【MotoGP】KTM、イタリアGPは楽観的な雰囲気漂う。アコスタ＆ビンダーは堅調アラゴンの再現を期待

　MotoGP第9戦イタリアGPが6月20日に開幕するが、KTM陣営のライダーからは楽観的な雰囲気が漂っている。

　KTMは今シーズン序盤から苦しい戦いが続いてきたが、ここに来て雰囲気が柔らかいものとなっている。

　その背景には前戦アラゴンGPでのコンスタントな走りがあるようで、ファクトリーチームのペドロ・アコスタ（アラゴンGPは4位）はムジェロへの期待をこう語った。

「アラゴンは今シーズンで初めて僕らがかなり強さを発揮できたグランプリだった」

「確かに、僕達は表彰台を争えたわけじゃない。でもレース序盤にオーバーテイクしていくこともできたし、ペース面でもかなり維持することができたんだ」

「昨年のここに（ムジェロ）もかなり良かった。もちろんペッコ（フランチェスコ・バニャイヤ）やマルク（マルケス）、ホルヘ（マルティン）そしてエネア（バスティアニーニ）は別レベルにあったけど、挑戦していこう」

「結局のところ、僕らはアラゴンGPのような週末にすることが目標になってくるし、できるだけ表彰台に近づくことがターゲットになる。レース序盤に戦っていければ、良い週末だと言えるだろう」

　なおアラゴンGP直後の公式テストでは新パーツも持ち込まれたものの、アコスタは評価を下すのが難しいと説明した。

「アラゴンテスト後は結構満足していたけど、レースウィークを経て路面コンディションがずっと良くなっていることもあって、明確な結論を出すのが凄く難しいんだ」

「ともかく、様子を見てみよう。ここでは使える新しいモノがあると思うけど、今週末の問題を解決できるほど際立ったものはない。アラゴンGPのようにここでコンスタントな週末にできるか様子を見て、そして日曜のレースでどこまで行けるかを確かめてみよう」

　チームメイトのブラッド・ビンダーはアラゴンGPで1ポイントしか獲得できなかったものの、ペース自体には勇気づけられるところがあったようで、イタリアGPに向けてポジティブな様子を見せた。

「アラゴンは僕らにとっては良い週末になったから、ここでもまともな結果を残せることを期待している」とビンダーは言う。

「正直に言って、流れるような速いコースは僕らにとってプラスになると思うし、スタートするのが楽しみなんだ」

「アラゴンテストでは、いくつか力になってくれそうなモノを見つけられた。今回は、それらを試していくつもりなんだ。まずはここでどんな感じかを見て、それからセットアップに取り組んで微調整をしていこう」

　KTMはストレートではかなりの速さを見せ、ブレーキングでも強力だが、トラクションの問題とターンインでの弱点を抱えてきた。ビンダーはエアロダイナミクスの変更によって、問題となっていた箇所が少しでも改善されることを期待している。

「今週末はちょっと違ったエアロでスタートする予定なんだ」

「大きな変化じゃないけど、フロントエンドの安定性が向上して、前後バランスのマージンが増えるだろう」

「今使っているセットアップからは少し違ったモノが必要になってくる。だからスタートダッシュを決めるのが目標だし、すぐに機能させたいね」