4月1日の朝、アメリカのメディア大手リバティ・メディアが、MotoGPの株式86%を42億ユーロ(約6860億円)で取得すると発表した。
今後各地域の独占禁止法・競争法当局による審査と許可を待ち、2024年末までに買収が完了される予定だ。これが無事に終われば、リバティ・メディアはF1とMotoGPという、モータースポーツにおける2輪と4輪の最高峰カテゴリーを保有することになる。
■F1オーナーのリバティ・メディア、二輪最高峰のMotoGP買収を発表「このスポーツには多くの発展要素がある」
2016年にF1を買収して以来、リバティ・メディアはシリーズの観客動員を増やし、収益を向上させてきた。
しかしリバティ・メディアによるMotoGP買収のニュースは、新オーナーの下でMotoGPがネガティブな変化を遂げるのではないかというファンの懸念につながった。
しかし、4月1日(月)の投資家向け電話会見で、リバティ・メディアの社長兼CEOであるグレッグ・マフェイは、同社がMotoGPを根本的に変える計画はないと述べた。
「マネタイゼーション(収益化)とスポーツの成長について、二分するのはある面では誤っていると思う。このふたつは密接な関係にあると思う」
MotoGPを成長させる上でリバティの計画について尋ねられた際、そう答えた。
「F1で実際に見られたのは、ファンベースが拡大するにつれてマネタイズが容易になったということだ。放送パートナーであれ、プロモーター・パートナーであれ、スポンサー・パートナーであれ、そして彼らがブランディングやアクティベーションに目を向けているかどうかにかかわらず、すべてが一体となっている」
「興奮が高まり、需要が高まり、観客が増えれば、すべてが連動しある種のポジティブなフライホイールが生まれる」
「それがF1で感じたことだ。そのポテンシャルがここにもあると信じたいね」
「MotoGPは素晴らしいプロダクトであり、我々はこのスポーツを変えるつもりはない」
「信じられないような競争と、信じられないような興奮がある。素晴らしいファンベースを持つ素晴らしいスポーツなんだ」
「我々の目標は、それをより多くの観客に開放し、あらゆる種類の商業パートナーに開放することだ。それは両立するものだと思う」
この電話会見の中で、これまでMotoGPを運営してきたドルナ・スポーツCEOのカルメロ・エスペレータとマフェイは、MotoGPはストリート・サーキットでは開催できないと繰り返し強調した。
これは近年、F1がカレンダーを拡大しストリートコースを増やしたのと同じ道をMotoGPがたどる可能性があるというソーシャルメディア上のファンのコメントに対するものだ。
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