6月30日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで『クラウドストライク・スパ24時間レース』のポールシッターを決定するスーパーポールが行われ、マッテオ・カイローリがドライブしたフーバー・モータースポーツの20号車ポルシェ911 GT3 Rがポールポジションを獲得した。スパ24時間では近年、メルセデスAMG GT3が“最終予選”を支配する状況が続いていたが、5年ぶりに他メーカーのマシンが最速タイムし先頭のグリッドから24時間にわたる長丁場のレースをスタートすることとなった。
前日の予選で3番手につけたため後ろから3番目の出走となったカイローリは、フーバーのポルシェ911で2分16秒880という全体ベストを叩き出し、2分16秒996で暫定トップに立っていたAFコルセの51号車フェラーリ296 GT3を2番手に追いやった。アレッシオ・ロベラがドライブしたプロクラスの“跳ね馬”は、20号車に対して0.116秒差で競り負けた。
ドライからウエットに、雨の予選でプロカー13台がSP進出逃す。ブロンズ・ポルシェが首位/スパ24時間
最後は土砂降りとなった前夜の予選とは打って変わって、終始ドライ路面で行われたこのセッションは、終盤にかけて激しいアタック合戦が繰り広げられた。その最後は最終走者として登場したピュア・レクシング911号車ポルシェ911 GT3 Rのクラウス・バクラーが1回目のアタックで3番手タイムを記録した後、連続アタックの最中にグラベルに飛び出したところで幕が降ろされている。
■予選セッションに続きブロンズカップのポルシェがトップタイム
ブロンズカップにエントリーしているチームから今大会に出場するカイローリは、ポルシェにとってこのイベントで初めてとなるオーバーオール・ポールポジションを獲得した。この結果は29日(木)夜に行われた予選において、プロクラスにエントリーしている20台中13台がスーパーポール進出を逃したことが大きく影響している。
ポールシッターのイタリア人は、チームメイトのアンタレス・オー、ティム・ハイネマン、ヤネス・フィティヤとともに、翌日にスタートする決勝レースで20号車ポルシェのドライブを分担する予定だ。
バクラーの911号車ポルシェは、ポールを獲得した20号車との間にAFコルセのマシンを挟み3番手グリッドから決勝を迎える。予選最速車だったピュア・レクシングのマシンからわずか0.011秒差の4番手にはK-Paxレーシングの6号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2が続き、前夜の予選では2番手タイムを記録したオプティマム・モータースポーツの5号車マクラーレン720S GT3エボが総合トップ5最後のスロットに入っている。
マクラーレンをドライブしたデーン・マクドナルドは、リカルド・フェラーのドライブで6番手となった40号アウディR8 LMSエボII(アウディスポーツ・トレゾア・オレンジ1)と、4列目を確保したファブリツィオ・クレスターニ駆るシルバーカップエントリーの58号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(GRTグラッサー・レーシング・チーム)のタイムを上回りゴールドカップのポールポジションを獲得した。
4列目のもう一台はフレデリック・マコウィッキが乗り込んだ44号車ポルシェ911 GT3 R(CLRT)で、ケルビン・ファン・デル・リンデの17号車アウディR8 LMSエボII(シェラー・スポーツPHE)と、オーレリアン・パニスの9号車アウディR8 LMSエボII(ブーツェンVDS)がこれに続きトップ10に入った。
過去4年間ポールポジションを獲得してきたメルセデスAMG陣営の最上位は、マーロ・エンゲルが乗り込んだ999号車AMG GT3の16番手。タイムはトップから1.061秒遅れの2分17秒941だった。
GTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCヨーロッパ)第4戦/IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ第3戦として行われる『クラウドストライク・スパ24時間レース』の決勝は、7月1日土曜16時30分(日本時間23時30分)にスタートを迎える。
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