの新規製造は、今年いっぱいで終了となる」とラッシュブルックは説明している。

「我々はマスタングを昇格させ、それを会社にとって光輝くものにしなければならない」

「それは常にそこにあったものだが、GTが製品ラインアップから外れることで、マスタングの地位が引き上げられることにはさらなる理由づけがされることとなった」

「2013・2014年にGTE/LMGTEについて決定を下す前は、ルールもクラスも違っており、参戦機会も異なるものだった」

「だが、GT3は成長を遂げ、その勢いは増し続けている。ステファン・ラテルはGT3クラスを守り、その成長を見守り、安定させるという素晴らしい仕事をしてくれた」

「マスタングは、我々にとって象徴的なクルマだ」

「我々は世界中でマスタングを販売している。我々が注目したのは、『GT3のもとにすべてが集まったいま、マスタングを用いて世界中でレースができる』ということだった」

「我々はNASCARで、あるいはオーストラリア・スーパーカーズでマスタングでレースをするし、マスタングGT4も手にしているが、それらはすべてインディペンデント、または地域が限られたプログラムだ」

「GT3を使えば、以前の(フォードGTの)プログラム同様、真のグローバル化が達成できる」

 ファクトリー・プログラムに加え、ラッシュブルックは広範なカスタマー・プログラムにも期待を寄せている。

 マスタングGT3の供給台数に関して、マルチマチックのラリー・ホルトは、トータルでは70~80台の達成を見据えながら、「最初のピーク」は40台になると述べていた。

「それ(カスタマー・プログラム)は、この発表の一部である」とラッシュブルック。

「我々はそのプログラムにとても興味を持っていたが、これまでは発表していなかったのでで(潜在的なカスタマーの)誰とも話すことができなかった」

「いま、我々はカスタマーと自由に話すことができるようになった。間違いなく、多くの関心を集めるだろう」

 ラッシュブルックはまた、来年に予定される新型マスタングGT4の導入が、カスタマーにとっては2024年のGT3への関心を増す要因になる可能性があると述べている。

「興味を持ってくれている人々はたくさんいる。彼らは2023年にGT4を、2024年にはGT3を望んでいる」

■フォードLMDhやその他の可能性の検討については「ノーコメント」
 今回のGT3の発表により、LMDhプログラムが検討のテーブルから外れたかどうかを聞かれると、ラッシュブルックは「今日はそれについてコメントするつもりはない」と明言を避けた。

 彼は、フォードがスポーツカーレースの内外で、さまざまなプログラムに注目している、と説明している。

「我々は、自分たちが参戦しているもの、参戦していないもの、そして将来参戦したいものチャートを常に目の前に置いている」とラッシュブルック。

「これらに変更を加え、あるシリーズから異なるシリーズに移行したり、異なるプログラムを実行したりするのは困難だ」

「そういった場合、参戦する2年前には発表を行う。我々は常にインディカー、フォーミュラE、フォーミュラ1に注目している。それらはすべて我々のチャート上にある」

「我々は、それらのカテゴリーが“将来、何をしているのか”について、良い態度と議論を持っている。なぜなら、それらのカテゴリーが“現在していること”に基づいて決定を下してしまうと、間違った決断になる可能性があるからだ。2~3年後には、彼らは違うことをしているかもしれない」

「我々はそれらの対話についてはオープンなままであるし、すでにあるレベルでは検討されている」

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