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「最新モデル試乗」刺激的な電動スポーツ、ノート・オーラNISMOの侮れない実力

掲載 更新 9
「最新モデル試乗」刺激的な電動スポーツ、ノート・オーラNISMOの侮れない実力

コンセプトは「大人の琴線に触れる電動シティレーサー」

 ノート・オーラNISMO(以下オーラ・ニスモ)がデビューした。オーラ・ニスモは、ノートシリーズの第3弾であると同時に、新世代ニスモロードカーの幕開けになる。コンセプトは“大人の琴線に触れる”電動シティレーサー。新型は全てが新しく、しかも刺激的な電動スポーツに仕上がっている。

「最新モデル試乗」ノート・オーラは静かさとパワフルさを徹底追求。日産本気のプレミアムといえるのか

 エクステリアはニスモがレースで培ったエアロダイナミクスをフィードバックした造形。新たにフォーミュラEをインスパイアしたデザインによりスポーティなだけでなく洗練された印象を演出した。インテリアは専用ステアリング&メーターグラフィック&シートを採用。ニスモ定番のレッド&ブラックのコーディネートは、幅広い年齢層を魅了するハイセンスな仕上がりである。

 パワートレーンは、オーラをベースにファインチューニングした。標準仕様のオーラでも旧型eパワー・ニスモSに匹敵するパフォーマンスの持ち主だが、さらに刺激的になっている。136ps/300Nmのモータースペックはそのままに、「加速の伸びの良さ」、「レスポンス」を重視した制御系チューニング(VCM)が施された。
その違いは発進した瞬間から歴然だ。オーラは、ノートからの出力アップ分(+20ps/+20Nm)を「ゆとりの走り」に使う。対してオーラ・ニスモは「パフォーマンス」に振り分けた。標準はトルク感、ニスモはパワー感を重視した制御だ。

 ドライブモードはECO/ノーマル/ニスモの3タイプ。ECOでも制御は標準仕様のスポーツに相当し、ノーマルではアクセル操作に対する応答の鋭さと伸びのある加速感により「おーっ、速い」と実感。ニスモは日常域では「ちょっと鋭すぎ!?」と思うくらい刺激的である。速度域が高いコーナリング時には繊細なアクセルワークが求められる。クローズドコースがピッタリなモードだ。
力強さと扱いやすさを高次元でバランスしたノーマルが「一般道ベスト」だろう。デフォルト設定のEcoも十分以上のパフォーマンスだが、オーラ・ニスモのキャラクターを考えると「穏やかすぎ!?」に感じてしまったのも事実だ。

痛快でしかも安定したハンドリングは絶品

 シャシーの変更部位は多岐に渡る。ただしボディ補強は必要最小限。それはノーマルで十分な剛性を持っていたからという。
 シャシーは専用サスペンション(20mmローダウン、Rモノチューブ式ダンパーなど)、ミシュラン・パイロットスポーツ4(205/50R17)+専用アルミホイール(7J)の組み合わせ。EPS制御やシャシー制御も専用となる。
 フットワークははっきり進化した。旧型の走りは「マイルドなノーマルをチューニングでカバー」だったが、オーラ・ニスモはベース車の飛躍的進化で、「ニスモ=スポーツ」を明確に意識した味付けになっている。

 ハンドリングは「痛快なのに冷静」と言った印象だ。標準オーラよりも姿勢変化を抑えたセッティングで、リアの接地感の高さが生む安心感とフロントのノーズの入りのバランスが絶妙。セオリー通りに走らせている限りFFながらアンダーステアは最小限。舵角の少なさはeパワー4WD並み。これは4本のタイヤを効果的に使いながら旋回している証拠である。

匠の技が光る! GT-R開発ドライバーがセッティング

 軽快感も際立っている。車両重量はベース車とほぼ同等にも関わらず、コーナリング時は「バッテリーを外した?」と錯覚してしまうくらいの気持ちのいいクルマの動きと、まるでワイドトレッド化したかのような安定感が印象的。今回、試乗コース中にパイロンスラロームが用意されていた。ノーマルは切り返しの際に「ヨッコラショ」と上屋の重さを感じたが、オーラ・ニスモは別物。まるで上屋が軽くなったかのような低重心感があり、結果的に無駄な動きが少なくリズムよく走れた。
 オーラ・ニスモの素晴らしい走りは、電子制御デバイスなどの「飛び道具」ではなくすべてシャシーチューニングの「技」で実現している。ちなみに評価はR35 GT-Rの開発ドライバーも務めた神山幸雄氏が担当した。

 快適性もハイレベル。いなしの効いた足の動きによるバネ下のスッキリ感と、空気の力(=エアロ)で車体の動きを抑えた事によるバネ上のフラット感が実感できる。「角が取れた優しい硬さ」という印象だ。足回りは標準オーラよりも引き締められ、ストローク感も抑えられているが、スポーツモデルとして見ると「乗り心地、いいでしょ」と言える絶妙な味付けである。これならファミリーカーとして使っても苦情は最小限だろう。

 価格は286万9900円。旧型ニスモS比で約20万円高に収めた。「ノートは割高」と言われる中で戦略的なプライスである。もちろん、レカロシートやナビ+プロパイロットなどをプラスするとそれなりの価格になってしまうが、高い実力を知ると「指名買い」したくなる。オーラ・ニスモは強い魅力を放っている。

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みんなのコメント

9件
  • 批判的なコメントを投稿する方って、羨ましいのかな?興味が無い車なら無視すれば良いのに。車の技術は日進月歩。素直にメーカーさんの努力を賞賛すべき。ある速度域までならGTR並みの加速を体感させてくれる。この程度の価格で。素晴らしいじゃないか。何が不満なのか分からないが、幼稚な妬みは見ていて見苦し。欲しければ買う為の努力をしろ。
  • 先代ノートニスモはよく見かけるんだけど、今回の新型でプロパイロットとレカロ入れたらなんやかんやで400万。先代にプロパイロットは無いけど、先代ノートニスモもそんなに金額だったのかな。最近興味出てきたから知らなかった。
    試乗出来る様になったら乗ってみたいです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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